【インタビュー】朝倉さや、ジブリ名曲カバーに挑む!常識を打ち破る“大好きな気持ち”の軌跡

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朝倉さやは異色のキャリアを積んでいる。民謡日本一に2度輝きながら、シンガーソングライターの道へ。自身で作詞作曲したデビュー曲の「東京」は故郷の方言である山形弁ver.も発売され、Amazon 配信ランキングでは1位、2位を独占した。

またアルバム『River Boat Song-Future-Trax-』では、民謡と他ジャンルの音楽を融合。CDショップ大賞東北ブロック賞や、インディーズからは初となる日本レコード大賞企画賞を受賞している。

国宝 女神の郷 田んぼや能楽堂でのコンサート、次々に常識を打ち破る原動力はどこから来るのか。新作カバーアルバム『大人になるってわるくない~わだすのジブリ~』を発表した朝倉さやに話を聞いた。

◆朝倉さや 関連画像


■ある意味一番優しい私で歌えたかもしれません。

──今回のアルバムはジブリの名曲カバー、まずは完成おめでとうございます!

朝倉さや(以下、朝倉):本当に特別なアルバムです。ジブリカバーアルバムを作り始めると決まった時から喜びと、楽しみな気持ちでいっぱいでした。ジブリへの敬意、大好きな気持ち、そしてこんなに大好きな気持ちをくれてありがとう、という感謝を込めて歌いました。

──名曲をカバーするプレッシャーもあったかと思います。楽曲はどんな気持ちで選ばれましたか?

朝倉:カバーさせていただくにあたって改めていろんなジブリの曲を何度も聴いて、曲の素晴らしさに感動しながら選曲させていただきました。


──そういえば骨折されていたんですよね。骨折レコーディング!

朝倉:レコーディング中だった4月中旬に骨折して5月に手術。人生初の骨折……。予想外の事態でした。

骨折レコーディング! 骨には響かないように、誰かの心に響くように。ある意味一番優しい私で歌えたかもしれません。

──1曲目の「もののけ姫」は神々しい空気で、YouTubeにも絶賛のコメントが寄せられていますよね。少し違う歌い方というものは意識されたのでしょうか?

朝倉:全ての生き物の命の尊さ、美しさ、素晴らしさ、それを歌い上げる米良さんの美しい声はかなり自分の中にもインプットされていて、物語や映像、曲、歌声から受け取ったもの感じたものを自分なりに表現してみようと歌いました。

──「時には昔の話を」は本当に歌詞がはっきり聞き取れますね。素敵です。

朝倉:ありがとさまです。昔を思い出しながら語りかけてくれているようなこの曲がとても素敵だと思っていて、懐かしい気持ちに寄り添うような感覚で歌いました。

──なんでも加藤登紀子さんと対面されたとか?

朝倉:加藤登紀子さんの声と歌が「時には昔の話を」そのもののような感じがして、この曲をどう表現したら良いのか初めて“迷い”みたいなものが生まれて、実はこの曲が一番レコーディングに時間がかかりました。

真似をしてみようとしてももちろん登紀子さんになれる訳ではなく、solayaさん(※プロデューサー/Solaya Label代表)と話をしている中で最終的には、朝倉さや「時には昔の話を」を表現していい場所だった! とハッとして歌う事が出来ました。

登紀子さんにお会いした時にそのことをお話したら「それでいいのよ。」と笑顔で答えてくださって、なんだかとても嬉しい気持ちでいっぱいになりました。

そして、そんな登紀子さんが数年前に自分の歌を聴いてくださり、覚えていてくださったことにも感動しました。話しかけてくださる声、言葉ひとつひとつに温かさと、ずっしり重みがあって私は今なんて貴重な時間を過ごしているんだ……と夢のようでした。やっぱり素敵な方で、かっこいい方でした。

──となりのトトロが大好きとか。

朝倉:トトロ大大大好きです!何回観たかわからないくらいです。コンサートなどでトトロのモノマネをしたり、これまでにも既に好きが溢れでていたのですが、今回素敵なアレンジで遂にとなりのトトロを歌えてとても嬉しかったです。

──「君をのせて」は1番がアカペラで収録されていますが、初めての試みだそうですね。

朝倉:これも大きな挑戦でした。完全無演奏。レコーディングもテンポ含め、オール自由に歌わせていただきました。ラピュタの城が浮かぶ空を思い描きながらレコーディングしました。

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