【インタビュー】ASH DA HEROが語る、バンド始動の真意「絶対、俺と一緒にバンドやったほうがいい」
ASH DA HEROソロプロジェクト完結。新バンドASH DA HERO始動へ。この新展開が発表されたのは、9月4日のZepp Tokyoワンマン公演<ASH DA HERO LIVE 2021“THE SHOW MUST GO ON”>のステージ上だ。これまでソロとして、バンド勢に引けを取らない圧巻のサウンドを響かせてきたASHが、Narukaze (G)、Sato (B)、WANI (Dr)、Dhalsim (DJ)という仲間を得て、5ピースバンドとして新章へ。
◆ASH DA HERO 画像
バンドからソロへの転身は数多あるが、ソロとしてZepp Tokyoを成功させるにまで至ったASHが、今、なぜバンドを結成したのか。バンドへの夢を半ば諦めかけていたというメンバー個々が、今、ここに集結した意図とは。そこには、サポートとしてこれまでASHを支え続けてきたメンバーとの必然とも言えるストーリーに加え、DhalsimというDJとの運命的なつながりがあったようだ。
5人のASH DA HEROとして自身初となったインタビューでは、バンド結成の真意、メンバーとの出会いや個々のキャラクター、新たなバンドサウンドの予感、今後の展望についてじっくりと語ってもらった。前述のZepp Tokyoでも灼熱のバンドサウンドを浴びることができたが、どうやらそれとは比にならない熱量が今の5人には漲っている。
◆ ◆ ◆
■バンドに対する憧れは続いていた
■僕の中ではすごく自然な流れ
──まず最初にASHに訊いておきたいことがあります。2015年からずっとソロでASH DA HEROという看板を背負って音と言葉を届けてきたわけで。そこには語りつくせないほどの想いがあると思うけど、今、ここに来て、ソロASH DA HEROを完結させて、なぜこの5人で、ASH DA HEROという名前を受け継いだバンドとして新たに歩むことを決めたのか、訊かせてもらってもいい?
ASH:“ソロ完結"っていう言葉を使っているので、受け取り方によっては、すごく重く感じてしまうと思うんですけど。僕の中では、そもそもASH DA HEROを始めるキッカケというのが、どうもバンドというものに俺は向いていないし、恵まれてないから、ひとりでやるしかないなっていう想いからだったんです。それ以前にバンドをやっていたこともあって、当時の経験上の結論だったんですけどね。そこからソロアーティストASH DA HEROのストーリーが始まっていったんだけど、全部ひとりきりで描いていけると思っていたことも、やっていくにつれてどんどん仲間が集まって、“あ、これってもしかして、最終的にこういう仲間達と一緒に、集合体としてバンドにすることができたらめちゃくちゃ面白いだろうな"って、実は、ソロ活動初期の段階で感じていたんです。だから、どこかのタイミングでバンドという形にしたいという気持ちがあったんですよね。
▲ASH (Vo)
──ずっとASHの中にはバンドへの想いがあったんだね。
ASH:そうです。俺の中ではバンドに対する憧れは続いてましたから。
──でも、それは誰でもいいわけではなく、サポートとして一緒にやってきた仲間だったからこそ踏み切れた決断?
ASH:そうです。ギターのNaruくん(Narukaze)なんて、ソロのASH DA HERO始動ライヴからサポートでギターを弾いてもらっているし。
──このタイミングだったのはどうして?
ASH:僕の中ではZepp Tokyoという場所でのライヴが、ひとつの大きな節目でもあったんです。それまで、“この場所でライヴを"っていう目標はなかったんですけど、Zepp Tokyoだけは特別なんですよ。BARKSでは何度もお話しさせてもらっているけど、Zepp Tokyoという会場は、所属事務所の先輩でもあるHYDEさんの対バン相手(<VAMPS LIVE 2015-2016 JOINT 666>)として立たせてもらった大切な場所なんです。その経験は、ASH DA HEROの活動の中で、すごく大きなフックとなっているんですけど、ステージにはただただ悔しさしか残ってなくて。そこから、“いつかこの場所に、自分ひとりの力で帰ってきたい"っていうのが、僕のひとつの目標になっていたんです。
──それで、2021年9月のZepp Tokyoでのワンマンライヴでソロ活動を完結させて、バンドとして新たにスタートを切ったんだね。
ASH:そうなんです。なので僕の中では、すごく自然な流れなんです。
──なるほど。メンバーがこの話を持ちかけられたのは?
Narukaze:今年7月です。
Sato:だから、めちゃくちゃ最近でしたね。
WANI:急でした。
──じゃあ、その経緯と、そのときの心境を聞かせてもらってもいい? まず、これまでサポート参加したことのない唯一の存在、Dhalsimくんは?
Dhalsim:そもそも俺は、Naruさんとしか接点がなかったんです。それまで、ASH DA HEROのライヴにも作品作りにも参加したことがなかったので。
──そこまで突然だったの!?
