【俺の楽器・私の愛機】042「発信」

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【オリジナルブランド】(茨城県 隠居クラフトマン 43歳くらい)


15年ほど前まで、東京都認定の伝統工芸士という『職』に就いていました。田舎の祖父母の介護をきっかけに前職を引退し、一念発起で今は田舎に戻って医療関係の仕事をしています。でも、昔から木工が好きで好きでしょうがない性分でして、趣味として木工芸を続けてきました。

ここは凄い田舎な地域です。はっきり言って何の取り柄も無い地方の農村です。穏やかで良いのですが。でも、こんな地域にも現在、それぞれ10人にも満たないですが、小学生や中学生の子どもたちもいます。この子どもたちも、いずれ上京するでしょう。その時に、自分の地元の誇れる何かを都会の人たちに話せるようになったら、そういうのって理想じゃないかと思いまして。

自然が豊かとか、夜が静かとか、そんなのも勿論良いところなんでしょうけど、都会を圧倒するくらいの何かがあった方が話のネタとしては面白いんじゃないかと思いまして、この度、世界最高水準のギターの生産地化プロジェクトを始めました。

作るのは村で仏像彫ったり桐タンスを作ったりしていた元職人おじいちゃんたちです。指揮する私もギターを作るのは始めてでしたが、ネット社会の恩恵といいますか、図面も公開されているし、写真一枚あれば、日本の職人おじいちゃん達に木工で作れない物は無いという超強力なサポートもあって、この名もなき田舎の山村がジュネーブの時計みたいに、高級ギターの名産地として世界に名を馳せる日も夢じゃないかもしれないと思えるようになってきました。

バカな戯れ言だと思われる事でしょうが、私は本気です。日本の職人が本気を出せば、欧米の大味な手工芸では到底及ばないほどの木工製品が作れると信じています。

特産品を産出するきっかけなんてそんな些細な活動からなんじゃないかと思っています。



   ◆   ◆   ◆

これは素晴らしい。「ジュネーブの時計みたいに」…まさにそれ。素晴らしい木工技術を持った職人による、固定観念がなく既成概念にとらわれないギター作りの着手には、無限の可能性を感じます。日本独自のからくり機構がサウンドをコントロールするとか実現すれば、世界的にエポックなニュースになることでしょう。世代を紡いでどでかいプロジェクトになることを期待してやみません。(JMN統括編集長 烏丸)

★皆さんの楽器を紹介させてください

「俺の楽器・私の愛機」コーナーでは、皆さんご自慢の楽器を募集しています。BARKS楽器人編集部までガンガンお寄せください。編集部のコメントとともにご紹介させていただきますので、以下の要素をお待ちしております。

(1)投稿タイトル
 (例)必死にバイトしてやっと買った憧れのジャガー
 (例)絵を書いたら世界一かわいくなったカリンバ
(2)楽器名(ブランド・モデル名)
 (例)トラヴィス・ビーン TB-1000
 (例)自作タンバリン 手作り3号
(3)お名前 所在 年齢
 (例)練習嫌いさん 静岡県 21歳
 (例)山田太郎さん 北区赤羽市 X歳
(4)説明・自慢トーク
 ※文章量問いません。エピソード/こだわり/自慢ポイントなど、何でも構いません。パッションあふれる投稿をお待ちしております。
(5)写真
 ※最大5枚まで

●応募フォーム:https://forms.gle/KaYtg18TbwtqysmR7

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