【インタビュー】足立佳奈、20歳になった今の自分自身をしっかり刻むことができた2ndアルバム『I』
2014年に開催された「LINE x SONY MUSICオーディション」でグランプリを獲得し、2017年に「笑顔の作り方~キムチ~/ココロハレテ」でデビューを果たしたシンガーソングライター足立佳奈。TwitterやInstagramなどSNSのフォロワーは計110万超えという注目度を誇る彼女が、待望の2ndアルバム『I』をリリースする。AbemaTVの人気番組「今日、好きになりました。」のテーマソングである「little flower」や「話がある」、アニメ「七つの大罪 神々の逆鱗」のエンディングテーマとなった「Good day」など全12曲。20歳になった今の自分自身をしっかり刻むことができたという今作についてはもちろん、これまでの歩みや音楽に対する思いを語ってくれた。
■私はテンションが上がった時も下がった時も
■「曲を書こう!」ってなるんです
――昨年12月から3ヶ月連続で作品をリリース中ですが、年末年始も休む暇がなかったんじゃないですか?
足立佳奈(以下、足立):大晦日のテレビ番組出演が終わって、そのまま地元の岐阜県に帰りました。数日でしたけど、ゆっくりすることができました。
――佳奈さんは岐阜県の海津市出身ということですが、芸能やスポーツなど、岐阜県出身の方って意外と多くてびっくりしました。
足立:そうなんですよ。同じレコード会社でいうとLiSAさんも岐阜県出身なので、なんだか心強く感じています。富山や石川に近い場所では世界遺産や有形文化財になっている建物などもあるんですが、私の地元は岐阜県でも名古屋寄りで、何もないところが取り柄みたいな感じなんですね(笑)。自然とともに育ったっていうのが大きいかなと思います。
――そんな地元ならではの、音楽にまつわる思い出などはありますか?
足立:私は小学生の頃から、曲を作って友達にプレゼントしたりしていました。とにかく何もないところなので(笑)、小さい頃は水を張る前の田んぼで遊んでは「楽しかったな」っていうその日の気持ちを歌にしたり、おじいちゃんとよく寝袋で星空を見ていたんですが、その時に思いついて歌詞を書いたりしていましたね。
――小さい頃から、すごく自然に自分の気持ちを歌詞にされていたんですね。
足立:何も考えずにというか、それが私にとって普通な感じだったので、伸び伸びと作っていたような気がします。
――佳奈さんが発表された15秒動画も、まさにそういった自由な感覚から生まれてきたんだなと納得です。本格的に音楽活動を始めようと思ったのは・アンジェラ・アキさんの存在が大きかったそうですね。
足立:はい。中学生の頃合唱団に入っていたんですが、アンジェラ・アキさんの「手紙~拝啓 十五の君へ~」という曲を歌ったときに「すごい」と思ったんです。もうすぐ15歳になる私に対して、今まさに自分と同じことを手紙として伝えてくれているようで、こんなにも寄り添ってくれる音楽があるんだ、すごいなって。もともとピアノはやっていたんですが、それからはアンジェラ・アキさんの真似をして弾き語りを始めました。100均で買った黒縁メガネをかけながら(笑)。
――音楽への思いが爆発したような感じだったんでしょうね。
足立:今こうしてこの世界に入らせてもらって、もちろん自分の奥底にはアンジェラ・アキさんみたいに…っていう思いもありますが、いろんな方のライブを見たりお話をさせていただいたりする中で、真似ではなく自分らしさを探さないと、本当の意味でのアーティストにはなれないんだなと思ったんです。今、自分を支えてくれている人がこんなにもいる。だったら、自分が良いと思う音楽をやればいいじゃん!って、ようやく思えるようになりました。
――ふかわりょうさんの言葉も、佳奈さんの背中を押してくださったとか。
足立:そうなんです。初めてのオーディションの時に、「あなたがグランプリに選ばれても選ばれなくても、あなたにはこれからも音楽を続けてほしい」って言ってくださったんですね。その頃は家族のみんなも反対していたんですが、初めてお会いしたふかわさんにそんな風に言われて「あぁ、歌をやっていてもいいんだ」って思えたんです。
――ふかわさんに感謝ですね。
足立:でも私、その時ふかわさんが芸人さんだって知らなくて。
――ギターはいつから弾くようになったんですか?
足立:高校の親友がmiwaさんの曲を弾き語りで歌っていて、「なんてかっこいいんだ!私も負けられない!」っていう謎の対抗心から始めました(笑)。2ヶ月くらい経って15秒動画も撮り始めたんですが、当時はD、G、A、この3つのコードで全部作っていました。
――自分の作った音楽が広がっているなという実感を持ったのはいつ頃ですか?
足立:その15秒動画を始めたのはもちろんデビューをする前なんですが、名古屋駅を歩いていたら「あ、キムチの子だ!」(※「キムチ~笑顔の作り方~」という人気動画)って言われたり、こんな風に聴いてくれているんだなって、すごく嬉しかったです。デビューしてからは、今回のアルバムのリード曲「話がある」もそうですが、AbemaTVの「今日、好きになりました。」という番組のテーマソングになったことで、小学生や中学生、女子高生の子達からも「「今日好き。」の曲、歌ってますよね!」って声をかけられるようになったんです。番組を通して、たくさんの人が聴いてくださっているんだなって感じるようになりました。
――あの番組は小学生にも浸透しているんですね。もしも今佳奈さんが小学生だったら、やっぱり見ていたと思います?
足立:見てるんじゃないかなって思います。
――佳奈さんの創作活動にも何か影響があったかもしれませんね。
足立:そうですね。もしそういうものを小さい時から見ていたら、もっと早くからラブソングを書いていたと思います。恋愛ものとか見ていると感情がすごく波打つと思うので、いろんな曲ができていたんじゃないかなって思うから。
――曲作りは、もう生活の一部のような感じなんでしょうね。
足立:皆さんにとってのストレス発散――例えば何かおいしいものを食べに行ったり、友達とショッピングに行ったりするのと同じように、私はテンションが上がった時も下がった時も「曲を書こう!」ってなるんです。何もなく1日が終わりそうな日は、例えばAbemaTVの番組を普段よりもアンテナを張って見ながら「今この主人公の気持ちはこうかな?」って想像しながら歌詞を書いてみたりするんです。
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