イヤーズ&イヤーズ「カミングアウトはもはやセンセーショナルではない」
7月にセカンド・アルバム『Palo Santo』を発表する英国のシンセポップ・バンド、イヤーズ&イヤーズのヴォーカリスト、オリー・アレクサンダーが、先月リリースした1stシングル「Sanctify」について語った。
◆イヤーズ&イヤーズ画像、ミュージック・ビデオ
同曲は、同性愛者である彼が異性愛者の男性と築いた関係にインスパイアされ誕生した。アレクサンダーはBBCのインタビューでこう話した。「彼はストレートだって言ってたから、僕らは友達になったんだ。その関係がある時点でより親密になり、僕らは恋人みたいになった。でも突然、それは痛みと対立で炸裂したんだ」
そのとき、アレクサンダーは罪人と聖人もしくは天使と悪魔、対極をなす2つの感情に悩まされたという。「僕がゲイだとカミングアウトして10年近く経つ。僕は、自分のアイデンティティを受け入れる過程がどれだけ痛みをともなうか、わかってる。その経験を曲にしたかったんだ」と話した。
デビューするとき、同性愛者であることを隠した方がいいとアドバイスされたというアレクサンダーだが、時代は大きく変わり、もはやアーティストにとってカミングアウトはセンセーショナルではないと感じているそうだ。「昔は、ポップスターはキャリアの半ば、またはビッグになってからカミングアウトしてた。いまはキャリアの初めでそう言っても、センセーショナルなヘッドラインにはならない。もちろん、公にすることに苦悩し、キャリアを傷つけるかもしれないと考えるアーティストがいるのは知ってる。でも、もはやタブロイド紙が性的嗜好で大騒ぎするとは思えない」
しかし、一般的には「汚名を着せられることがまだある。道のりは長い」とも感じているという。
全英1位に輝いたデビュー作『Communion』(2015年)に次ぐイヤーズ&イヤーズのセカンド『Palo Santo』は7月6日にリリースされる。
Ako Suzuki
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