「あたらしい音楽」を「あたらしい視点」で紹介する音楽誌

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「あたらしい音楽」を「あたらしい視点」で紹介するという音楽誌『CROSSBEAT Presents CON-TEXT』が発売された。

この本は海外の最新インディ・ロックを中心に取り上げており、フジロック出演の決まったアーケイド・ファイアにも参加し最新アルバム『In Conflict』をリリースする孤高のヴァイオリニスト、オーウェン・パレットが表紙を飾っている。

監修/編集を務めたのは、インディ・ロックへの深い造詣で読者から圧倒的な支持を獲得している、音楽ブログ「モンチコン」の清水祐也と佐藤一道だ。一読して目を見張るのは、洋書を思わせるヴィヴィッドなデザインと、独自の筆致でアーティストの魅力を掘り下げるテキストだ。カジュアルで親しみやすい作りを見せつつ、各アーティストの魅力をマニアックに掘り下げているのが特徴だ。

巻頭のザ・ホラーズの撮りおろしグラビアにはじまり、アニマル・コレクティヴのエイヴィ・テアがホラー映画への異常な愛情を語り、ザ・ペインズ・オブ・ビーイング・ピュア・アット・ハートは日本のギター・バンド、スロッピー・ジョーの誌上対談も実現させるなど、ユニークな企画も満載となっている。女性アーティストやアートワークに注目した、耳目ともに愉しめる特集記事も掲載されており、さらに上半期の注目リリース作200枚超のレビューをコンパクトにまとめたカタログも用意されている。

表紙に踊る「OTHER MUSIC」というフレーズには、現在進行形で面白い(だけど見過ごされている)音楽への愛情が込められているのだとか。これからの時代に適合する新しい音楽誌のスタイルを提案する1冊といえそうだ。

『CROSSBEAT Presents CON-TEXT』
5月14日発売
監修/清水祐也・佐藤一道(モンチコン)
A4サイズ/定価1,100円+税/116ページ

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