ジョン・フォガティのベスト・ソング10曲
2010年のフジロック・フェスティバルで最も大きな反響を呼んだパフォーマーの1人はジョン・フォガティだ。Creedence Clearwater Revival(以下、CCR)で1965年にデビューしたジョン・フォガティは、長年、ヒット曲の演奏を避け、30年以上も来日していなかった。今回のフジロックでのパフォーマンスはそのような経緯を大いに覆す非常に素晴らしいものだった。65歳とは思えない健康的なルックスとチャーミングな性格。一流のバンドによるバックアップ演奏もジョン・フォガティの魅力をさらに強調したが、何よりも彼の究極の武器はその優れた作曲力だろう。
かつて、アメリカではCCRの曲がザ・ビートルズとチャート順位を奪い合う時期があったほどだ。しかし、最近の若者はジョン・フォガティやCCRに関してほとんど、もしくは全く知識がないのが現状だ。そんな人達へは紹介の意味をこめて、それ以外の人達には改めて彼の作品を振り返ってもらう機会として、ジョン・フォガティのベスト・ソング10曲を選出した。
10.「Up Around the Bend」
多くのCCR作品と同様、とてもキャッチーなリフが特徴の曲。エルトン・ジョンが活動初期にカバーをし、フィンランドを代表するロックバンドハノイ・ロックスもカバー・バージョンをシングル・リリースしている。カート・コバーンのドキュメンタリー『About A Son』を含め、多数の映画にも起用されている。
9.「Down On the Corner」
音楽の悦びを祝福した曲。ボ・ディドリ、グー・グー・ドールズ、ジャズの巨匠ハービー・マン、カントリー界のスター、ジェリー・リードとキャシー・マティアなど多数のアーティストにカバーされている。
8.「Born on the Bayou」
北カリフォルニア育ちのジョン・フォガティだが、この曲を筆頭にスワンプ・ロックなど南部的なサウンドを取り入れた作品を数多く作っている。大物R&Bシンガー、エタ・ジェイムス、ジャズ・トランぺッターのリュー・ソロフ、奇天烈ロッカーのショッカビリー、フー・ファイターズなど多数のアーティストがカバーしている。
7.「Bad Moon Rising」
不吉な出来事の到来を予告している曲。ハートのアン・ウィルソンをはじめ、フランスのスター、シルヴィ・バルタン、パンカビリー・バンド、メテオス、他にもCCRの曲を多数カバーしているヴェンチャーズなどがカバー。ニルヴァーナも活動初期の頃にカバーしており、ガレージ・バンドの名曲と言える。ソニック・ユースはこの曲名をアルバムのタイトルに起用している。
6.「Green River」
究極のリフと自分のルーツを忘れるなという強いメッセージ性を合わせ持った曲。多数あるカバー・バージョンの中でも、カントリー・スーパースターのアラバマによるカバーが特に有名。しかし、曲中にみなぎる不屈の精神と感情の表現力でCCRに並ぶバージョンはない。
5.「Lodi」
ツアー中のバンドが辺ぴ場所で少ないお客を前に演奏を続け苦労する様が語られている曲。多くのバンドが共感できる歌詞だ。Lodiは北カリフォルニアのサクラメントの近く実在する場所だが、実際には可愛らしいこじんまりとした街である。
4.「Who Will Stop the Rain」
1人1人の行動が社会を変えるきっかけとなることを訴えた曲。この曲をライヴのオープニング曲として、特に雨の日に何度も使ったブルース・スプリングスティーンによるカバーが最も有名。CCRがロックの殿堂入りを果たした際にはブルース・スプリングスティーンとジョン・フォガティが共演した。ロッド・スチュワート、ライズ・アゲインスト、ステレオフォニックス、モトリー・クルーのヴィンス・ニールもレコーディングしている。『Forrest Gump-フォレスト・ガンプ』、『Philadelphia-フィラデルフィア』、Nick Nolte主演の『Who Will Stop the Rain-ドッグ・ソルジャー』など多数の映画にも起用されている。
3.「Proud Mary」
