【ライブレポート】BUMP OF CHICKEN、感謝の初東京ドームライブ 「誇りに思います。どうもありがとう」
BUMP OF CHICKENが7月31日に東京ドームにて、5万人を動員した<BUMP OF CHICKEN TOUR "WILLPOLIS 2014”FINAL>公演を開催した。
◆<BUMP OF CHICKEN TOUR "WILLPOLIS 2014”FINAL> 画像
BUMP OF CHICKENは、3月12日にアルバム『RAY』をリリースし、その後4月5日より幕張メッセを皮切りにツアー<BUMP OF CHICKEN TOUR “WILLPOLIS 2014”>をスタート。全国で25万人を動員してきた。そしてこの東京ドームライブは、そのツアーのファイナル公演として行われたもの。2014年1月の開催発表から半年。BUMP OF CHICKENの初の東京ドームライブ、ついにその日がやってきた。初めての会場で、どんなステージを見せてくれるのか、まだ見ぬ感動に期待を寄せながら、ファンはこの日を待ちわびていたことだろう。
開演時刻、オーディエンスの手拍子が徐々に大きくなり、会場が暗転。ステージに張られた幕にメンバーのシルエットが映り、藤原基央(Vo&G)がギターを掲げる姿が見えると、会場に大歓声が巻き起こった。そして、BUMP OF CHICKENのライブではお馴染み、オーディエンス全員の手に付けられたザイロバンドが放つ光が弾むなか、幕が降り落とされる。すると今度は銀テープが放たれ、きらびやかに「Stage of the ground」からライブがスタートした。
会場にザイロバンドと同じく、色とりどりに光る大きなチームラボボールが投げ込まれるというファンタジックな演出の中で披露された「firefly」から、「虹を待つ人」では「みんなで一緒に歌おう!」という直井由文(B)のかけ声に導かれ、大合唱が響く。光が降り注いでくるような音世界が繰り広げられるなか、コンフェッティが舞い、美しい光景が広がる。
「東京に帰ってきました。ただいま!みんな会いたかったよ!心を込めて演奏するので、最後まで聴いていってください」。そんな直井のMCに藤原、増川弘明(B)、升秀夫(Dr)も笑顔をオーディエンスに向けてお辞儀をする。
「サザンクロス」、「(please) forgive」とアルバム『RAY』からの曲に続き、藤原の力強い歌声がグッと胸に迫る「ゼロ」、写真家・蜷川実花とフラワーアーティスト・東信が手掛けた映像とともに心を惹きつけた「Smile」で会場を沸かした後、メンバーはアリーナ中央に設けられたサブステージへ。客席の間をぬって、途中でオーディエンスとハイタッチを交わしつつステージに到着すると、「銀河鉄道」、「歩く幽霊」が披露された。
また、ステージでは直井によるメンバー紹介も行われた。まず直井は自身を「BUMP OF CHICKENの金髪。ベース。賑やかし。目立ちたがり(笑)」と紹介。「うちのボーカル&ギター、ここまでは完璧!100点!だけどすごく目が悪い!」と紹介された藤原は、「そうですね、僕は大体の物が見えていないんですよね(笑)。他のメンバーが“あれ見てよ!あれ!”と横で喜んでいても、僕は見えないんですよ。でもメンバーの喜んでいる顔が見られるから、いいかなぁって」とユーモアを含みながら和ませた。増川は満員の客席をぐるりと見渡して、「こんばんは!ああ、すごい高いところからも!今日は本当にすごいです。よろしくお願いします」と挨拶。そしてライブではほとんどしゃべらないという升は、両手を大きく挙げ、満面の笑顔を見せた。
メインステージに戻ると、メンバーは初音ミクとコラボした「ray」を披露した。ダイヤモンド型の3Dホログラフィックに初音ミクが登場し、レ―ザー光線がいくつも交差する。そんな刺激的なシーンが繰り広げられたライブでの双方の初共演は大いに沸いた。その後、藤原が「いちばん大きな“オーイエイイエ―アハーン”を聞かせてください」と“お願い”をし、「天体観測」へ。再びカラフルなボールが客席に流れ込み、金のテープが放たれる。その様がオーディエンスの笑顔と合わさって、とてもキラキラとした光景。それは瞬きするのも惜しいほど美しいものだった。
そしてライブはクライマックスを迎える。「新しい曲を持ってきました。ああ、やっと歌える」と藤原が紹介したのは、新曲「You were here」。この<WILLPOLIS 2014>ツアー中に藤原が書き上げたナンバーだ。ツアー会場に訪れたファンをフィーチャーした映像とともに演奏されたこの曲には、ファンを愛おしむ、彼らのリアルな思いがたくさん込められていた。この日もMCで何度も「ありがとう」を伝えていたメンバー。その言葉とあわせて曲を噛みしめるように聴き入ったオーディエンスもまた、演奏後にはそれをしっかりと受け取ったことを表すように、メンバーへ大きな大きな拍手を贈った。
アンコールのMCでは改めて、集まったオーディエンスに東京ドームでツアーファイナルを迎えることができたことの喜びを語った4人。「ダイヤモンド」、「メーデー」を届けた後、最後に藤原は感極まった様子を見せながら、「僕たちは音楽大好きなんですけど、大好きなことを仕事にしていると、楽しいだけじゃなくて、すごい勇気を出さないといけないときとか、覚悟を持たないといけない局面があるんですね。僕たちはその度にすごくビビっているんですけど、僕らが作った音楽が持って生まれてくる使命というのがすごいデカいことが、最近わかりました」と話す。そしてその幸せを口にしたのち、「僕らが背負っている看板は、めっちゃカッコいいんだってことを君たちが教えてくれました。誇りに思います。どうもありがとう」と観客に感謝を述べた。
そう話し終えた藤原に、すでにステージを去った3人が再びステージへ戻り抱きついていくという、感動の瞬間を見せてくれた後、「DANNY」の演奏が始まると、“東京ドームで「DANNY」を聴けるとは!”と言わんばかりに会場は大いに盛り上がり、その熱狂のままライブは幕を閉じた。
前述のBUMP OF CHICKENの新曲「You were here」は、8月1日よりレコチョク、iTunes Store他にて配信された。まずは、感動のライブの余韻に浸りながら、この曲をじっくり聴きたい。そして、ますます輝きを増すであろう次の活動展開を楽しみにしたいと思う。
なお、先日開設された「BUMP OF CHICKEN TOUR “WILLPOLIS 2014” FINAL」のスペシャルページでは、ツアーグッズの他、限定デジタルグッズがダウンロードできるので、チェックしよう。
Photo by 古渓一道
Text by BARKS編集部
BUMP OF CHICKEN配信限定シングル
「You were here」
2014年8月1日発売
iTunes Store、レコチョクほかにて配信中
◆BUMP OF CHICKEN オフィシャルサイト
◆BUMP OF CHICKEN オフィシャルスペシャルサイト
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