<サマソニ2012>、遂に今週末開催
そろそろ<フジロック>の疲れから回復した音楽ファンの皆さんも、もうひとつの夏の巨大フェスである<サマーソニック>への期待で胸をふくらませていることだろう。2012年のフジは英国音楽に焦点を当てていた一方で、サマソニは多種多様なアーティストが出演する。グリーン・デイやリアーナといったアメリカ出身の大物アーティストをはじめ、ジャミロクワイ、フランツ・フェルディナンド、ニュー・オーダーといったイギリス勢、Perfume、the HIATUSなど日本を代表するアーティスト達が出演する。開催も迫っているので、2012年の幅広いラインアップの中で、まだあまり知られていない珠玉の来日アーティストを紹介しよう。
●ロシアン・レッド(Russian Red)
スペイン出身の素晴らしいシンガーソングライター。アーティスト名はリップスティックの色の名前からとったもので、共産主義的な意味ではないそうだ。ファイストやケイト・ブッシュと引き合いに出されてきた彼女のシングル「ザ・サン、ザ・ツリーズ」は2011年のラジオでヒット。独創的なのにポップなテイストを残したサウンドで、素晴らしい曲にユニークなアレンジとソウルフルな歌声がたっぷりとつまったアルバム『フエルテベントゥーラ』は大プッシュの1枚だ。
●シガー・ロス(Sigur Ros)
ユニークで独特の雰囲気を放つ、不思議な美しさのあるアイスランド出身のバンド。日本ではオルタナティヴ・ミュージックのファンから絶大的な支持を得ている。2012年のサマソニでは、そのミステリアスなサウンドが魅惑的に響き渡るだろう。
●アレクサンドラ・スタン(Alexandra Stan)
幻想的かつ知性的なシガー・ロスの音楽にはないグルーヴ感が欲しい人には、ルーマニア出身のセクシーな歌姫アレクサンドラ・スタンの超ポップなダンス・ミュージックがおすすめだ。世界的なヒット曲「ミスター・サクソビート~恋の大作戦~」や「ロリポップ」など、彼女のビッグ・ビートと元気な歌詞はオリジナリティに欠けるかもしれないが、とてもキャッチーなのは確かである。
●ゴティエ(Gotye)
オーストラリア出身のシンガーソングライター。シングル「サムバディ・ザット・アイ・ユーズド・トゥ・ノウ」の大ヒットで一躍有名になった。2011年7月にリリースされたこの曲は、まず地元オーストラリアでヒットし、PVやウォーク・オフ・ジ・アースによる手の込んだカバー・バージョンのPVがきっかけで世界的に大ヒット。全米だけで600万枚以上のセールスを記録している。
●ウォーク・オフ・ジ・アース(Walk Off the Earth)
カナダ出身の5ピース・ポップバンド。ゴティエの「サムバディ・ザット・アイ・ユーズド・トゥ・ノウ」のカバーPVはYouTubeで5000万回以上という驚異的な再生回数を記録。オルタナティヴ・ポップ・ミュージックを展開するバンドのオリジナル曲にも注目が集まるようになった。
●ロー・ファイ・ファンク(Lo-Fi-Fnk)
ヒップポップに傾倒したエレクトロニック・ミュージックを展開するスウェーデン出身の男性デュオ。昨年の代官山Unitでの初来日公演は大好評を博し、現在はSonyと契約している。
●カーディガンズ(Cardigans)
スウェディッシュ・ポップ・ブームの火付け役として知られる。1998年発表のソフトポップ・アルバム『グラン・ツーリズモ』は日本でも大ヒットした人気作品。
●アイスエイジ(Iceage)
デンマーク・コペンハーゲン出身のノイジーでパンキッシュな若手バンド。英NME誌やピッチフォークといった主要メディアから高い評価を受けている。現在はトレンディーなレーベルXL Recordingsと契約している。
●メイデイ(Mayday)
2012年のサマソニに出演する5組の台湾バンドの中で唯一メインステージに登場する。台湾では既に大スターの彼ら、美しいメロディーのポップ・サウンドで、非常に心地良い。オルタナティヴ・サウンド好みの音楽ファンには同じく台湾からやってくるFire EX.(滅火器)をおススメする。今年も東京会場のアイランドステージ~ASIAN CALLING~には、その名の通り台湾、中国、タイ、インドネシア、韓国からのアーティストが出演する。その大半はまだ日本でよく知られていないため、いずれも興味深いパフォーマンスとなるだろう。
以上に挙げたアーティストらがとてもユニークな多様性に彩りを添えるサマソニ。今年も素晴らしいフェスティバルになりそうな予感だ。
キース・カフーン(Hotwire)
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