「ありがとうごじゃいます」とひたすら呟いているPVが100万再生の盛り上がり
「ありがっとう、ごじゃいます」「すみません」と呟いているだけのミュージックビデオ。これがなんと、YouTubeで100万回再生を突破する勢いという盛り上がりをみせている。
◆DOZ「ありがとうごじゃいます」画像、ミュージックビデオ
コミカルな動きと、つたない日本語で「ありがとうごじゃいます」「すみません」の二言だけを繰り返す謎のラッパー。実は彼ら、DOZ(ディーオージー)という韓国のHIP HOP系アーティスト。そしてこのミュージックビデオには「아리가또 고자이마스 ありがとうございます Thank you so much」という日・英・韓表記のタイトルが付けられている。
楽曲を聴くだけでは、とりあえず「ありがとうごじゃいます」と「すみません」と、時々「こんにちは」だけは伝わってくるが、実際の込められた意味などはよくわからない。というわけで、こちらが入手した資料を紐解くと、この曲、<日本へ行ってしまって別れた彼女への想いを日本語で伝えたい、でも自分が知っている日本語はただひとつ「ありがとうごじゃいます」。>とのこと。さらに、そして曲の途中に出てくる韓国語の台詞では、「日本語学校に通ったが、3年経ってもカタカナもできない」と告白しており、「すみません」なのだそうだ。
言われてみれば、なんだかとても切ない「ありがとうごじゃいます」と「すみません」。そして数多く日本に進出してきた韓流系アーティストたちとはどうもカテゴリーが異なる、そんな素朴なビジュアルを持つふたり。しかし彼らのラップからは、確かに韓流系男性アーティストたちから感じるものと同じ、汚れないピュアな想いが伝わってきそうである。
Twitterでは、漫画家のいしかわじゅん氏をはじめ、人気ミュージシャン、DJなどの著名人がDOZの作品を紹介するなど、各界のクリエイターが注目。フォロアーを中心にざわざわと騒がれている。また、DOZについて詳しい情報はWeb上にもほとんど見当たらないが、本人とおぼしきTwitterのアカウント(@DOZ_Junsung)では、“日本進出のための日本語練習”などと称して、韓国の街角で日本語を練習する動画もアップされており、この予想外の盛り上がりにやる気満々な様子。いずれにせよこの日本でのブレイク(?)は、DOZからすると“すみません。ありがとうごじゃいます”であることは確かだ。
そして、この盛り上がりを受けてなんと日本デビューも決定。しかもレーベルは、BoAや東方神起をはじめ、数々の韓国出身アーティストを日本で大ブレイクさせた、そして今日のK-POPブームの先駆者ともいえるエイベックス。DOZの「ありがとうごじゃいます」は、10月27日に着うた(R)の配信が開始。12月8日にはCDがリリースされる。
日本の音楽シーンを席巻している韓国ブームの中、少なくとも“美脚”でも“野獣”でもない、もちろんダンスヴォーカルグループでもないDOZ。とはいえ「ありがとうごじゃいます」が、新しい韓流の形として、まさかの台風の目になる…かもしれない。
◆DOZ オフィシャルサイト
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