ASH:Dhalsimについては本当に急でしたね(笑)。なんの前振りも流れもなく。ただ、僕とDhalsimとの出逢いってすごく不思議で。出逢う前から“Dhalsim"っていう名前がひとり歩きしてたんですよ。いろんなところで、その名前が出てきて、列伝ぶりが半端なかったんです。
──DJ界で?
ASH:いや、DJ界じゃないところで(笑)。例えば、僕が以前バイトしてた飲食店に、僕が辞めた数年後にDhalsimがバイトで入って、バイト先の友達から「ASHが辞めた後に入ってきたバイトのやつがすげぇ強烈でさ。Dhalsimって言うんだけど」ってところから始まり、至るところでDhalsimの名前を耳にするようになって。今回の加入の経緯も、Naruくんから「バンドにDJを入れるのってどうかな?」っていう提案があって。「いいね、DJ。誰かあてある?」って聞いたら、「Dhalsimっていうやつがいるんだけど」と。「キタっこれ! またDhalsim!?」ってなったんですよ(一同爆笑)。「このDhalsimって誰!? 何だよ、このスター性! もうここまできたら入れようよ。入れるしかないでしょ」って、完全にそこでメンバーとして迎えることに決めたんで。Naruくんを通して、一方的にラブコールを送ったんです。
Narukaze:いやぁ、僕もビックリしたんですよ。
──いや、Narukazeくん、自分が発案したんでしょ? ビックリしないで(笑)。
Narukaze:いやいや、僕は「バンドにDJを入れるのはどうかな?」っていう提案程度だったんですよ。一回も会ってないのにメンバーにしちゃうって、すごくないですか!? そこはさすがにビックリしましたよ(笑)。
──Dhalsimくんが一番ビックリしたと思うけどね(笑)。
ASH:たしかに、間違いない(笑)。でも、運命しか感じなかったんですよ。だって、Dhalsim、音楽を諦めて田舎に帰ろうと思ってたらしいですからね。そのときにASH DA HEROの話がきたそうで、まさに巡り合わせですよ。僕、そういうの結構あるんです。
Narukaze:僕とDhalsimの初対面は、お互いの別バンドで対バンした大阪のライブで、そのときDhalsimはギタリストだったんです。その後、DJを始めたってことも知ってたんですけど、僕は実際、DhalsimがDJやってる現場にそこまで立ち会ってたわけではなかったんですよ。それでも純粋に、Dhalsimと一緒にバンドやれたら楽しそうだなとは思ってました。
ASH:これ、文章でどこまで伝わるかわからないですけど、Dhalsimって本当にそういう人間力を持ってるんですよ。ただ楽しそうってだけじゃない。どうしてもこの人がバンドに必要だって感じてるんです。バンドサウンドの方向性的にDJが必要だということはもちろん、それ以上にDhalsimという存在が重要で。っていうのも、この4人だと、ある意味完璧過ぎちゃって、バンドとして面白味がないんじゃないかなって。それぞれがサポート経験を積んでいるから、演奏力もステージングも完璧に近い。だからこそ、Dhalsimという未知数というか、異質なものがバンドに必要で。いい化学変化をもたらしてくれるというか。最後のピースがハマった感じがしましたね。
▲Dhalsim (DJ)
──Narukazeくん、Satoくん、WANIくんの3人は、もはやバンドメンバーだったと言っていいくらいサポートとしてASH DA HEROで音を重ねてきているしね。Dhalsimくんは誘われたとき、どんな心境だった? 晴天の霹靂みたいな?
Dhalsim:まさにそうでしたね。“え!?”って(笑)。
──……“えっ!?”だけ(一同爆笑)?
ASH:いや、こういうところなんですよ、分かります? 早速バンド内でイジられ役になってるんですけど、これがASH DA HEROに必要なんですよ。
──ASHが言わんとしていることはすごく分かる(笑)。例えが違うかもしれないけど、“男子は、完璧な女子じゃなくてちょっと抜けてるところがあるほうがいい”ってよく言うじゃない? それと近い感じなのかな? 女子的にもそういうとこあるからね。
ASH:それです。ムダ毛処理しきれてないほうが好きだったりしますもん、俺。
──そんなこと聞いてないよ!? またマニアックなほうにいったね。こうなったらメンバーのキャラ紹介も含めたところで、この質問、全員にぶつけてみようかな(笑)?
Narukaze:まぁ、ムダ毛処理は、人によりますね(笑)。
Sato:僕はちょっとあまいくらいが好きですね。興奮します(笑)。
WANI:完璧よりは、若干処理があまいほうがいいですね(笑)。
Dhalsim:ボウボウは嫌ですね。そこはやっぱりみんなと一緒で、ちょっとあまいほうがいいです(笑)。
──初登場インタビュー、これでいいのか(一同爆笑)?
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