アイドル界“最強”のパフォーマンス集団・℃-ute、コンサートツアーはここがすごい

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<℃-uteコンサートツアー2012春夏~美しくってごめんね~>は、5枚のLEDスクリーンの前に立つ5人のシルエットからスタート。定番曲「超WONDERFUL!」で、最初から一気に観客のテンションをあげていく。

ソロのダンスパートでは、なんといっても中島早貴に注目だ。彼女のダンスのダイナミックさとキレは、観ているだけで気持ちがいい。中野では、そのピンと美しく伸びた足に、観客誰もが釘付けになっていた。

ファン人気の高い「As ONE」は、萩原舞と鈴木愛理がふたりで聴かせてくれた。ハモリパートを歌う鈴木愛理の安定感もさることながら、メインパート歌う萩原舞も、独特の特徴的かつ魅力的なボイスで素晴らしい。

そして、Berryz工房のアルバム曲「Because happiness」と同時再生することで新たな曲になることが広く話題となったバラード曲「幸せの途中」での注目は、最近、歌唱力の成長がめざましい岡井千聖だ。素直で真っ直ぐながら、どこか印象的な甘い歌声でのソロパート。そして彼女はハモリも担当しており、その歌声によって生まれるハーモニーにも耳を澄ましてみてほしい(ちなみにBerryz工房「Because happiness」×℃-ute「幸せの途中」の合体曲は「超HAPPY SONG」として各配信サイトにて配信中)。

リーダーである矢島舞美の魅力は、いつでも全力。中野公演では、通り雨にでもあったかのように(?)汗を輝かせて、5人の中でもっとも激しいダンスパフォーマンスを見せてくれた。あと、特にお父さんファンやお兄さんファン必見なのは、ソロコーナーでの彼女のセクシーな衣装。しかしそんな色気を醸し出しつつも、MCでは、いつもどおりの“ほわんほわんした”というか、天然な部分が見え隠れ。この存在こそ、まさに、少女と大人の女性、あどけなさと女の色気が混じりあう揺らめきだ。

そしてエース・鈴木愛理。彼女のソロ曲でのパフォーマンスには、思わずグッと引きこまれてしまうだろう。さらにライヴでのアゲ曲のひとつ「青春ソング」は、今回、彼女のアカペラから。2000人以上のオーディエンスで満員の中野サンプラザが見事に静まりかえり、響く愛理の生の歌声。℃-uteの、そしてハロー!プロジェクトのエースの実力を遺憾なく発揮する彼女には、まったくもって惚れ惚れするばかり。

そんな5人の“今の魅力”がつまっている作品といえば、新曲「君は自転車 私は電車で帰宅」。℃-ute初のシングルでのバラード曲なのだが、その魅力はまさにライヴにあり。彼女らが7年間で培った歌唱力のみならず、歌詞の内容によって変わっていく表情。指の先、足の先までを使った表現。5人が舞うように入れ替わるフォーメーション。そのすべてで、甘酸っぱくも切ないバラード曲を“歌っている”。この曲のライヴパフォーマンスを観たことがないという人、CDや映像では観たけど……という人、そんな人には「ぜひライヴで観るべきだ」とだけ言っておこう。

℃-uteというグループは、その誕生はもちろん、グループとしての活動を開始してからも、決して順風満帆とは行かなかった。彼女たちの団結力、強い気持ち、パフォーマンス力は、小学生の頃から味わってきた苦しさや悔しさをバネにしながら、次から次に迫りくる困難という名の波を乗り越えてきた結果に手にすることができたものだ。

そして、7年という時間を経て、ここまで到達することができた彼女たちは、まだまだ満足などしておらず、これからも、さらなる高みを目指していく。

なお、<℃-uteコンサートツアー2012春夏 ~美しくってごめんね~>は、5月19日、20日のハーモニーホール座間、6月16日、17日のNHK大阪ホール、6月30日のよこすか芸術劇場 大ホールと、残りは3か所9公演。今回の中野公演に足を運んだオーディエンスの中で、初日公演も観たという人は気づいたかもしれないが、初日と比べて、特にアルバム曲のパフォーマンスが格段に素晴らしく、そして激しくなっている。公演を重ねるごとに、ステージを成長させていく℃-ute。今回のツアーは、日本のアイドルシーンにおいて“最強”とも言われる彼女たちのパフォーマンスが、日を追うごとに進化、成長していく様子を目の当たりにできるチャンスでもある。


◆ハロー!プロジェクト オフィシャルサイト
◆BARKS かわいこちゃんねる
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