【インタビュー】AKIHIDE(BREAKERZ)、ソロアルバム『Amber』は自分色100%「今日までの音楽人生の集大成になった」
■一聴するだけでは聞こえないひとつひとつの音すべてに理由がある
■全部を出し切ろうとしたら自分で歌うしかないなと
──では、いちギタリストとしてはいかがでしょう? ギタリストのソロアルバムですから、ギターの最初の一音にも注目が集まるところだと思うんです。アルバムはストリングスから幕を開けますが、エレキギターのバイオリン奏法がシンフォニックなサウンドに自然と馴染んでいくような始まりが印象的でした。
AKIHIDE:ありがとうございます。最初のアレンジではイントロ部分にギターは入っていなかったんですよ。でもおっしゃる通り、ギターが入ってこないのはマズイなと(笑)。ギターが入るまでに30秒くらいあったので、オーケストラと交わるカタチで入れようと変更したんです。それがこのアルバムにとって重要なものになりましたね。このギターの入り方がないと、シンフォニックアルバムのようになっていたかもしれない。
──ロックテイストな曲にもアコースティックギターが随所に挿入されていて、弦楽器へのこだわりに満ちたサウンド作りを感じました。そもそもバイオリンをはじめとするストリングスも弦楽器ですし。
AKIHIDE:ギターで表現していることはシンプルなんですけど……
──いや、ひと口にシンプルとも言い難いとは思うんですけどね(笑)。
AKIHIDE:ははは(笑)。そうですね、僕はけっこう音を詰め込むタイプなので、僕にしてはシンプルという意味で。そのシンプルというのは決して悪い意味ではなく、ムダな音をそぎ取ったというイメージなんです。だからこそ、一聴するだけでは聞こえない隠し味的なエッセンスでアコギの音を入れることで、空気感を演出している。ひとつひとつの音すべてに理由があるという。制作をしながら、そういう作り方に変化していったかもしれないですね。
──そういう意味では、ギターソロに関してはすべての鎖を断ち切ったかのようにAKIHIDE節が全開という。
AKIHIDE:まさに。歌っているところでのギターの主張は、さほど必要としなかったんですね、歌を包み込むためにものであればいいと思っていたので。ただ、やっぱりギタリストなので、ソロはギターを立たせたい。だから、ソロに関してはすごく考え抜きました。このアルバムのなかでは同じ技を使わないようにしているんですよ。11曲すべて、自分の引き出しの違うところからプレイを持ってきて構成しました。いわゆるギターがギターとしてカッコいい音楽が好きなので。
──ご自身が初めてヴォーカルをとるということに関してはいかがでしたか?
AKIHIDE:ヴォーカルうんぬんということよりも、伝えたいという気持ちのほうが強かったですね。やっぱり最初のソロ作品で、自分の音楽人生すべてを出し切るしかないと思ったときに、伝えたい言葉も音楽もあるし、表現したい色彩や風景もある、その全部を伝えられるのは今回のような手法だったので。全部を出し切ろうとしたら自分で歌うしかないなと。先ほどのギターの話もそうですけど、自分の内面や歩んできた音楽背景も含めて、滲み出ているんですよね。自分を隠せないアルバムになりました。
──ヴォーカリストAKIHIDEの姿を観ることができるのはライヴですよね。「星の狂想曲」のミュージックビデオでは3ピースで演奏されてますが、ライヴはどうなりそうですか?
AKIHIDE:ライヴも基本は3ピースでやろうかなと思ってます。今回の作品はライヴを想定して制作しましたし。ツインギターはBREAKERZでやってるからソロプロジェクトではシンプルにいきたいなと。ライヴは、ミュージシャンの方とセッションができるので、サウンド間のバトルみたいなものやインプロビゼーション的なものができればいいなって。音で会話したいと思ってます。
──音での会話、いいですね。ソロ初ステージに向けての心境はいかがですか?
AKIHIDE:ライヴは、お客さんと一緒に作っていく場になると思っています。今は緊張より、楽しみのほうが大きいですね。みんなのパワーが加わることで、想像以上のものになっていくと思うし、それが終わったときにまた違う景色が自分の中で描けるのかなって。曲がバリエーション豊かなのでカラフルな世界が届けられるんじゃないかなと思います。
──今後はDAIGOさんもSHINPEIさんもソロプロジェクトを始動しますね。
AKIHIDE:お客さんはこれから3色の僕たちが見れるんで、それはすごく楽しみにしていてほしいですね。3人のソロプロジェクトは、BREAKERZとはまた全然違う色でそれぞれが頑張っていくことになると思ってます。だからこそ、また3人で集まった時には全然新しく違う色を作れるはずなので。そのためにも自分だけの色を作っていきたいですね。
文◎大井美和
1st Album 『Amber』
2013年6月5日 Release!!
【初回限定盤(CD+DVD)】ZACL-9063 ¥3,800(税抜3,619)
初回限定盤のみ“Amberフィルムカバー仕様”
1.涙の河
2.愛しのヴァルキュリア
3.星の狂想曲
4.黒猫のTango
5.桜雨
6.サーカス
7.LION
8.マリア
9.蜘蛛の糸
10.ダッシュ
11.Hello! Mr. Sadness
<DVD>
・「星の狂想曲」Music Clip
アルバム「Amber」の完成までを追ったドキュメント映像
【通常盤(CDのみ)】ZACL-9064 ¥3,059(税抜2,913)
通常盤のみボーナストラック収録
1.涙の河
2.愛しのヴァルキュリア
3.星の狂想曲
4.黒猫のTango
5.桜雨
6.サーカス
7.LION
8.マリア
9.蜘蛛の糸
10.ダッシュ
11.Hello! Mr. Sadness
bonus track.星の王子さま
<AKIHIDE 1st Live Tour 2013 “Amber”>
2013年6月15日(土) 大阪 amHALL open 17:00 / start 17:30
2013年6月16日(日) 宮城 HooK SENDAI open 16:30 / start 17:00
2013年6月20日(木) 名古屋 ElectricLadyLand ※追加公演 open 18:30 / start 19:00
2013年6月25日(火) 東京・恵比寿LIQUIDROOM ※追加公演 open 18:30 / start 19:00
2013年6月28日(金) 北海道 KRAPS HALL open 18:00 / start 18:30
2013年6月30日(日) 福岡 イムズホール open 16:30 / start 17:00
2013年7月05日(金) 東京・赤坂BLITZ open 17:45 / start 18:30
2013年7月07日(日) 名古屋 ElectricLadyLand open 16:30 / start 17:00
◆AKIHIDE オフィシャルサイト
◆BREAKERZ オフィシャルサイト
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