電子書籍『BOTH SIDES NOW』VOL.2、驚きのエピソード集
2013年夏に発売され、往年の洋楽ファンに大好評だった電子書籍『BOTH SIDES NOW~あの全米大ヒット曲、その光と影を巡る物語~』のVOL.2とVOL.3が相次いで発売された。
◆電子書籍『BOTH SIDES NOW~あの全米大ヒット曲、その光と影を巡る物語~』VOL.2画像
同シリーズは1970年代から1990年代の洋楽ヒットにまつわるエピソード集だ。著者はCBSソニー(現ソニー・ミュージック)の洋楽ディレクターとしてELOやナイト・レンジャー、エイジア、オジー・オズボーン等を日本でヒットさせ、その後、ラジオ番組の制作や雑誌への執筆等で洋楽を紹介してきた村上太一氏(2008年10月没)である。常に現場で洋楽アーティストやヒット曲を見てきた村上氏だからこそ書けた、洋楽ヒットのエピソードは当時のことを知らない人が読んでもリアルで非常に面白いと評判だ。
そんな「BOTH SIDES NOW」のVOL.2を紹介しよう。取りあげられているヒット曲は以下の通り。
1.KISS「DEUCE」(74年)
2.イーグルス「ホテル・カリフォルニア」(77年)
3.アニタ・ワード「リング・マイ・ベル」(79年)
4.オリヴィア・ニュートン・ジョン&ELO「ザナドゥ」(80年)
5.ポール・マッカートニー&スティービー・ワンダー「エボニー・アンド・アイボリー」(82年)
6.ジョーン・ジェット&ザ・ブラックハーツ「アイ・ラブ・ロックンロール」(82年)
7.Go-Go's「バケーション」(82年)
8.ナイト・レンジャー「ドント・テル・ミー・ユー・ラヴ・ミー」(82年)
9.エイジア「ドント・クライ」(83年)
10.クール&ザ・ギャング「チェリッシュ」(85年)
11.スターシップ「シスコはロックシティ」(85年)
12.マドンナ「クレイジー・フォー・ユー」(85年)
13.ベリンダ・カーライル「ヘブン・イズ・ア・プレイス・オン・アース」(87年)
14.U2「終わりなき旅」(87年)
15.ホワイトスネイク「ヒア・アイ・ゴー・アゲイン」(87年)
16.ジョージ・ハリスン「セット・オン・ユー」(87年)
17.フリートウッド・マック「ビッグ・ラヴ」(87年)
18.スティング「フラジャイル」(87年)
19.ボーイ・ミーツ・ガール「スター・トゥー・フォール」(88年)
20.フィル・コリンズ「グルービー・カインド・オブ・ラブ」(88年)
リストを見ると70年代から80年代のヒット曲ばかり。どんなエピソードが掲載されているのか、少しだけ紹介しよう。
1.KISS「DEUCE」(74年)*一部抜粋
1974年から1975年にかけてのフットボール・シーズンに突入したキャディラック高校フットボール部は当初、さっぱり勝てなかった。アシスタント・コーチは「力はある。こんなはずではない。何かきっかけをつかめば必ず勝てる」と、連敗脱出の糸口を毎日探していた。そんなとき、町の小さなクラブでハードロックのコンサートが行われ、このコーチはウサ晴らしとばかりにそのコンサートに出かけて大いに盛り上がったのだが、そのコンサートの主がデビュー間もないKISSだった。
(中略)そこでこのコーチ、ハッとひらめいて、それ以降、部室や練習場でKISSの曲を大音量で流し、選手たちを鼓舞したところ、練習での気合いが上がってきたので試合直前のロッカールームでもKISSを聴いて出陣するという演出を毎日繰り返した。すると、なんとチームは7連勝。その後も勝ち星を重ね、このシーズンを優勝という最高の結果で締めくくった。
この結果を喜んだアシスタント・コーチは、KISSに宛てて礼状を書いた。(中略)この手紙に感動し、ジーン・シモンズ(B)とポール・スタンレー(Vo、G)は何かこの高校をもっと喜ばせるような企画はないだろうかと考え、その高校の講堂でフリー・コンサートを開きたいと申し出た。これには高校側も大喜びで、即座に開催を決定した。
(中略)フットボールやアイスホッケーなど、ある程度格闘の要素を持つスポーツでは相手をビビらせる必要から自身を“こわいもの”に見立てることがよくあるが、キャディラック高校フットボール部は、チームを“DEUCE=悪魔・災難”に見立てて相手チームを飲み込み、快進撃を続けることになったというわけだ。
2.イーグルス「ホテル・カリフォルニア」(77年)*一部抜粋
この「ホテル・カリフォルニア」とジョー・ウォルシュにまつわる面白いエピソードがある。この曲の有名なイントロで聴かれるアコースティック・ギターの響き、これはジョーが弾くタカミネ・ギターなのだが、ジョーはこのギターを借金のカタにキース・オルセンに取られてしまったというのだ。
