爆発事件の容疑者を表紙にした『Rolling Stone』誌に非難の声続出

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『Rolling Stone』誌が最新号でボストン・マラソン爆発事件のジョハル・ツァルナエフ被告の写真を表紙にしたことに非難が殺到している。同号では、被告の生い立ちや人物像に迫る特集記事を掲載している。

ソーシャル・ネットワークでは「悪趣味」「最低」など批判の声が数多く上がっている。『Rolling Stone』誌のFacebookでは、同表紙を掲載した最新号の紹介と編集部からの声明部分に現時点で合計3万5,000以上のコメントが寄せられ、「こういう人たちを有名にするのは間違っている」「これはテロリストの夢だ」「恥を知れ」「被害者やボストンを侮辱している」「また傷口を広げてくれてありがとう」など怒りの声が殺到、「Rolling Stoneは二度と買わない」「直ちに長年の定期購読を中止した」という読者も少なくない。

編集部は水曜日(7月17日)、「われわれはボストン・マラソン爆破事件の犠牲者に深く同情し、彼らとその家族のご心痛を心よりお察し申し上げます」とした上で、現在の政治的、文化的問題を真剣かつ思慮深く取り上げるのが同誌の方針だと弁明したが、それがさらに火に油を注ぐ事態となっている。「だったら、なぜ表紙にしたんだ」「被害者の写真を掲載すればよかった」など反発する声が後を絶たない。

ツァルナエフ被告本人がネットに掲載したこの写真は、過去に『New York Times』紙も一面に掲載したことがあるが、今回は普段、ミュージシャンや俳優が表紙を飾るマガジンで彼らと同じようなイメージの写真がフィーチャーされたため問題視されている。この号を販売しないと決定したチェーン店も出ている。

Ako Suzuki, London
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