【インタビュー】WANDS、18thシングルに新たな表情と自信「まさに別れと強さです」

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■ようやく実現するツアーなので
■これまで培ってきたことを形に

──ちなみに今作のジャケットには木村真也(Key)さんも映っていますが、レコーディングにも参加されているんですか?

柴崎:レコーディングには参加することができなかったんです。

上原:休養中ですけど、3人でWANDSなので。

──第5期WANDSのメンバーが3人であることは変わらないというメッセージが込められているんですね。

柴崎:そうですね。休止の具体的な理由は、木村本人が言いたいこと/言いたくないこともあると思うので、あまり僕の口から話すべきではないと思っているんです。今は表に立って音楽をやるメンタルになれないということだったんですね。今回の決断をする前にも、そういう悩みは打ち明けられていて、それでも頑張って参加してくれていた、という経緯もあって。もちろん僕も上原も木村にはいて欲しいし、僕にとってもWANDSにとっても木村真也は必要なんだっていう気持ちは伝えているんですが、これ以上は無理強いできないというか。

上原:そうですね。

柴崎:健やかな精神あっての活動だと思ってはいるので、今後のことも現時点ではわからないんです。僕は戻ってきてくれたらいいなと思ってますけどね。

──お2人は木村さんが元気になって戻ってくるのを待っているというスタンスなんですね。

上原:そうです。ここに至るまで木村さんはいろいろ葛藤されていて、その上での決断なので、僕らがどうこう言える問題ではない気がしますね。

柴崎:そうだね。

──ストレスフルな時代ですし、コロナウィルスのワクチンが普及したら、もしかしたら何かが変わるかもしれない。先のことはわからないですものね。

上原:そうですね。状況が良くなったら、前のようにできるのかもしれないし。

柴崎:うん。

▲「カナリア鳴いた頃に」通常盤

──では、シングルに話を戻すと初回限定盤には「錆びついたマシンガンで今を撃ち抜こう [WANDS第5期ver.]」、通常盤には 「Brand New Love [WANDS第5期ver.]」がそれぞれ収録されていて、2曲とも第3期WANDSのヒットナンバーですよね。この2曲をセレクトした理由というのは?

柴崎:セルフカバーに関しては“聴きたい人が多いんじゃないか”ということでプロデューサーやスタッフと話し合ってセレクトしていますね。「Brand New Love」に関しては2020年の配信ライブで演奏した楽曲なので、やってみようということになったんです。

上原:「どの曲をセルフカバーしたら喜んでくれるかな?」、「こういう曲はどうだろう?」ってスタッフさんと話した上で決めて。ボーカルに関しては楽しんで歌えましたね。もちろん原曲を聴いてきたので、その影響は随所に出ていると思いますけど。「錆びついたマシンガンで今を撃ち抜こう [WANDS第5期ver.]」のアレンジを聴いたときは“カッケー!”って。もちろん原曲もカッコいいんですが、時を超えてさらにパワーアップしていて、新しい時代のロックの要素も入っていて。

──間奏のギターリフからソロに入っていく展開も骨太な感じですよね。

柴崎:セルフカバーのアレンジをするときは、“オリジナルに忠実に”と思っていた途中で違うアレンジを思いつくこともあるので、自分の中でせめぎ合いがあるんです。オリジナルと変えすぎて失敗することもあるんですが、「錆びついたマシンガンで今を撃ち抜こう [WANDS第5期ver.]」に関しては大胆に変えてみました。オリジナルがすごく好きな人にとっては、どんなアプローチをしてもそれを超えることはできないけれど、違う面を提示することで新鮮さを感じてもらえるかもしれないし、今回は新たなアイディアを出して楽しみました。僕は第3期WANDSの曲は演奏していないので、インスピレーションで思いついたものを形にしていったんです。新曲として聴いたときに“自分だったら、こうアレンジしてギターを弾く”っていう感じでやりましたね。