ジョーが、キースのプロデュースのもと、キースのスタジオに詰めているとき(1985年発表のソロ・アルバム『コンフェッサー』制作時)、その“事件”は起こった。スタジオに備え付けてあったワインセラーからキース自慢のワインの名品をジョーが30日間で110本も飲んでしまった。これを知ったキースは激怒。代金の支払いを求めたところ、ジョーには手持ちのお金がなかったので、例のタカミネ・ギターを出したのだった。その後、そのギターはキースからスコーピオンズに渡り、名曲「ウィンズ・オブ・チェンジ」で使われている。
ほかにもポール・マッカートニー「エボニー・アンド・アイボリー」は地球温暖化の象徴!?/美味しい思いをしたマドンナ「クレイジー・フォー・ユー」/フリートウッド・マック「ビッグ・ラヴ」がもたらしたバンド内恋愛ゲームとは!?など20遍のエピソードは読み応え充分だ。また、各レコード会社のサイトや全曲iTunesにもリンクが張られ、ページから飛んでアルバムや楽曲をすぐに購入できるようにもなっているのも、電子書籍らしい特性のひとつだ。
『BOTH SIDES NOW~あの全米大ヒット曲、その光と影を巡る物語~』は、現在電子書店のBOOKLIVEやREADER STORE、ブックパスで発売されている。読むためにはまず、自分のパソコンやタブレット、スマートフォンなどにそれぞれの専用アプリをインストールすればいい。アプリは各電子書店のサイトにアクセスすると無料で入手できる。また、出版元であるUP BOOKS & MAGAZINESのサイトから各電子書店にも飛べる。お目当ての本にすぐたどり着くのでお勧めだ。
『BOTH SIDES NOW~あの全米大ヒット曲、その光と影を巡る物語~』VOL.2
著者:村上太一
発行所:UP BOOKS & MAGAZINES
定価:500円
取り扱い電子書店:BOOKLIVE READER STORE ブックパス
※UP BOOKS & MAGAZINESとは?
UP BOOK & MAGAZINESは主に電子書籍を編集・制作・販売する出版社です。UP(ユーピー)は社名のUNITED PROJECTSの頭文字を取ってUPとしました。UP BOOKS & MAGAZINESは読者のみなさまに「しあわせ」を届ける出版社でありたいと思っています。「この本、いいね!」「写真がきれい!」「なるほど!」「これは勉強になった!」…心が動いたときに出る言葉、それはすべて「しあわせ」につながっています。“読者の心を動かすこと”、それこそが私たちの目指すところです。UP BOOKS & MAGAZINESは作家、写真家、デザイナー、クリエイター、編集者、そして出版社がみんな「しあわせ」な関係になれるようにしたいと思っています。
◆UP BOOKS & MAGAZINESオフィシャルサイト
◆電子書籍『BOTH SIDES NOW~あの全米大ヒット曲、その光と影を巡る物語~』VOL.2画像
同シリーズは1970年代から1990年代の洋楽ヒットにまつわるエピソード集だ。著者はCBSソニー(現ソニー・ミュージック)の洋楽ディレクターとしてELOやナイト・レンジャー、エイジア、オジー・オズボーン等を日本でヒットさせ、その後、ラジオ番組の制作や雑誌への執筆等で洋楽を紹介してきた村上太一氏(2008年10月没)である。常に現場で洋楽アーティストやヒット曲を見てきた村上氏だからこそ書けた、洋楽ヒットのエピソードは当時のことを知らない人が読んでもリアルで非常に面白いと評判だ。
そんな「BOTH SIDES NOW」のVOL.2を紹介しよう。取りあげられているヒット曲は以下の通り。
1.KISS「DEUCE」(74年)
2.イーグルス「ホテル・カリフォルニア」(77年)
3.アニタ・ワード「リング・マイ・ベル」(79年)
4.オリヴィア・ニュートン・ジョン&ELO「ザナドゥ」(80年)
5.ポール・マッカートニー&スティービー・ワンダー「エボニー・アンド・アイボリー」(82年)
6.ジョーン・ジェット&ザ・ブラックハーツ「アイ・ラブ・ロックンロール」(82年)
7.Go-Go's「バケーション」(82年)
8.ナイト・レンジャー「ドント・テル・ミー・ユー・ラヴ・ミー」(82年)
9.エイジア「ドント・クライ」(83年)
10.クール&ザ・ギャング「チェリッシュ」(85年)
11.スターシップ「シスコはロックシティ」(85年)
12.マドンナ「クレイジー・フォー・ユー」(85年)
13.ベリンダ・カーライル「ヘブン・イズ・ア・プレイス・オン・アース」(87年)
14.U2「終わりなき旅」(87年)
15.ホワイトスネイク「ヒア・アイ・ゴー・アゲイン」(87年)
16.ジョージ・ハリスン「セット・オン・ユー」(87年)
17.フリートウッド・マック「ビッグ・ラヴ」(87年)
18.スティング「フラジャイル」(87年)
19.ボーイ・ミーツ・ガール「スター・トゥー・フォール」(88年)
20.フィル・コリンズ「グルービー・カインド・オブ・ラブ」(88年)
リストを見ると70年代から80年代のヒット曲ばかり。どんなエピソードが掲載されているのか、少しだけ紹介しよう。
1.KISS「DEUCE」(74年)*一部抜粋