CCRの作品で最もカバーされた回数が多い曲(JASRAC統計)。R&B、ゴスペル、ロックなど様々な音楽スタイルをミックスさせ、蒸気船に乗っている情景が歌われているこの曲は、ジョン・フォガティ自身、ギターソロ部分は忌野清志郎さんとも交流のあったギタリストスティーヴ・クロッパーの影響を受けたと語っている。多くのカバーバージョンの中でもアイク・アンド・ティナ・ターナーのものが最も有名で、不朽の名バージョンだ。オリジナルが全編フラットな曲調なのに対し、アイク・ターナーはスローなスタートからスピードアップするように編曲、コーラス・ダンサーのIkettesも曲に併せて、スローなダンスから後半には激しい踊りへと盛り上がるパフォーマンスを行なっていた。エルヴィス・プレスリーをはじめ、カントリーやスラッシュ・メタル・バージョンなどもあり、軽く調べても50回以上カバーされている。大人気の米TVドラマ『Glee』のシーズン1にも登場。
2.「Have You Ever Seen the Rain」
今年のFuji Rockのパフォーマンスで客席から最も大きな反応があった曲。ラモーンズ、スピン・ドクターズ、レゲエ・バンドのインナー・サークル、ジョーン・ジェット、ロッド・スチュワート、ハワイのエイミー・ハナイアリイなどなど多くのアーティストがカバー、日本人ではKuwata Band、Hi-Standard、綾戸智絵、Love Psychedelicoらがカバーしている。
1.「Fortunate Son」
ドライブ感溢れるロック・ソング。ボブ・ディランの「Blowin In the Wind」とマーヴィン・ゲイの「What's Going On」と並ぶ、音楽史上最高の反戦争曲として知られる。U2、ドロップキック・マーフィーズ、キャット・パワー、パール・ジャム、ボブ・シガー、ジョー・リン・ターナー、サークル・ジャークスなど多数がカバー・バージョンを音源化している。レコーディングはしてないけれどもブルース・スプリングスティーンはライヴで演奏しており、2009年のロックの殿堂ことRock and Roll Hall of Fameでジョン・フォガティと共に演奏した。
65歳の偉大なパフォーマー、ソングライターのジョン・フォガティは今日も「Rockin' All Over the World」、世界中を飛び回って活躍し続けている。
※「Rockin' All Over the World」──1975年に発表されたジョン・フォガティの2ndアルバムに収録されている曲。ボン・ジョヴィ、ブルース・スプリングスティーン、ステイタス・クォー、ビーチ・ボーイズのカール・ウィルソンらがカバーしている。
キース・カフーン(Hotwire)
かつて、アメリカではCCRの曲がザ・ビートルズとチャート順位を奪い合う時期があったほどだ。しかし、最近の若者はジョン・フォガティやCCRに関してほとんど、もしくは全く知識がないのが現状だ。そんな人達へは紹介の意味をこめて、それ以外の人達には改めて彼の作品を振り返ってもらう機会として、ジョン・フォガティのベスト・ソング10曲を選出した。
10.「Up Around the Bend」
多くのCCR作品と同様、とてもキャッチーなリフが特徴の曲。エルトン・ジョンが活動初期にカバーをし、フィンランドを代表するロックバンドハノイ・ロックスもカバー・バージョンをシングル・リリースしている。カート・コバーンのドキュメンタリー『About A Son』を含め、多数の映画にも起用されている。
9.「Down On the Corner」
音楽の悦びを祝福した曲。ボ・ディドリ、グー・グー・ドールズ、ジャズの巨匠ハービー・マン、カントリー界のスター、ジェリー・リードとキャシー・マティアなど多数のアーティストにカバーされている。
8.「Born on the Bayou」
北カリフォルニア育ちのジョン・フォガティだが、この曲を筆頭にスワンプ・ロックなど南部的なサウンドを取り入れた作品を数多く作っている。大物R&Bシンガー、エタ・ジェイムス、ジャズ・トランぺッターのリュー・ソロフ、奇天烈ロッカーのショッカビリー、フー・ファイターズなど多数のアーティストがカバーしている。
7.「Bad Moon Rising」
不吉な出来事の到来を予告している曲。ハートのアン・ウィルソンをはじめ、フランスのスター、シルヴィ・バルタン、パンカビリー・バンド、メテオス、他にもCCRの曲を多数カバーしているヴェンチャーズなどがカバー。ニルヴァーナも活動初期の頃にカバーしており、ガレージ・バンドの名曲と言える。ソニック・ユースはこの曲名をアルバムのタイトルに起用している。
