【インタビュー】斉藤和義、“喜びが爆発した”スタジオライブがWOWOWでオンエア

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エヴァーグリーンなメロディーとときに痛烈な皮肉やユーモアも織り込んだ歌詞で、多くの音楽ファンを魅了し続ける“歌うたい”斉藤和義。ここ数年は、複数の楽器を自ら演奏する1人多重録音スタイルで、優れた作品を次々に発表してきた。だが今年2020年1月にリリースした20作目のアルバム『202020』では、シンプルなバンド編成に回帰。かぎりなくスタジオ・セッションに近い手法で、肩の力の抜けたロックサウンドを鳴らしている。今回WOWOWのオリジナル特番では、そのレコーディング・メンバーと待望のスタジオライブを敢行。収録を終えた斉藤に、手応えと見どころをインタビューしたテキストがオフィシャルから届いた。

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──スタジオライブの収録、観させていただきました。気心の知れたメンバーとのリラックスした演奏がすばらしかったです。今回、WOWOWからのオファーを受けたときはどう思われましたか?

斉藤和義:そろそろバンドで演奏したいと思っていた矢先だったので、お話をいただいて嬉しかったです。まさに今の僕にぴったりな企画だなと。というのも、本当は今年の2月末からアルバムの全国ツアーに出る予定だったんです。ところがメンバーと何度もリハーサルを重ね、ステージのゲネプロまで終えたところで、新型コロナウイルスの影響で延期になってしまって。



──<KAZUYOSHI SAITO LIVE TOUR 2020“202020”>ですね。楽しみにしていたファンも多かったと思います。

斉藤:そうですね。僕らも残念でした。ツアーが延期になったあと、何度かこのバンドメンバーでリモートセッションみたいなことも試してみたんですが、やっぱり4人が同じ空間を共有するライブとは勝手が違う。なので今回、スタジオで顔を合わせて演奏しながら「あ、これこれ」という感覚がありました。実はツアー延期後、これが初めてのライブだったんですよ。淡々と演っているように見えるかもしれないけれど、内心は喜びが爆発していました(笑)。





──演奏からもそれはしっかり伝わってきました。実際にスタジオで収録した感想はいかがですか?

斉藤:まず、シンプルに楽しかったです。最後にツアーのリハをしてから少し時間が空いちゃったので、始める前は「感覚を取り戻すのが大変かな」と思ったりもしたんですけど、全然杞憂だった。スタジオに入って音を出した瞬間、いい感じで4人のギアが噛み合ってくれました。今回、ツアーで予定していた新曲のほかに過去の楽曲もいくつか取り上げたんですが、このメンバーでは初めてのレパートリーも、なにげに今のバンドの音になっていて……。

──今回の4人ならではの音色やグルーヴが出たと。

斉藤:そうですね。特に変えるつもりはなくても、楽曲によっては自然とアレンジが崩れてくれたり(笑)。それがまた独特の味になっている。近い将来、ツアーが再開できたときには、たぶんこんな感じの演奏になるんだろうなと。僕的にはいいシミュレーションにもなった気がします。

──メンバーは斉藤さんに加えて、ギターが真壁陽平さん、ベースが山口寛雄さん、ドラムが平里修一さん。今年の1月リリースされた20枚目のオリジナルアルバム『202020』を作った仲間ですね。『202020』自体、かなりスタジオ・セッションに近い録り方をしたシンプルな作品でしたが、改めてこのバンドの持ち味について教えていただけますか?

斉藤:真壁君、山口君とは昔から一緒に活動していて、平里君は今回のアルバムから参加してくれたんですけど、まず3人とももの凄いテクニシャンなんですね。それこそ初めて演奏する楽曲でも、1回でバシッと合わせられるし。僕があまり得意じゃない音楽理論の方面にも詳しい。例えばジャズとかファンクみたいに高度なスキルが求められるジャンルでも、全然いけちゃう人たちです。じゃあテクニック至上主義かというと、そうじゃない。今回のライブを観てもらうとよく分かると思うんですが、技術的な部分は完璧に押さえつつ、あえてそれを崩して遊んだり。曲によっては、思いきりシンプルでラフなロックンロールもバリバリ演奏できる。要は、音楽家として幅があるっていうのかな。

──なるほど。

斉藤:今回スタジオライブで僕の過去曲を演奏した際にも、オリジナルバージョンの気配はちゃんと残しながら、今のバンドの空気感をうまく表現してくれました。その辺の匙加減も信頼できるというか、すごく助けられています。









──演奏する曲はどうやって決めたのですか?

