“ピー”連続のBETアワード2012、感動に満ちたハイライトとは?
アフリカ系アメリカ人をはじめマイノリティ人種を対象に贈られるBET(ブラック・エンタテインメント・テレビジョン)賞。2012年度BETアワーズ授賞式が7月1日、ロサンゼルスのシュライン・オーディトリアムで行われた。ただ、今年の授賞式はのっけから“ピー”の連続で始まったのだ。カニエ・ウェストのグッド・ミュージック・グループ所属アーティストたち、ニッキー・ミナージュ、サミュエル・ジャクソン、スパイク・リーによる、ウェストとジェイ・Zのヒット曲「...イン・パリス」のパロディ・ナンバーは、検閲が入ったことで問題のある言葉に“ピー”が続いた。
ともあれ、カニエ・ウェストとジェイ・Zは当日最初の受賞者に。2人は最優秀グループ賞を、さらに授賞式最高のアワードである年間最優秀ビデオ賞を「オーティス」で獲得した。式典前半での受賞者で他には、クリス・ブラウンが最優秀男性R&Bアーティストを2年連続で受賞。また昨年授賞式のホストを務めたケヴィン・ハートは最優秀俳優に、ビッグ・シーンが最優秀新人賞を獲得。ヨランダ・アダムスが最優秀ゴスペル・アーティストに選ばれた。
そして、ショーに戻ると、アッシャーが「クライマックス」を披露。ピンクに彩った金髪のかつらで現われたニッキー・ミナージュは「チャンピオン」、2・チェインズをフィーチュアした「ビーズ・イン・ザ・トラッップ」を歌ったが、ここでも無数のピーが鳴り響いた。
BETアワーズ授賞式も後半に入ると雰囲気は一転。数多くのスター・アーティストが次々に素晴しいパフォーマンスを披露した。そんななか、ハイライトは2月にグラミー賞授賞式前日に亡くなったホイットニー・ヒューストンを偲んで、母親のシシー・ヒューストンが「明日に架ける橋」を歌い上げた時だった。ビヨンセやソルジャ・ボーイはじめ観客の多くが立ち上がり、そして涙した。
ホイットニートリビュートでは、最初にマライア・キャリーが登場し、震える声でホイットニーとの思い出を語った。また、モニカはホイットニーが歌ったこともあるゴスペル・ソング「アイ・ラヴ・ザ・ロード」を熱唱。ブランディはホイットニーのヒット曲「すてきなSomebody」「アイム・ユア・ベイビー・トゥナイト」を歌う。チャカ・カーンは「アイム・エヴリ・ウーマン」を、さらに兄弟のゲイリー・ホイットニーもステージで歌った。しかしながら、トリビュートを最高に盛り上げたのは何と言ってもシシー・ヒューストンのパフォーマンスで、会場はエモーショナルな雰囲気に包まれ、感動が満ちあふれた。
その他にも、トリビュート・パフォーマンスとして、シャンテ・ムーアがドナ・サマーのヒット・メドレーを披露。アシュフォード&シンプソンのヴァレリー・シンプソンが、夫で作曲パートナーだったニック・アシュフォードを偲んだ。一方、受賞ステージでは、最優秀女性R&Bアーティスト賞をビヨンセが授賞。しかし、ノミネートされながら取れなかった年間最優秀ビデオ賞について、受賞した夫のジェイ・Zを皮肉まじりにコメントし、笑いが会場を和ませた。
◆ニュース提供:ビルボード
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