【インタビュー】新浜レオン、両A面シングルに二面性「演歌・歌謡曲の伝統を受け継ぎながら、その枠を超えて」
■すぐに『愛の不時着』を全部観ました
■歌というものは演じることも大事
──その歌唱法が、“♪大人にはできない”とか“まだ未熟な”という歌詞にもマッチしてるということでしょうね。ちなみに、歌詞には“最後の初恋”という一節も出てきますので、レオンさん自身の初恋の思い出が活かされていますか?
新浜:僕の初恋ですか!? 僕は保育園の先生が好きだったんですよ(照笑)。その先生にはめちゃくちゃ怒られてたんですけど(笑)。
──いたずらっ子だったんですか?
新浜:いや、どちらかというと泣き虫だったんです。その先生は厳しいんですけど、とても愛があって……これを初恋と言っていいのかわかりませんが(笑)。昔から僕は年上の方にすごく惹かれるというか、魅力を感じるんです。歌手である父のファンの方々がお姉様方だったり、5歳上の姉の友だちと家で一緒に遊んだりしていたので……なんか恥ずかしいですね、こういう話は(照笑)。そうそう、初恋の先生が一度、インストアイベントに来てくれたことがあったんですよ。歌っているとき、客席に先生を見つけてびっくりしちゃって! その日の記憶をなくすくらい焦りました。僕がデビューしたことを知って、観に来てくれたんです。
▲新浜レオン |
新浜:デビューシングル「離さない 離さない」を手がけてくださった渡辺なつみ先生が作詞、大谷明裕先生が作曲を担当してくださいました。歌の指導もしていただいた大谷先生から、「いやレオン、全然ダメだ! 俺には聴いてて情景が見えてこない」と初めて歌ったときに言われまして。現場も非常にピリピリした雰囲気になったんですよ。
──先生がおっしゃったのは歌の感情とか表現力という意味でしょうか?
新浜:なので、すぐに韓国ドラマの『愛の不時着』を全部観ました(笑)。この曲は男女の別れをテーマにしたものなんですが、自分がそういうことを経験してるとか経験してないとかは別にして、歌というものは演じることも大事だと思うんです。そういった意味では、映画とかドラマはすごく勉強になるんですね。「さよならを決めたのなら」では言葉や世界観を自分の中に入れて、Aメロ、Bメロ、サビという感情の起伏を意識しつつ、作り上げて歌いました。
──CHOKKAKUさんによるサウンドアレンジもドラマチックですし。
新浜:弦楽器レコーディングに立ち合わせてもらったんですけど、本当に鳥肌立ちましたから。これでもか!っていうくらい感動的なサウンドなので、生半可な歌だとそのサウンドに負けてしまうんです。なので、たとえば腹式呼吸とか滑舌とか、いちから歌の基礎を見直してレコーディングにのぞんだことも大きかったと思います。デビューシングルでお世話になった、僕の原点を支えていただいた方々に、今一度ご指導いただいて、身も心も引き締まる思いでした。ありがたい機会でしたね。
▲新浜レオン |
新浜:演技に初挑戦させていただきました。ビーイングに所属したときに社長から、「ゆくゆくは俳優としても活動してほしい」と言っていただいたんですけど、まさかこんなに早く演技にチャレンジすることになるとは(笑)。
──それもいきなりラブストーリーで。
新浜:僕、大丈夫でした(笑)? 「こんなレオン君、観たくない!」って言われるんじゃないかと、応援してくださるファンの方々の反応が非常に不安で。でも、トークイベントで兼重淳監督と撮影裏話とかをお届けしながらミュージックビデオを初公開したんですけど、思いのほか「衝撃だったけど、すごくいいよ!」っていう声をいただけてよかったです。ラブシーンはもう本当に緊張でした(笑)。ミュージックビデオのストーリー順に撮影したわけではなくて、まずはアパートのシーンからだったんです。「じゃあ朝食作って、それを彼女に渡して、バックハグして」って、バックハグから(笑)。撮影初日の一番最初のシーンですよ!? 「いやいやいや……」って(照笑)。
──ははは。女優さんとまだ打ち解けてないうちから?
新浜:手を繋ぐシーンとかならまだよかったんですけど。もう汗ダラダラ出て、手もビショビショで。そのバックハグのシーンのときは「命懸けで! 命懸けで頑張ります!」と言ったんですけど、監督さんから「そんなところで命懸けるな!」って言われました(笑)。でもね、本当に命懸けでしたよ。やはりすんなりいかず、バックハグするにも最初は女優さんから離れたところで手を回してたので、「もっと近づいてハグしなさい」と監督から注意されたり(笑)。それが無事に終わったと思ったら、「次、キスシーンいきまーす」って、本当にもう緊張の連続で(苦笑)。
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