ディープ・パープル、アルバムを作り続ける理由
ディープ・パープルのドラマー、イアン・ペイスが、音楽業界やアルバムの在り方が変わっても、彼らがアルバムを作り続けていく理由を語った。
◆ディープ・パープル画像
バンド・メイトのロジャー・グローヴァー(B)は最近、『Team Rock』のインタビューで、アルバムについて「消えつつあるアート・フォーム」「金にならない。時間と労力の無駄」ではあるが、シングルだけをリリースするというアイディアは「感情的に納得がいかず、古風ではあるが、そんなことはどうでもいい。僕らはアルバム・バンドであり、それを誇りに思っている」「チャート的に何にもならなくても、関係ない。僕らは素晴らしい時間を過ごすことができる。僕はまた作るのを楽しみにしている」と話していた。
『Rock Talk With Mitch Lafon』のインタビューで、グローヴァーの意見に賛同するかと問われたペイスは、こう答えた。「みんな、レコード業界が20年前とは違う、40年前とは全く違うことはわかっている。昔は、ラッキーなことにヒット曲が誕生すればそれで生きていけた。ツアーをやることでアルバムを売ることができた。いまは逆だ。ステージで稼ぎ、アルバムは、新しい音楽を世に出し続け、自分らはまだ存在するってことを知らしめるために作る」
「多くのバンドがアルバムを作らなくなった。シングルやEPだけだ。ステージで生活費を稼ぐからだ。でも、僕らはいつだってアルバムを作ってきた。それが僕らだ。僕らは長いことそうしてきて、ある程度の成功を手にしてきた。だから、それを変える理由はない。でも、一般論としては、ロジャーの言ったことは正しい。人々はもう、昔と同じようにはアルバムと関わっていない。彼は(アルバムを)けなしたわけじゃないと思う。ただ現状を言ったんだ」
ディープ・パープルは4月、20枚目のスタジオ・アルバム『inFinite』を発表。英国で30年ぶりにトップ10に入った。
Ako Suzuki