【速レポ】<中津川ソーラー>ROTTENGRAFFTY、「先輩、後輩なんて関係なしにリスペクトだらけだ」

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2年ぶりの参戦だったからなのか、今年もまた強敵ばかりのラインナップだったからなのか、直前で打首獄門同会が大きな盛り上がりを作ったからなのか。今回のROTTENGRAFFTYは、いつも以上に気合が入っていた。いや、1999年の結成以来、精力的なライヴ活動を続けてきた彼らのことだ。気合の入っていないライヴなど、一度だってしたことはないはずだ。そういうバンドがいつも以上に気合が入っていたと思わせたんだから、「帰ってきたぜ、中津川! ただいま!」とN∀OKI(Vo)が雄叫びを上げ、始まったライヴが、いかに壮絶だったかは推して知るべし。

◆ROTTENGRAFFTY 画像

「やりたいようにやろうぜ!」(N∀OKI)となだれこんだ1曲目の「STAY REAL」から、N∀OKIとNOBUYA(Vo)が観客を煽りながら、ダンサブルな要素も含むラウドロック・ナンバーを、ほとんど曲間を開けずにたみかけるようにつなげると、観客はドラマチックに展開する曲に合わせ、手を挙げたり、2ステップで踊ったり、飛び跳ねたり、シンガロングの声を上げたり、ヘッドバンギングしたりしながら、必死にバンドの演奏に食らいついていく。序盤からかなりの盛り上がりだが、それでも満足できないのか、「死に物狂いで来い!」と言ったN∀OKIをはじめ、熱演を繰り広げるステージの5人が観客を煽る手を緩めることはなかった。






なぜ、今回、彼らはそこまで気合が入っていたのか。6曲目の「THIS WORLD」を演奏した時にN∀OKIが言った「何年も言い続けているけど、おまえらと一緒に、あっちのステージ(メインステージという位置づけのRevolution)に行きたい!」と言った言葉にこそ、その理由があったんじゃないか。そんな思いを、観客に直接伝えようと、N∀OKIとNOBUYAがモッシュ状態の観客の中に飛び込む。それを見たKAZUOMI(G)も気持ちを抑えきれなくなったのか、ギターをスタッフに預け、ダイヴ! その間、ステージでは侑威地(B)とHIROSHI(Dr)が演奏を支えた。

「来年は一緒にあっちのステージに行こうぜ!」

そんな思いが込められた熱演は、「いろいろなステージで壁なんて、とっくに壊れてる。先輩、後輩なんて関係なしにリスペクトだらけだ。太陽と音楽を浴びて根こそぎアガッてけ!」というN∀OKIの言葉から、後半戦、さらに過熱。






「Hey Men! Baby! Yeah! Yeah!」というシンガロングを、観客に教えてから演奏したスカパンク・ナンバーの「アンスキニー・バップ」は、実はメランコリックなメロディーが胸に染みる曲が多い彼らのレパートリーの中でも特に歌を聴かせる曲だが、その「アンスキニー・バップ」ともう1曲、哀愁の歌ものと言える「銀色スターリー」では、大きな声で歌う観客のシンガロングもあいまって、それまでとは違うピースフルな空気が生まれた。そして、そこからなだれこんだ「金色グラフティー」。彼らの代表曲中の代表曲。

「今度はおまえらがこっちに飛んで来い!」というNOBUYAに観客がダイヴとモッシュ、さらに特大のモッシュサークルで応えると、クライマックスにふさわしい熱狂が生まれた。そこで終わってももちろん良かった。しかし、徹底的にやってやりたかったのだろう。最後、バンドはダメ押しするように「Error…」の裏打ちのリズムで観客に2ステップさせたのだった。



「中津川 愛してるぜ! 俺たちが京都から来たROTTENGRAFFTYだ!」

NOBUYAが堂々と名乗りを上げる。彼らが熱演に込めた思い。そこにいる誰もが受け取ったはずだ。

取材・文◎山口智男
撮影◎柴田恵理

【ROTTENGRAFFTY セットリスト】

1. STAY REAL
2. PLAYBACK
3. 夏休み
4. D.A.N.C.E.
5. 世界の終わり
6. THIS WORLD
7. アンスキニー・バップ
8. 銀色スターリー
9. 金色グラフティー
10. Error...

■<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2019>

9月28日(土) 岐阜県 中津川公園内特設ステージ
9月29日(日) 岐阜県 中津川公園内特設ステージ
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