【速報レポート】＜中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2014＞Dragon Ash、「みんなの力があれば美しい世界が」

メインステージ＝REVOLUTION STAGEも残すところあと2組だ。陽は完全に沈んだものの、これまでの太陽の光で蓄電したパワーを使用した照明が煌々と会場を照らし出している。まだまだ太陽の恩恵に授かりながら、そのエネルギーを爆音で返すべく次のステージにやってくるのはDragon Ash。メインステージのフィールドには後方までオーディエンスが詰めかけ、今か今かとその時を待っていた。

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登場を予告するSEが鳴った瞬間、大きな歓声が沸き立った。閃光のような照明に照らされてメンバーがステージに登場すると、一斉に爆音が放たれる。1曲目の｢The Show Must Go On｣から容赦なし。フルスロットルで立ち向かってくるサウンドの勢いに一瞬たじろんでしまうほどだ。｢飛び跳ねろ～｣というKj(Vo & G)の煽りを受け、開放されたように声を上げ、拳を突き上げるオーディエンス。続く｢Trigger｣では、BOTS(DJ)が刻むスクラッチが銃弾のように放たれた。危険を知らせるような赤々とした照明に照らされ、妖艶に舞うATSUSHI(dance)とDRI-V(dance)の姿に目が離せない。

壮大でいて力強いサウンドに導かれるようにシンガロングで同じ空間を楽しむ｢Run to the Sun｣。迫力があるのに包容力がある彼らのバンドサウンドは、音が鳴らされるたびに不思議と信頼感が強く増すようだ。

ステージの勢いはここからさらに上昇する。｢踊れ、中津川～！｣と、ラテンノリのように陽気な｢Velvet Touch｣を披露。続く｢The Live｣では、KenKenがRIZEに続く2度目のステージでも、変わらず鬼のように強靭なリズムを爆発させた。桜井誠もそのリズムを増長させるべく、怒涛のドラムを叩き出す。

｢ソーラーの力や、みんなの力があれば、美しい世界が作れる｣｢自分が大好きなことをやれば、美しい景色が作れる｣と話したKj。会場の照明を全て消して作り出したのは、オーディエンスが持つ携帯の光のみで作られた景色だ。1つ1つの光が、1人1人がその場にいる証。美しい景色に感嘆の声が漏れる。また、｢静かな日々の階段を｣では、HIROKI(G)が奏でる美しく繊細なメロディーに静かに聴き入った。

｢ケガすんじゃねーぞ！｣なんて、思わず期待しちゃう言葉のあとに披露されたのは｢百合の咲く場所で｣。Kjの｢ロックフェスはお前らのもんだぞ!!｣という言葉で一斉にモッシュ／ダイブの嵐が大発生した。さらに｢ミクスチャーロックは好きですか!?｣と叫んだ後は、｢Fantasista｣で豪快なサウンドをぶっ放す。同曲ではこの日、一番のシンガロングが会場に共鳴した。

ステージ終盤では、Dragon Ashというアーティストが持つ世界観をこれでもかと存分に思い知らされた。リリックに込めた想いがひしひしと身に染みる壮大な｢Lily｣で会場中の耳も目も体もすべてを惹きつける。そして、ラストは「Curtain Call」。積み重ねていく柔らかなメロディー、大きなリズム、Kjの歌声に圧倒され、あっという間に全10曲のステージが終了した。次の仲井戸“CHABO” 麗一＆シアターブルックへ最高の状態でバトンを渡すカタチとなった。

取材・文◎黒田奈保子　撮影◎柴田恵理

■Dragon Ash＠REVOLUTION STAGE SETLIST
1.The Show Must Go On
2.Trigger
3.Run to the Sun
4.Velvet Touch
5.The Live
6.静かな日々の階段を
7.百合の咲く場所で
8.Fantasista
9.Lily
10.Curtain Call

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