【NAMM SHOW】ジョージ・リンチ、多プロジェクト活動の現状を語る

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<NAMM SHOW 2017>のESPブースにて、ジョージ・リンチ(ドッケン、リンチ・モブ、KXM)がデモ演奏を行った。2016年にドッケンがオリジナル・メンバーで再結成され日本公演を行ったことが世界でも話題となってたこともあり、ブースを埋め尽くす多くの人達が詰めかけていた。

◆ジョージ・リンチ画像

──デモ演奏は、エネルギーに満ち溢れ最高でした。

ジョージ・リンチ:良かっただろ? 俺のパフォーマンスは毎回少しずつ違うんだ。正直に言うと「こうやってきちんと演奏しよう」と計画してプレイするのではなく、その時のインスピレーションで演奏しているんだよ。

──2016年のドッケン再集結による来日ツアーは大成功を収めましたが、いかがでしたか?

ジョージ・リンチ:6本のショーを日本で行ったけど、もの凄く楽しかったし、たくさんのファンが感動してくれた。皆の思いがそこでひとつになり、感極まる状況があった。何人かは感動して涙を流してくれていたよね。良いツアーだった。

──その様子がDVDになるそうですね。


ジョージ・リンチ:2017年の初秋にリリースされると思う。でも、発売にあたって話しあっている状況で、映像編集はまだ終ってないんだ。3つのショーからピックアップしているんだけど、東京公演と日本に来る前に行ったサウスダコタ州でのライヴ映像も入れようと思っている。

──現在は、ドッケン、リンチ・モブの他に、KXMとしても活動していますよね。

ジョージ・リンチ:KXMは来月ニューアルバムをリリースするよ。レコーディングも全て終わり、ニュービデオ「SCATTERBRAIN」を先日先行リリースしたばかりで、来週また2曲程ビデオ撮影を行うんだ。その後アルバムがリリースされて、またスタジオでのビデオ制作なんかもしていく予定になっている。レコーディングしてた様子なんかも見られると思うよ。


──他にもプロジェクトを行っていますよね?

ジョージ・リンチ:Sweet & Lynchというプロジェクトをストライパーのシンガー、マイケル・スウィートと一緒にやってるんだ。今ちょうど曲を書いてるんだけど、ニューアルバムは今秋にリリースできると思う。音や方向性は以前リリースした1stアルバムの音源に似ているかな。1980年代風で少しモダンなサウンドだよ。リンチ・モブのニューアルバムは、6月にリリースする。色んなプロジェクトをやっているけど、リンチ・モブが私のメインのバンドで年間75~100本ぐらいショーを行っているツアーバンドだ。他には、PROJECT NFIDELKAHがツアーを行ってるバンドだね。これは去年1stアルバムを既にリリースしたんだ。フィッシュボーンのアンジェロ・ムーアがボーカルでリリースしたんだけど、最近はボーカルにリヴィング・カラーのコリー・グローヴァーを迎えたからバンド名をUltraphonixっていう名前に変えた。ベースはPancho Tomaselli、ドラムはChris Mooreだ。それで今次のアルバムに向けてレコーディングしている最中さ。皆、もっと混乱するかもしれないけど、まだ他にもプロジェクトが実はあるんだ(笑)。俺は曲を書くのもギターを弾くのも大好きだから、アルバムもまだまだリリースしたいし、どうにも止まらないんだよ(笑)。もっともっと皆の前でプレイしたいしね。もしかしたらアイディアや作品が多過ぎるのかもしれないんだけど、全部それは売ってしまえばいいのさ(笑)。もうひとつのプロジェクトについて話すよ。UNI-MOG(ユニモーグ)って名前のプロジェクトなんだけど、この名前は実はドイツの多目的作業用自動車ウニモグから来てるんだ。ロブ・ゾンビやナイン・インチ・ネイルズのプロデューサーでもあるヘイズと一緒にやっているんだけど、ボーカルにはプロングのシンガー、トミー・ビクターが歌っている。


──どのプロジェクトで日本に来てくれますか(笑)?


ジョージ・リンチ:それは分からないなぁ…またドッケンだったりして?まぁそんなことはないな…ハハハ(笑)。プロジェクトバンドは、メンバーみんながそれぞれのバンドに所属してたりするから、スケジュール調整が難しいんだ。だってさ、「KXMでツアーやるから、KORNに2~3ヶ月休んどいて」なんて言えないでしょ(苦笑)。まさかKORNが「OK、ジョージ、問題ないよ」なんて言う訳ないだろうからね。

──彼らの来日ツアーの時に一緒に来るのはどうでしょう。

ジョージ・リンチ:それが一番簡単で俺もいいと思うんだけど…人生はそんなに上手くいかないよ(苦笑)。

──でもそのエネルギッシュなギターへの情熱を、また日本で楽しみたいです。


ジョージ・リンチ:KXMのニューアルバムは自分でも信じられない程いい出来なんだ。素晴らしいのは、事前に曲を書いて持ち寄ったんじゃなくて、スタジオにそのまま入って、お互いのアイディアを持ち寄り、そこから膨らませてできた作品というところなんだ。

──素晴らしいですね。そのバイタリティはどこから生まれるんでしょう。

ジョージ・リンチ:分からないなぁ。健康に気をつけて、自分がやりたいことをやることじゃないかな。色んなミュージシャンが持ってるアイディアやバックグラウンドが、お互いに影響を及ぼし、またそれが大きなエナジーになっていく。それぞれのプレイって本当にみんな違うからね。Ultraphonixのメンバーがディープな凄いジャズを演奏した時は「凄っげなぁー!」って感動したよ。彼らから学ぶことが、俺にはまだまだたくさんあるんだ。だから他の人の演奏を見るのもとても大切なことだよ。

──日本での再会を楽しみにしています。

ジョージ・リンチ:自分のキャリアは40年になるけど、日本での経験が、自分のヒストリーに大きく関わっている。日本のファンと凄く深い繋がりをもっていることに感謝するよ。ありがとう



インタビュー・取材・映像写真:Sayaka Shiomi
取材協力:ESP Guitars
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