【速レポ】<京都大作戦2019>BEGIN、「リズムのなかで泳いでください」
京都の山並みも見える太陽が丘に流れるのは、さざ波の音。石垣島の香りと、ゆっくりした時間が感じられる雰囲気に包まれていた。そんな源氏ノ舞台に登場したのはもちろんBEGIN。沖縄独特の指笛で歓迎するオーディエンス。
◆BEGIN 画像
「はいさい、BEGINです。よろしくお願いします」
優しい三線とアコースティックギターのフレーズで幕を開けたのは「海の声」。みんなの手が左右に揺れ、それはまるで石垣の豊かな海や波も思わせる。島袋 優の歌声はα波も含んでいるんじゃないかと感じるほど、みんなの心を癒していく。その歌声に、曲に、ハーモニーに酔う。
さらに続いたのは、今度は比嘉栄昇がメインで歌う「三線の花」。心のひだに入り込み、温かにさせてくれる。そんな愛情豊かな歌と曲だ。しかし歌詞が心に入るにつれ、力強さという気持ちの根っこを、聴く人それぞれのなかに広げていった。
「石垣島から来ました。こんなにたくさんの人を見たことないのでビックリしています。俺らは<京都大作戦>の“かりをつけよう”と。標準語で言ったら、“縁起がいい”みたいな。とにかく、いい感じにしようと思って来ました。おめでとうございます。倍返しです」
そう語りながら石垣ナマリであることに自ら築いた比嘉。
「こういうしゃべり方じゃないな。あの~、楽しんでんのか、バカ野郎!」
さらに、なにかに付け“バカ野郎”と力を込めて無理やり言ってみる比嘉。そのたび笑いが起こる。<京都大作戦>の方向性を比嘉はちょっと誤解している(?)ようだが、雰囲気は伝わるので、なんくるないさー。
「リズムのなかで泳いでください」
そう言いながら3曲目にして本日のラストナンバーへ続いた。曲といってもメドレーで、BEGINがライブで何度か訪れたブラジルから音楽的なアレンジをインスパイアされたもの。サンバの起源となったブラジルの伝統的なスタイル“マルシャ”を取り入れ、踊れるようなリズムで聴かせていく。誰だって幼少期には耳にしたことあるであろう曲も多く入り込み、子供のころの気持ちや無邪気さも思い出し、メドレーで踊りながら笑顔になるオーディエンス。
そしてメドレーの後半からは、BEGINのオリジナル曲をマルシャにアレンジしたものが。歌いながらクビから掛けたパーカッションを叩く比嘉、アコーディオンやピアノで曲を彩る上地 等、指笛も鳴らしながら陽気にライブする島袋。
そんなメドレーのラストを締めくくったのは、“大切なものはここにある”と歌う「島人ぬ宝」。<京都大作戦>と、それを愛するオーディエンスにも向けたBEGINからの温かいメッセージとしても太陽が丘に響いた。
取材・文◎長谷川幸信
撮影◎みやざきまゆみ
【BEGIN セットリスト】
02. 三線の花
03. マルシャメドレー
〜365歩のマーチ
〜想い出の渚
〜お嫁においで
〜恋の季節
〜バンバンバン
〜国道508号線
〜笑顔のまんま
〜オジー自慢のオリオンビール
〜ソウセイ
〜島人ぬ宝
■<京都大作戦2019 -倍返しです!喰らいな祭->
6月30日(日) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
7月06日(土) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
7月07日(日) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
開場 9:30 / 開演 11:00 / 終演 20:00予定
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