【ライブレポート】NoisyCell、40分間に詰め込んだメジャーデビューへの想い
NoisyCellが、8月19日に渋谷GARRETでミニアルバム『Your Hands』のリリースパーティー<NoisyCell Presents “Your Hands” Release Party>を開催した。Pay money To my PainのPABLOをサウンドプロデューサーに迎えて制作された今作で、8月13日にVAPより記念すべきメジャーデビューを果たした彼ら。その堂々たる佇まいでやり遂げた熱いライブの様子をお届けしたい。
◆NoisyCell 画像
この日、行われたパーティーには、Silhouette from the Skylit、Blie△N、ENDER、LIQUIDZ EDGEの4バンドが集結。それぞれ会場のボルテージを高める熱演を繰り広げ、アルバムリリースに華を添えていた。
そしていよいよこの日の主役、NoisyCellのステージへ。フロアは彼らの出番をまだかまだかと待ちわびるオーディエンスで溢れかえっていた。ざわついた空気の中、『Your Hands』1曲目に収録されている「Lost for Finding」がオープニングSE代わりに流れ、ステージを覆い隠していた幕が上がる。オーディエンスの意識は、ステージ上にスタンバイしていたメンバーへと一気に注がれた。静まり返るオーディエンスへRyosuke(Vo&G)が「準備はいいか? Are You Ready?」と、声をかけると「Your Hands Grasping Even Yourself」がスタート。アルバムと全く同じ始まりにフロアからは歓声があがる。Ryosukeはリリースの喜びを分かち合うかのように、オーディエンスの一人一人を指さし力強く歌い上げていき、オーディエンスも拳を振り上げ、その姿に応えていた。
「渋谷ー!!」と叫び、立て続けに演奏されたのは「Dream Box」だ。重低音の効いたヘビィなサウンドを唸らせ、ハイスピードで駆け抜けていく。「もっと来い! もっと来ーい!」と客席を煽ると、今度は「Deep Blue」を披露。特徴的なギターリフが鳴り響くと、フロアの熱気は一気にヒートアップ。イントロで一斉にジャンプをはじめたかと思えば、サビでは綺麗にフィストバンギングが起こった。
「今日はとても特別な日で緊張していたのですが、ステージに立ったら全部忘れました。もう楽しい気持ちしかありません。みなさんは楽しんでますか?」と、今日の正直な気持ちを語るRyosuke。彼らがふと見せた素の笑顔に、オーディエンスも歓声で応えた。そして「今日という日を、その手で掴んで帰ってください。踊ろうぜ渋谷!」と叫ぶと、「Dance Like Mad」へ。MCで落ち着きを取り戻していたフロアは再び着火し、Kiyoshi(Dr)もより一層ドラムの音色を激しく響かせていく。そして、フロアが高まっていく様子を目の当たりにして、喜びを隠し切れないRyosukeが、左手にギター、右手にマイクを握り感情的に歌う姿は、確実にオーディエンスの心を掴んでいった。
続いて披露された「Noah」では、綺麗で伸びやかに響くRyosukeの歌声と、激しく力強い演奏に合わせたRyo(G)のスクリームとの見事な切り替えでフロアを圧巻。そして「その心に降る悲しみがいつか希望に変わりますように」と、Ryosukeの囁くように紡がれたMCを経て、「Rain of Hope」へ。途中、歌に合わせてオーディエンスが手を振り上げ、シンガロングするシーンも見られた。
「皆さん調子はどうですか? 楽しんでますか?」と、再びMCタイムへ。「まず初めに、今日一日を作ってくれたSilhouette from the Skylit、Blie△N、ENDER、LIQUIDZ EDGEの4バンドに大きな拍手を。本当にありがとう。」と、リリースパーティーをここまで繋いできてくれた4組に敬意を示すと、フロアからも大きな拍手が巻き起こる。
「やっと1枚のアルバムを出すことが出来ました。色んなことが身の回りに起こってあっという間で。僕自身も、きっとメンバーも、NoisyCellというバンドから追い放されているような、そんな気分になったことがあります。だけどなんとか放されないよう、自分たちを見失わないよう必死にNoisyCellにしがみついてきた。そんな中、出来たアルバムです。」――Ryosuke