──「Brand New Love [WANDS第5期ver.]」のオリジナルは木村さんのアタックが効いた鍵盤がフィーチャーされていますよね。

柴崎:この曲は、わりとオリジナルに忠実にアレンジしたんです。

──そうなんですね。オリジナルよりギターが前に出ていて、さっき上原さんが言っていた今のWANDSのロックだなって。

上原:確かに。強さがありますよね。

柴崎:煌びやかなシンセがオリジナルより控えめかもしれないですね。

──男っぽく感じるのは上原さんのボーカルスタイルがあるのかもしれないです。

上原:ワイルドに歌ってますもんね。“怒られないかな?”って思いながら(笑)。

──はははは。新曲「カナリア鳴いた頃に」とのギャップも楽しめるシングルになりました。

上原:確かに真逆の面が聴けますよね。

柴崎:とはいえ、違和感がないんですよ。

上原:そのあたりも楽しんでほしいですね。

──9月4日からは第5期WANDSとしての初のツアーが始まります。今の想いを聞かせてください。

柴崎:木村がいないのは残念ではあるんですが、第5期WANDSとして配信ライブやフェスなど、少しずつ経験を重ねて、ようやく実現するツアーなので、これまで培ってきたことを形にできたらと思います。上原も“WANDSのボーカリストでいる”って部分を自分なりに咀嚼出来てきていると思うので、そのあたりも楽しみにしてほしいですね。

上原:僕も同じですね。最初のお披露目ライブのときは“偉大なバンドの後釜として迎え入れられた何も知らない少年”みたいな立ち位置で。(笑)。どういう声で、どう歌って、どうパフォーマンスしたらいいのか、何もわからなかった。その後、ライブやリリースする中でいろいろな評価をもらって、<JAPAN JAM 2021>に出演して、ひとつの地点に辿り着いたなって思えたんですよね。第5期WANDSのポテンシャルが見えてきたので、そういう気持ちを持てた中でのツアーは楽しみですね。

──フェス出演はいい経験になったようですね。配信ライブを経てのツアーということでも気持ちが違うでしょうし。

柴崎:そうですね。お客さんを前にしたら、また違う部分が出てくるんだろうなって僕らも楽しみにしているし。新曲もやるだろうし、音源化されていないセルフカバーも演奏すると思うし。

上原:想いはいろいろ広がりますね。

取材・文◎山本弘子

■18thシングル「カナリア鳴いた頃に」

2021年6月9日(水)リリース
【初回限定盤】GZCD-7009 ¥1,210(税込)
1. カナリア鳴いた頃に
 作詞:上原大史 作曲・編曲:柴崎浩
2. 錆びついたマシンガンで今を撃ち抜こう [WANDS第5期ver.]
 作詞作曲:小松未歩 編曲:柴崎浩
※初回限定盤特典:「カナリア鳴いた頃に」MVメイキング映像が見られるSPECIAL MOVIE視聴用シリアルナンバー入り
【通常盤】GZCD-7010 ¥1,100(税込)
1. カナリア鳴いた頃に
 作詞:上原大史 作曲・編曲:柴崎浩
2. Brand New Love [WANDS第5期ver.]
 作詞:坂井泉水 作曲:綿貫正顕 編曲:柴崎浩


▲初回限定盤


▲通常盤

■東名阪ツアー<WANDS LIVE TOUR 2021>

9月4日(土) 大阪・なんばHatch
open17:00 / start18:00
(問)サウンドクリエーター 06-6357-4400
9月6日(月) 名古屋・ダイアモンドホール
open17:00 / start18:00
(問)サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
9月8日(水) 東京・Zepp Tokyo
open17:00 / start18:00
(問)H.I.P. 03-3475-9999
▼チケット
全席指定 ¥7,500(税込)
※別途ドリンク代必要
※未就学児童入場不可/小学生以上はチケットが必要
※お一人様、最大2枚まで申し込み可能
一般発売日:8月7日(土)10:00〜
【シングルCD購入者限定封入先行】
申込期間:6月9日(水)12:00~6月15日(火)23:59
※詳細は「カナリア鳴いた頃に」封入チラシにて


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