まのえり、アキバに立つ!! ── 真野恵里菜「ドキドキベイビー」PV撮影の裏側密着

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12月3日、土曜日。日本が誇るヲタク文化のメッカ・秋葉原にて、映画『仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦 MEGA MAX』に“仮面ライダーなでしこ”としても出演している真野恵里菜11枚目のシングル「ドキドキベイビー / 黄昏交差点」(2012年2月22日リリース)収録曲「ドキドキベイビー」のミュージックビデオ撮影が行なわれた。

◆真野恵里菜 画像@2011.12.03 秋葉原、「ドキドキベイビー」ミュージックビデオ

今回のミュージックビデオは、かの名作『ローマの休日』で、ローマの街に王女・アンが降り立ったように、秋葉原の街にアイドル・真野恵里菜が降り立つ、というもの。週末の秋葉原駅前に、電器店に、ゲームセンターに、武器屋に、そして万世橋に、往年の森高千里を彷彿とさせる“アイドル直球勝負”な衣装を身にまとった真野ちゃんが突然現れるというのだから、それはもう、驚きの映像となっている。もちろんその大半を占めるのは屋外ロケ。各方面に許可こそ取ってはいるものの、撮影はゲリラ的に行なわれ、人通りの多い場所では、瞬く間に人だかりができる事態となっていた。

ところで今回のミュージックビデオは、秋葉原ロケであると同時に、真野ちゃんが自らTwitterを使ってファンに質問を投げかけて撮影に使う小物を選んでもらうなど、ファン参加型のビデオでもある。傘、ゲームセンターで取るモノ、飲み物、はたまた西洋の甲冑or戦国武将の鎧か、などなど、シーン毎に真野ちゃんがつぶやいては、ファンからの反応を確認した上で撮影は進行。つまり、どんなストーリーができあがるか、現場の誰も予想ができないという、そんな映像にもなっている。

さて、真野恵里菜×外ロケといえば、ファンなら誰しもが不安になってしまうことだろう。そう、前作「My Days for You」で“その名”を返上したかに見えた彼女だったが、どうやら神様は真野ちゃんを見捨てなかった(?)様子。みんなの“期待”を一身に背負ったこの日の天気は、見事に雨。しかもみぞれ混じり。早朝からスタートしていた撮影は、人ごみの中での重要なシーンの撮影予定時間が近づくにつれてどんどん雨脚が強くなり、挙句の果てには風も出て、横殴りの雨へと変わる。さすがは、ハロー!プロジェクトで双璧をなす、見事な雨系美少女・真野恵里菜である。ただ、そんな真野ちゃん本人は、というと、「ゆうしゃのつるぎが欲しい!」とか「スライム食べたい!(話題の『スライムまん』のこと)」と、秋葉原の地に足を運べたことでなんだか楽しそうだった。

開店前のゲームセンターにて、UFOキャッチャーでまさかの景品を獲得してテンションが上がる現場(ちなみにこの時の真野ちゃんからファンへの問いかけは「これからゲームセンターでUFOキャッチャーの撮影。取るなら何がいいかなー?お菓子?ぬいぐるみ?フィギュア?」)。そんな流れの中で続いて撮影されたのは、秋葉原UDXのエスカレーターを使ったシーン。秋葉原に詳しくない方のために説明すると、秋葉原UDXは、JR秋葉原駅の目の前、である。

真野恵里菜の突然の登場(というより、まずは季節感を完全無視した超ミニスカートの娘の登場)に、老若男女、通行人は思わず振り返る。人が集まってくる前に撮り終わる必要があるため、撮影は手際よく、ワンシーン20分もかからないスピードで撮影していく。直前までコートを羽織って雨風から身を守っていた真野ちゃんも、カメラの前では笑顔&芝居モードに突入。映像を観る限りは寒さをまったく感じさせないが、この日の最低気温は7度。そして撮影中、誰よりも寒いのは、他でもない、超ミニスカート姿の真野ちゃん(しかも風邪気味)なのである。

秋葉原UDXでの撮影を終えた所で、雨の勢いがさらに増してしまったため、当初の予定を変更して店舗内のシーンを優先させていく。なお、ここまでの撮影は、ほぼすべてオンタイム。雨以外の要素は順調なこともあり、ロケバス内では、真野ちゃんもごきげん。好きなJ-POPやK-POPの話題でスタッフと盛り上がる(ちなみに最近の真野ちゃんは日本デビューを先日発表したIUがお気に入りなようだ)。

秋葉原名物の「武器屋」では、初めて見る武器の数々に目を輝かせる真野ちゃん。店員から武器の説明を受けながら「これ触っていいですか?」「これいいですか?」と、店内を観て回って興味津々。さらには西洋の兜を被れば、店員さんに「お似合いですよ!」と、声をかけられるなど、可愛い娘はどんな格好をしても、何を身につけても可愛いということ、いわば“かわいいは正義”という世の中の真理をあらためて証明した。

そして、ここで真野恵里菜の映像作品への“こだわり”を見ることになる。

映像で見てもらうとわかるように、この武器屋のシーンは上半身しか映っていない。通常、このような上半身しか映らないシーンの場合、先の撮影のことを考えて、足元は疲労の蓄積を少しでも軽減するため、慣れたものに履き替える。しかし、今回のシーンにおいて、映されていない真野ちゃんの足元はどうだったか、というと、写真で押さえているように、実は衣装の高いヒールのまま。これは、靴をもっと楽なものに履き替えるようスタッフから促されたものの、「立つ姿勢が変わって見えてしまうから」という、真野ちゃん自らの判断によるもの。

言ってしまえば、姿勢なんて数秒のシーンの中でほとんど気づかない程度の些細なこと。しかし、そんな細かいところ、見えていないところにまでこだわりを見せる、女優・真野恵里菜の姿が、そこにはあった。
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