それは、ここまで堂々たる佇まいで駆け抜けてきた彼らの本音が垣間見えた瞬間だった。いままでの自分達の生活から一変した活動の連続。多少の戸惑いを感じながらも、必死に走ってきた日々。そんな今作に詰まった想いを、オーディエンスも肌で感じたことだろう。
「このアルバムで一番最初に録り終えた、一番思い入れのある作品を歌って帰りたいと思います。」そうしてこの日、最後に演奏されたのは、TVアニメ『ばらかもん』エンディングテーマとして抜擢されたバラード曲「Innocence」。Ryosukeの特徴である、圧巻のハイトーンボイスが余すことなく繰り広げられると、彼らの気持ちを受け取るかのようにオーディエンスも静かに聞き入った。
アンコールの拍手が鳴り響くも、アンコールは行わずに今回のリリースパーティーは終了。『Your Hands』収録曲を中心に全7曲を披露し、今の彼らをすべて出し切るために作り込まれた40分間はとても濃く、今後の彼らに期待せざるを得ない時間となった。
なお、NoisyCellは、このパーティーを皮切りに『Your Hands』リリースツアーをスタートさせる。チケットの予約はオフィシャルサイトを確認してほしい。
Text by BARKS編集部 鈴木佳菜
2014年8月19日(火)
<NoisyCell Presents “Your Hands” Release Party>@渋谷GARRET
セットリスト
1.Your Hands Grasping Even Yourself
2.Dream Box
3.Deep Blue
-MC-
4.Dance Like Mad
5.Noah
6.Rain of Hope
-MC-
7.Innocence
■リリース情報
1st ミニアルバム『Your Hands』
2014年8月13日(水)発売
VPCP-81816 ¥1,667(税抜)
※PABLO(Pay money To my Pain)サウンドプロデュース
※タワーレコード限定販売
1.Lost for Finding
2.Your Hands Grasping Even Yourself ※1st MV、SSTV ヘビーローテーション 『it!』
3.Rain of Hope
4.Dance Like Mad
5.Noah
6.Deep Blue
7.Innocence ※TVアニメ『ばらかもん』 EDテーマ
8.Bearing Your Own Cross
■ツアー情報
<NoisyCell Presents “Your Hands” Release Tour>
2014年8月31日(日)長野 伊那GRAMHOUSE
出演:NoisyCell / COUNTLOST / SILHOUETTE FROM THE SKYLIT / Traffic Ticket / pizarro and more
2014年9月21日(日)大阪 心斎橋VARON
“名古屋編 NoisyCell VS ヒステリックパニック”
出演:NoisyCell / ROOKiEZ is PUNK'D / LOTH / ヒステリックパニック / Goodbye Mozart / VALIDELIGHT / LYMRAM / Laxity / Pulse Factory / LIGHTINGALE / Axis / Shiho
2014年9月22日(月)愛知 3Star IMAIKE
出演:NoisyCell / ヒステリックパニック / Unveil Raze +Guest Act
2014年10月6日(日)宮城 仙台MACANA
出演:NoisyCell / wrong city / Septaluck / MELLOWSHiP / Artfilm / 「Story of Hope」
■イベント情報
<「The Reflectionsレコ発」秒速300mで駆け抜けるツアー FINAL>
2014年9月19日(金)渋谷clubasia
出演:NoisyCell / SILHOUETTE FROM THE SKYLIT / this is not a business / ヒステリックパニック / Another Story Of The Other Side and more
◆NoisyCell オフィシャルサイト
◆BARKS ライブレポート
◆BARKS POWER PUSH
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