6.「Green River」
究極のリフと自分のルーツを忘れるなという強いメッセージ性を合わせ持った曲。多数あるカバー・バージョンの中でも、カントリー・スーパースターのアラバマによるカバーが特に有名。しかし、曲中にみなぎる不屈の精神と感情の表現力でCCRに並ぶバージョンはない。
5.「Lodi」
ツアー中のバンドが辺ぴ場所で少ないお客を前に演奏を続け苦労する様が語られている曲。多くのバンドが共感できる歌詞だ。Lodiは北カリフォルニアのサクラメントの近く実在する場所だが、実際には可愛らしいこじんまりとした街である。
4.「Who Will Stop the Rain」
1人1人の行動が社会を変えるきっかけとなることを訴えた曲。この曲をライヴのオープニング曲として、特に雨の日に何度も使ったブルース・スプリングスティーンによるカバーが最も有名。CCRがロックの殿堂入りを果たした際にはブルース・スプリングスティーンとジョン・フォガティが共演した。ロッド・スチュワート、ライズ・アゲインスト、ステレオフォニックス、モトリー・クルーのヴィンス・ニールもレコーディングしている。『Forrest Gump-フォレスト・ガンプ』、『Philadelphia-フィラデルフィア』、Nick Nolte主演の『Who Will Stop the Rain-ドッグ・ソルジャー』など多数の映画にも起用されている。
3.「Proud Mary」
CCRの作品で最もカバーされた回数が多い曲(JASRAC統計)。R&B、ゴスペル、ロックなど様々な音楽スタイルをミックスさせ、蒸気船に乗っている情景が歌われているこの曲は、ジョン・フォガティ自身、ギターソロ部分は忌野清志郎さんとも交流のあったギタリストスティーヴ・クロッパーの影響を受けたと語っている。多くのカバーバージョンの中でもアイク・アンド・ティナ・ターナーのものが最も有名で、不朽の名バージョンだ。オリジナルが全編フラットな曲調なのに対し、アイク・ターナーはスローなスタートからスピードアップするように編曲、コーラス・ダンサーのIkettesも曲に併せて、スローなダンスから後半には激しい踊りへと盛り上がるパフォーマンスを行なっていた。エルヴィス・プレスリーをはじめ、カントリーやスラッシュ・メタル・バージョンなどもあり、軽く調べても50回以上カバーされている。大人気の米TVドラマ『Glee』のシーズン1にも登場。
2.「Have You Ever Seen the Rain」
今年のFuji Rockのパフォーマンスで客席から最も大きな反応があった曲。ラモーンズ、スピン・ドクターズ、レゲエ・バンドのインナー・サークル、ジョーン・ジェット、ロッド・スチュワート、ハワイのエイミー・ハナイアリイなどなど多くのアーティストがカバー、日本人ではKuwata Band、Hi-Standard、綾戸智絵、Love Psychedelicoらがカバーしている。
1.「Fortunate Son」
ドライブ感溢れるロック・ソング。ボブ・ディランの「Blowin In the Wind」とマーヴィン・ゲイの「What's Going On」と並ぶ、音楽史上最高の反戦争曲として知られる。U2、ドロップキック・マーフィーズ、キャット・パワー、パール・ジャム、ボブ・シガー、ジョー・リン・ターナー、サークル・ジャークスなど多数がカバー・バージョンを音源化している。レコーディングはしてないけれどもブルース・スプリングスティーンはライヴで演奏しており、2009年のロックの殿堂ことRock and Roll Hall of Fameでジョン・フォガティと共に演奏した。
65歳の偉大なパフォーマー、ソングライターのジョン・フォガティは今日も「Rockin' All Over the World」、世界中を飛び回って活躍し続けている。
※「Rockin' All Over the World」──1975年に発表されたジョン・フォガティの2ndアルバムに収録されている曲。ボン・ジョヴィ、ブルース・スプリングスティーン、ステイタス・クォー、ビーチ・ボーイズのカール・ウィルソンらがカバーしている。
キース・カフーン(Hotwire)
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