斉藤:そこは、あまり深く考えず(笑)。気楽に選びました。新しい『202020』からは、ライブで演奏して楽しそうなファンキーな楽曲をいくつか。あと、これまでのライブでは披露してなかった曲も2つほど演奏しています。過去の曲については、単純に4人という最小限のバンド編成で演奏できて、なおかつライブならではの進化なり変化も期待できそうなもの、ですかね。ただ、収録してみて後から思ったんですが、新型コロナウイルスによって生じたこの数か月間の状況は、無意識のうちに曲選びに影響していた気はするかな。

──どういうことでしょう?

斉藤:例えば、今回初めてバンドで演奏した「一緒なふたり」もそう。この曲は昨年、日本盲導犬協会のキャンペーン用に書いたものなんですね。でも、この状況で改めて歌ってみると、歌詞の中に出てくる“新しい世界”というワードがまた違った意味にも感じられて。そんなつもりで選んだわけではなかったんですが、作者である自分にも発見がありました。あと、「I Love Me」って曲なんかも、どこかコロナ禍の世相と繋がってるようにも思えた。「ハミングバード」というナンバーも、僕の中ではそういう感じがありました。





──「ハミングバード」は2006年リリースの楽曲。今回のスタジオライブでは、斉藤さんがギター1本で弾き語りをしています。

斉藤:はい。思い出してみると、この曲を書いた前後って、個人的にちょっと元気がなかった時期だったんです。はっきりした理由は見付からないけど、何となく面白くない、みたいな感じで……。気持ちがどんよりしていた。で、そういう状況を打破するため、自分に向けて書いた曲が「ハミングバード」だったので。10年以上たった今、こういう状況でまた歌いたい気分になってたというのは、自分でも面白いなと思いました。まあ、この自粛期間中はほぼ外出もせずに、ひたすら自宅で過ごしていたので。すっかり休み癖が付いた自分を「働け!」と鼓舞する意味もあったかもしれません(笑)。

──ちなみに、ご自宅ではどうやって過ごされていたんですか?

斉藤:ギターを作ってました。今回の番組の中でも紹介してもらえるみたいですが、「ギター・マガジン」という雑誌の別冊で、先生についてオリジナルギターを制作する連載をやらせてもらっているんです。それに刺激を受けて、自分でも手持ちのギターのパーツをいろいろ付け替えたり、色を塗り替えてみたり……。それでけっこう忙しかった(笑)。あとは趣味のDIYかな。

──なるほど。今回のスタジオライブ特番では、斉藤さんのギター・マニアとしての一面が垣間見えるのも楽しみです。最後にもう1つ。今回、視聴者の方向けにツアーグッズのプレゼントも用意されているようですね。それぞれ、おすすめのポイントについて教えてください。

斉藤:えーと……まずはキーホルダーですね。「ホテルニュー世田谷」っていうのは、よく使っているスタジオの愛称というか、勝手にそう呼んでいまして。まあ、スネークマンショーの「ホテルニュー越谷」のパクリなんですけど(笑)。ロゴの入ったラブホ風キーホルダーです。ペンケースは、個人的にすごくよくしていただいている「JAPAN BLUE JEANS」というデニムメーカーさんとのコラボ商品。昔、倉敷にある工場にも遊びに行かせてもらったんですけど、本当に世界に誇れる技術がある。なのでこれも、品質は最高です。クージーは保冷効果のあるドリンクカバーですね。缶ビールが途中でぬるくならないので、使うと便利なんです。トートバッグは僕も触ってみましたけど、素材がすごくよかったですよ。レジ袋有料化になった昨今にはぴったりかと。って、最後はなんか、通販番組みたいになりましたけど(笑)。スタジオライブの特番を観て、ふるってご応募いただけると、僕としてはすごく嬉しいですね。

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■番組情報

⻫藤和義 スタジオライブ&⻫藤⼯務店
8/25(⽕)夜9:00 WOWOWライブ

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斉藤和義 弾き語りツアー 2019 “Time in the Garage”
8/24(月)午後4:45 WOWOWライブ
斉藤和義 “Time in the Garage”インサイドストーリー
8/24(月)よる6:30 WOWOWライブ

全番組、スマホやタブレットなどでも視聴できるネット同時配信あり

【プレゼント&グッズ販売情報】
“202020”ツアーグッズを100名へプレゼント
・ホテルニュー世田谷キーホルダー 20名
・クージー 20名
・フラットトートバッグ 30名
・斉藤工務店×JAPAN BLUE JEANSオリジナルペンケース 30名

“WOWOW×斉藤和義 番組オリジナルコラボグッズ”販売中
・クラフトビール ・栓抜きキーホルダー ・ビアマグ ・コースター ・ナッツ

詳しくは番組サイトへ https://www.wowow.co.jp/kazuyoshi/

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