[クロスビート編集部員リレー・コラム] 中嶋編「ディジー・ミズ・リジー」
デンマーク出身のトリオ、ディジー・ミズ・リジーが期間限定の再結成ツアーの終着点を日本と決め、5月の来日に続き再び日本の地を踏んだ。9月28日(火)、クラブチッタ川崎で行なわれた2デイズの1日目では、ティム・クリステンセン(Vo、G)がキッス、マーティン・ニールセン(B)がクリーチャーズ(スージー・アンド・ザ・バンシーズのメンバーによる別バンド)、そしてソレン・フリス(Dr)はヴァン・ヘイレンのTシャツで登場。彼らの雑食志向をそのまま反映しているようで、思わず笑ってしまう。
のっけから観客の反応は熱かったが、3曲目の「バーブドワイアード・ベイビーズ・ドリーム」は特に火花散る間奏の熱演に痺れまくった。キャッチーさを忘れないコーラスと時々入るトリッキーなプレイ、その配合の妙が彼らを唯一無二の存在とし、解散から12年経った今でも支持される存在たらしめているのだと感じた。
メンバーたちは日本で数日のオフを過ごしたそうで、ジョン・レノンを敬愛するティムは閉館が目前に迫っていたジョン・レノン・ミュージアムに行ってきたそうだ。そんな話の後に披露した「11:07am」は、ティムの美声が殊に感傷的に響いてくるのだった。
アンコールではティムが弾き語りでソロを披露。バンドとして充実しているのに再結成がこれきりというのは本当に勿体ないと思うが、今の彼のSSW志向を見ると、やはり別の道を行くのも仕方ないのだろうか…。
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