【ライブレポート】SING LIKE TALKING、「僕らは素晴らしいと思ったものを確実に取り込んで音楽にしています」

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▲佐藤竹善

SING LIKE TALKINGが5月22日に東京 NHKホールにて、全国ツアー<The Sonic Boom Tour 2015>のファイナル公演を行った。このライブのオフィシャルレポートが到着したので、お届けする。

このツアーは、デビュー25周年を記念してリリースしたベストアルバム『Anthology』を帯同したもので、佐藤竹善(Vo&P/G)、藤田千章(Key)、西村智彦(G)のメンバー3人に、松原秀樹(B)、塩谷哲(P)、大儀見元(Percussion)、天倉正敬(Dr)、露崎春女(Cho)という最強のメンバーを加えたフルバンドで挑む、12年振りのツアーとなった。
 
ステージに大歓声で迎えられると、新曲「Ordinary」からスタート。伸びやかに響く佐藤の歌声に、観客は総立ち。大きな手拍子でステージを盛り上げた。露崎が歌うジャズのスタンダードナンバー「How High The Moon」から続く「Together」や、「ロックオペラ的な曲が書きたくて」作ったという「無名の王 –A Wondertrt’s Story-」など、フルバンドを活かしたアレンジで奥行きと広がりを感じさせるものもあれば、「被災地の皆さんに贈りたいと思います」と披露した「祈り」、「みんなで一緒に歌いたいと思って作りました」と語った「HUMAN」など、シンプルな音でしっかりと思いを伝えるナンバーも。本編ラストは、佐藤がグランドピアノを演奏しながら「Spirit Of Love」を熱唱した。
 

▲藤田千章


▲西村智彦

アンコールでは、SNSで募ったリクエストで票が高かったという「きっと何時の日か」や、ダントツで1位だったという「心のEvergreen」を演奏。そして、彼らの活動の歴史の中で思い入れの深いTOTOの「I’ll Be Over You」をカバー。続けて「My Desire」、最後はメンバー3人だけで、音源化していないライブだけの特別な曲「Utopia」を演奏し、全23曲トータル3時間半飽きさせることなく、濃密で味わい深いステージを見せた。
 
「デビューから好きなことばっかりやらせてもらいました。レコードからCDになってMDになって配信になったけど、僕らは素晴らしいと思ったものを確実に取り込んで音楽にしています。みなさんが望んでいるものを僕らは作らないでしょう。それが崩れたら正義はないと思ってます」
 
MCで佐藤が語った言葉。どんなに時代が移り変わろうとも、SING LIKE TALKINGの音楽が普遍の輝きを放っているその理由がここにある。それはきっと、30周年、さらにその先の未来まで変わることはないだろう。

終演後には、7月29日に佐藤竹善の初のオールタイムベストアルバムがリリースされることが発表された。3枚のオリジナルアルバムからのセレクト14曲に新曲1曲をプラスしたDISC1と、これまでに発表した他アーティストとのコラボ楽曲13曲に新たなコラボ曲を1曲プラスしたDISC2の2枚組。さらに初回限定盤にはプロモーションビデオ14曲を収録したDVDが同梱される。
 

Photo by 横内禎久 
 

佐藤竹善 ALL TIME SELECTION ALBUM『タイトル未定』

2015年7月29日発売
[初回盤](2CD+DVD)
UPCH-7032 ¥4200+税
[通常盤](2CD)
UPCH-2045/6 ¥3300+税
■DISC 1
新曲1曲+これまでに発表した3枚のオリジナルアルバム『FACT OF LIFE』(1999)、『Okra』(2005)、『INDIGO』(2007)よりベストセレクション14曲の全15曲収録予定
■DISC 2
新曲コラボ1曲+これまでに発表した他アーティストとのコラボ楽曲をコンパイル!全13曲収録予定
■DISC 3(初回盤のみ)
これまでに制作したMUSIC VIDEO全14曲収録予定

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