ブルース・スプリングスティーン、LGBT差別法に反対し公演を中止

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ブルース・スプリングスティーンが、米ノースカロライナがLGBTの人々の権利を損なう州法を可決したことに異議を唱え、同州グリーンズボロで予定していた日曜日(4月10日)の公演をキャンセルした。

◆ブルース・スプリングスティーン画像

スプリングスティーンは金曜日(4月8日)、以下のような声明を発表した。「君たち、僕のファンは、僕が日曜日、ノースカロライナ、グリーンズボロでプレイする予定だったのを知っているだろう。それに、ノースカロライナが、メディアが“トイレ”法と呼ぶHB2を可決したことも。HB2――正式にはPublic Facilities Privacy and Security Actは、トランスジェンダーの人々がどっちのトイレを使うことが許可されているのか指示している。同じように重要なのは、この法律はLGBTの市民が職場で彼らの人権が侵害されたとき訴訟を起こすのを妨げてもいる。ノースカロライナの中でこんな困難に直面するのは、彼らだけだ」

同州でこの法に反対するグループ、企業、個人は多く、自分やバンドも「これらの自由の戦士たちに連帯を表明すべきだと考えた」という。「その結果、グリーンズボロの献身的なファンには心から申し訳なく思うが、4月10日日曜日予定していた公演を中止した。ロック・ショウより大切なことがある。これを書いている時点で起きている、先入観と偏見へのこの闘いはその1つだ。僕らを前進ではなく後退させようと強制し続ける人々へ反対の声を上げるのは、僕の最大の役目だ」

HB2が可決したことにより、オンライン決算サービスのPayPalは、同州での事業拡大計画を中止。動画配信サービスHuluはノースカロライナではなくカナダで撮影することを決め、Amazon、Google、Facebook、Twitter、Appleなども反対の声を上げている。NBAや全米大学体育協会も同様で、この地でのスポーツ・イベントの開催を中止しようとする動きもある。


Ako Suzuki
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