いい音爆音アワー vol.63 ブライアン・イーノ特集

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爆音アワー
いい音爆音アワー vol.63 「ブライアン・イーノ特集」
2016年2月17日(水)@風知空知
ブライアン・イーノBrian Enoは不思議な人です。
1970年代の前半から今に至るまで、休むことなく、アーティストとしてたくさんのソロ・アルバムやコラボ・アルバムを発表し続け、プロデューサーあるいはソングライター、またミュージシャンとして様々なアーティストから引っ張りだこで、そのたびに面白く斬新な音楽だけでなく、売上もちゃんと作ってきました。つまり質と量の両立ができている奇特な音楽家なのですが、楽器が上手いわけではない、いろんな楽器をやるけれども、上手くない。しかも音楽理論を知りません。楽譜も読めない。耳と感性と発想だけが武器という人なんです。
それでこれだけのことをやってきたのですから、実に不思議、ほんとにすごい人です。
福岡智彦 (いい音研究所)

セットリスト

  • Roxy Music「Ladytron」
    正式メンバーのベーシストがいなかったのに、楽器ができないイーノがメンバーだったという変なバンド。
  • Brian Eno「Burning Airlines Give You So Much More」
    ボーカルもなかなかいけるんです、イーノさん。
  • Brian Eno「Sky Saw」
    作り込まず、インスピレーションを重視したアルバム。そのためにオリジナルの格言カード・セットまで作ってしまうところがイーノらしさ。
  • Genesis「In the Cage」
    “enossification by Eno”というクレジット。直訳すれば「イーノ化」ですか!
  • David Bowie「Sound And Vision」
    「ベルリン3部作(Berlin Trilogy)」の1作目。この頃のベルリンはもちろん壁で東西に分断されていた。
  • David Bowie「Boys Keep Swinging」
    引いたカードの指示によって、ギタリストのCarlos Alomarがドラム、ドラマーのDennis Davisがベースを演奏することになった。
  • David Bowie「Strangers When We Meet」(Single version)
    ボウイのなくなる1年前、二人で(気に入っている)アルバム『Outside』をリニューアルしようなんて話をしたんだ、とイーノは語ったそうな。
  • Talking Heads「Thank You for Sending Me an Angel」
    イーノの参画により、アフロ・ビートの導入など、バンドの音楽性を飛躍的に広げた。
  • Talking Heads「I Zimbra」
    アヴァンギャルドだけど踊れる。イーノが目指した世界が見事に形になっている。
  • Talking Heads「Houses In Motion」
    “Talking Heads”の最高傑作と言われる名アルバム。ポップスの新境地を切り開く実験精神はイーノならでは。
  • Brian Eno - David Byrne「Help Me Somebody」
    「サンプリング」というものを大胆に取り入れた歴史的名盤。
  • Brian Eno with Daniel Lanois & Roger Eno「Always Returning」
    ダニエル・ラノワの才能を見出したイーノ。これはイーノとラノワの初の共同作品。
  • Earth, Wind & Fire「September」
    突然ですが追悼コーナーです。またポップス界の大物が亡くなりました。モーリス・ホワイト、難病パーキンソン病との闘いの末でした。
  • 太田裕美「移り気なマイ・ボーイ」
    続いて、追悼です。ギタリスト、松原正樹さん。膨大な仕事を残されていますが、私が音楽ディレクター時代に担当した作品を。
  • U2「Wire」
    思い切ってイーノに任せたことが、バンドの大きな前進につながった。
  • U2「ZOO station」
    大きな成功に満足せず、さらなる音楽的進化を追求したアルバム。進化の裏にイーノあり。
  • U2「Walk On」
    アウン・サン・スー・チーさんに捧げた曲なのでミャンマーでは放送禁止だった。
  • Jane Siberry「Sail Across the Water」
    なぜかイーノは女性シンガーの仕事が少ないのです。
  • Coldplay「Viva la Vida」
    音楽にもっと冒険を求める。そんなときイーノが呼ばれるのだ。
  • Grace Jones「Well Well Well」
    黒人女性アーティストのカリスマ、グレース・ジョーンズの19年ぶりのアルバムにイーノが貢献。
  • Dido「Grafton Street」
    余韻が後を引く、美しく哀しいサウンド。
  • ENO・HYDE「The Satellites」
    新たな共同クリエイター、カール・ハイド(from “Underworld”)を見出して、ますます元気なイーノ先生。
                        
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