【音楽ギョーカイ片隅コラム】Vo.40「支援の形」

ポスト

地震により被災された皆様、そのご家族、ご友人の方々に心よりお見舞い申し上げます。

ここ数日、支援の形について考えていました。支援には大きく分けて物質的なものと精神的なものの2つの形があり、実際に私にもできることは何かといえば物質的なものだろうと感じておりましたので、声高に叫ぶというよりは、じっと周囲を観察しながらできることを探していました。そして、実践し、伝えたいと考えていました。

そんな時、担当していた歌い手がレギュラー番組を担当させていただいていた頃にお世話になっていた元AIR-G'の番組ディレクター(FM北海道)で、現在は長野で信越トレイルなど自然と向き合うお仕事をされているKさんが、snow peakのインフォメーションをSNSでシェアされていました。

さらっとインフォに目を通し、夫に即メールを送信。返事はOKだったので、我が家の押入れに2年間大人しく眠っていたテント、寝袋、インナーマット、エアベッドを引っ張り出し、指定送付先である大分にあるスノーピーク奥日田へ送りました。


アウトドア好きの人であれば、きっと一度は憧れる日本の誇るアウトドア用品ブランド、snow peak。現在、スノーピークでは熊本地震に伴い、災害援助物資の提供という形での支援を一般に呼びかけています。届けられた物資はスノーピークの方々が現地で設営まで担ってくださるとのことなので、被災された方に負担は一切かからない支援と受け止め、参加いたしました。(受付は4月22日まで)
https://store.snowpeak.co.jp/sp/information/information_reliefgoods.html

snow peakのキッチン用具を店頭で手にとっては、そのひとつひとつを優しく撫で回しているタイプではありますが、残念ながら私の懐具合がお値段にまだ合いません。実際使用しているギアは他社ものが圧倒的に多く、本日物資としてお送りしたギアも全て他社製品でしたが、それも受け入れるというスノーピークの懐の深さには感銘いたします。

我が家のように、子がまだ小さいのでしばらくは使用できないなど何らかの理由によって若干キャンパー生活から遠ざかっている方々に、このような企業支援に乗っかる支援方法があるということをお伝えできれば行動に移せる方もいるかもしれません。困った時はお互い様の精神で、どなたかの仮スペース作りに役立てていただけたら本望です。


最後に。テントで支援というとグラストンベリー・フェスティバルを思い出します。私が参戦した年は、フェス中寝起きしたテントを立てたまんま、中のエアベッドなどもそのまんま置き去りにしていくと、それらは回収されてエチオピアの難民に寄付されるという壮大な支援が謳われていました。

実際、フェス後は夥しい数のテントが残されているのを目にし、住人がいなくなってガランとしたテント群が一面に広がる光景には心底驚かされました。

しかし、あまりの数が残されたことや、メタルペグを誤って食べた牛が死んでしまったことなどのデメリットが噴出したため、今ではもうそのような支援はなくなってしまったようです。残念。


◆早乙女“ドラミ”ゆうこの【音楽ギョーカイ片隅コラム】
この記事をポスト

この記事の関連情報