「最高の夜をありがとう」Acid Black Cherry全都道府県ツアー完走

ポスト

Acid Black Cherryの全都道府県ツアーファイナルが、4月26日に沖縄の地で行われた。

◆Acid Black Cherry LIVE画像

いくつかのセットリストを用意してまわったこのツアーだったが、この日は「sins」が1曲目に置かれていた。「CRISIS」へと繋がれたそのダークな始まりは、yasuのルーツとABCの根源を感じさせる潔いオープニングとなった。オーディエンスは、その音と唄に激しく頭を振り、力強いノリで応えていった。

「君がいない、あの日から…」と「シャングリラ」の中で届けられるのは、今回のツアーの軸。それこそがyasuの唄う意味でもあった。「君がいない、あの日から…」は、3月11日というリリース日が多くを語らずとも、それが3年前に起った東日本大震災の傷みと、その傷みを現在もしっかりと胸に刻んでいることを示しているであろうことは確かであり、そこには“君”を想う彼の真っ直ぐな気持ちが詰め込まれているのである。また、そこから続けて届けられた今回のツアータイトル曲「シャングリラ」は、これも同じく3年前に日本全体が包まれたその深い悲しみに対し、“自分の出来る精一杯”として書き残した作品である。まさに、そこに刻まれたyasuの想いこそ、今回のツアーでyasuが届けたかったことだったに違いない。

“唄で世界は変えられない 唄で世界は救えない でも君が笑顔になるなら 唄いたい──”

今回のツアーの初日に福島を選んでいたことからも、yasuの想いの深さが伝わってくる。yasuとオーディエンスが真っ直ぐに向き合い、唄を通してしっかりと繋がったその瞬間を目にしたとき、“唄で世界は変えられない 唄で世界は救えない”という現実を変えていけるという、目に見えない大きな力が生まれたのを、yasuもオーディエンスも、肌で感じ取ったに違いない。

すべてが終わり機材の撤去も始まっていた中、オーディエンスの鳴り止まないアンコールの声に応え、再びステージに現れたyasuは、最後に「DRAGON CARNIVAL」を贈ったのだった。ステージの去り際にyasuは「最高の夜になりました。ありがとう!」と集まった満員のオーディエンスに一言。

ツアーはこの後、5月13日の大阪を皮切りにスタートする<Encore Season~Arena tour~>と題した大阪城ホール、日本ガイシホール(名古屋)、日本武道館(2days)でのライヴへと繋がれ、<Final Season>として6月13日・15日の東京・国立代々木競技場第一体育館、6月22日の宮城セキスイハイムスーパーアリーナで締めくくられることとなる。

◆Acid Black Cherryオフィシャル・サイト
◆BARKS ヴィジュアル系&VROCKチャンネル「VARKS」

この記事をポスト

この記事の関連情報