1974年から1975年にかけてのフットボール・シーズンに突入したキャディラック高校フットボール部は当初、さっぱり勝てなかった。アシスタント・コーチは「力はある。こんなはずではない。何かきっかけをつかめば必ず勝てる」と、連敗脱出の糸口を毎日探していた。そんなとき、町の小さなクラブでハードロックのコンサートが行われ、このコーチはウサ晴らしとばかりにそのコンサートに出かけて大いに盛り上がったのだが、そのコンサートの主がデビュー間もないKISSだった。
(中略)そこでこのコーチ、ハッとひらめいて、それ以降、部室や練習場でKISSの曲を大音量で流し、選手たちを鼓舞したところ、練習での気合いが上がってきたので試合直前のロッカールームでもKISSを聴いて出陣するという演出を毎日繰り返した。すると、なんとチームは7連勝。その後も勝ち星を重ね、このシーズンを優勝という最高の結果で締めくくった。
この結果を喜んだアシスタント・コーチは、KISSに宛てて礼状を書いた。(中略)この手紙に感動し、ジーン・シモンズ(B)とポール・スタンレー(Vo、G)は何かこの高校をもっと喜ばせるような企画はないだろうかと考え、その高校の講堂でフリー・コンサートを開きたいと申し出た。これには高校側も大喜びで、即座に開催を決定した。
(中略)フットボールやアイスホッケーなど、ある程度格闘の要素を持つスポーツでは相手をビビらせる必要から自身を“こわいもの”に見立てることがよくあるが、キャディラック高校フットボール部は、チームを“DEUCE=悪魔・災難”に見立てて相手チームを飲み込み、快進撃を続けることになったというわけだ。
2.イーグルス「ホテル・カリフォルニア」(77年)*一部抜粋
この「ホテル・カリフォルニア」とジョー・ウォルシュにまつわる面白いエピソードがある。この曲の有名なイントロで聴かれるアコースティック・ギターの響き、これはジョーが弾くタカミネ・ギターなのだが、ジョーはこのギターを借金のカタにキース・オルセンに取られてしまったというのだ。
ジョーが、キースのプロデュースのもと、キースのスタジオに詰めているとき(1985年発表のソロ・アルバム『コンフェッサー』制作時)、その“事件”は起こった。スタジオに備え付けてあったワインセラーからキース自慢のワインの名品をジョーが30日間で110本も飲んでしまった。これを知ったキースは激怒。代金の支払いを求めたところ、ジョーには手持ちのお金がなかったので、例のタカミネ・ギターを出したのだった。その後、そのギターはキースからスコーピオンズに渡り、名曲「ウィンズ・オブ・チェンジ」で使われている。
ほかにもポール・マッカートニー「エボニー・アンド・アイボリー」は地球温暖化の象徴!?/美味しい思いをしたマドンナ「クレイジー・フォー・ユー」/フリートウッド・マック「ビッグ・ラヴ」がもたらしたバンド内恋愛ゲームとは!?など20遍のエピソードは読み応え充分だ。また、各レコード会社のサイトや全曲iTunesにもリンクが張られ、ページから飛んでアルバムや楽曲をすぐに購入できるようにもなっているのも、電子書籍らしい特性のひとつだ。
『BOTH SIDES NOW~あの全米大ヒット曲、その光と影を巡る物語~』は、現在電子書店のBOOKLIVEやREADER STORE、ブックパスで発売されている。読むためにはまず、自分のパソコンやタブレット、スマートフォンなどにそれぞれの専用アプリをインストールすればいい。アプリは各電子書店のサイトにアクセスすると無料で入手できる。また、出版元であるUP BOOKS & MAGAZINESのサイトから各電子書店にも飛べる。お目当ての本にすぐたどり着くのでお勧めだ。
『BOTH SIDES NOW~あの全米大ヒット曲、その光と影を巡る物語~』VOL.2
著者:村上太一
発行所:UP BOOKS & MAGAZINES
定価:500円
取り扱い電子書店:BOOKLIVE READER STORE ブックパス
※UP BOOKS & MAGAZINESとは?
UP BOOK & MAGAZINESは主に電子書籍を編集・制作・販売する出版社です。UP(ユーピー)は社名のUNITED PROJECTSの頭文字を取ってUPとしました。UP BOOKS & MAGAZINESは読者のみなさまに「しあわせ」を届ける出版社でありたいと思っています。「この本、いいね!」「写真がきれい!」「なるほど!」「これは勉強になった!」…心が動いたときに出る言葉、それはすべて「しあわせ」につながっています。“読者の心を動かすこと”、それこそが私たちの目指すところです。UP BOOKS & MAGAZINESは作家、写真家、デザイナー、クリエイター、編集者、そして出版社がみんな「しあわせ」な関係になれるようにしたいと思っています。
◆UP BOOKS & MAGAZINESオフィシャルサイト
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