一般社団法人日本音楽制作者連盟ら4団体が、「チケット高額転売問題」の状況改善に大きく貢献した兵庫県警に感謝状を贈呈
一般社団法人日本音楽制作者連盟(FMPJ)、一般社団法人日本音楽事業者協会(JAME)、一般社団法人コンサートプロモーターズ協会(ACPC)、コンピュータ・チケッティング協議会の4団体は、本日8月2日に、同団体が取り組む「チケット高額転売問題」に対して、チケット販売者に対する詐欺という枠組みでの摘発に成功するとともに、チケットキャンプに対する捜査などにより、問題の状況改善に大きく貢献した兵庫県警察本部生活安全部サイバー犯罪対策課、兵庫県葺合警察署、兵庫県尼崎東警察署、兵庫県神戸水上警察署に対して感謝状を贈呈した。
贈呈式には、兵庫県警から代表して、警察本部生活安全部サイバー犯罪対策課課長の髙橋浩樹氏が出席し、感謝状を受け取った。
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【出席者のコメント】
■一般社団法人日本音楽事業者協会 専務理事 中井秀範
我々は一昨年からチケット高額転売と戦ってまいりました。一般的なダフ屋には迷惑行為防止条例が適用できますが、ネット上でのチケット高額転売には規制法案がなく、非常に困っていました。そんな中で兵庫県警さんが詐欺罪を適応して容疑者を逮捕してくれました。また、チケットキャンプなども不正競争防止法違反で捜査をしてくださりました。我々といたしましては、暗闇に光明を見た感じで、非常に感謝をしております。
■一般社団法人日本音楽制作者連盟 常務理事 野村達矢
チケット高額転売に関して法整備がされてない中、まずはモラル向上を訴えていくしかないということで新聞全面広告などを出して、一般の方に認知してもらう活動を行いました。その時点では警察に捜査をしていただくということは想定していなかったのですが、サカナクションやback numberなどの電子チケットの高額転売をしていた常習者を詐欺行為として立件していただきました。ネット上でのチケット高額転売を日本で初めて立件していただいたことは、我々にとって大きな勇気となりました。引き続き、チケット転売においてご尽力いただきたいですし、これまでのご尽力に対して感謝したいと思っております。
■一般社団法人コンサートプロモーターズ協会 会長 中西健夫
ネット上でのチケット高額転売に対する法律がない中で、我々もどうやって対応していくのかを考えていた時に、なかなか打つ手がありませんでした。その中で、兵庫県警さんに詐欺行為ということで立件していただいたことには大変勇気づけられました。自民党ライブ・エンタテイメント議員連盟と協議を続け議員立法を目指していく中で、先々月、超党派でこの転売問題は法案としてあげていきたいということになりました。本国会では実現しませんでしたが、次の国会では議員立法として通して、来年度には法律として施行されるものだと思っております。今後も法律の抜け道を探す人が現れることは予想されますので、いろいろな方々の協力を得て、音楽業界にとって未来のある正しい姿を作りたいと思っています。
■コンピュータ・チケッティング協議会 土岐雄二
高額転売屋によって、お客様に公平な販売機会を提供することができなくなっていました。その状況の中で、兵庫県警のみなさまのおかげで、問題解決の風穴を開けることができました。本当に感謝をしても足りないぐらいでございます。
■髙橋浩樹課長
このような表彰状をいただきまして、この事件に従事しました捜査員が喜ぶと思います。また、賞を受けることによって、次の事件解決への励みになると確信しています。本件は事件化するのに非常に苦労しました。ネット上のチケット転売は直罰規定がありません。従事した捜査員も、どの法律を用いて事件化するのか、またどうやって犯罪の事実を見分けていくのか、検討を続けました。この事件の担当者は検察庁と何度も協議を重ね、まずは末端の高額転売屋を詐欺罪で立件しました。数名の転売屋を検挙したのち、業務としてチケット高額転売を行っているチケットキャンプを捜査し、商標法違反で検挙をいたしました。その結果、チケットキャンプを閉鎖に追い込むことができ、その経営母体である株式会社ミクシィの当時の代表取締役が引責辞任ということになりました。我々警察としましては、日本の文化である音楽を制作しているアーティストの方々、その音楽を広めている業界の方々、そして音楽を純粋に楽しみたいと考え応援しているファンのみなさん、その方々の気持ちを踏みにじって、自分の利益だけを上げようと考えている人たちの取り締まりを強化していきたいと考えています。我々の活動が、日本の音楽の発展に少しでも寄与できるのではあれば、ありがたいことだと考えております。本日は誠にありがとうございました。
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兵庫県警による悪質な高額転売に対する捜査・啓発活動は今なお継続して行われており、音楽イベントのみならず、ラグビーワールドカップ2019TM、2020年東京オリンピック・パラリンピックというチケットの高額転売が予想されるメガイベントを控える中で、今後の高額転売問題の是正において大きな存在感を示していくと予想されている。
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