exラクリマのKOJI×HIRO、「大人になったね、俺達(笑)」
HIRO: KOJIはラクリマ脱退して、結構すぐインストのアルバムを出したでしょ? で、すげぇなぁと思ってて。俺も過去に何回かセッション・バンドでインストはやったことがあるんやけど、本格的なインストの曲作りっていうのはしたことないから……あのさ、結構インストの曲作りって、未知なところがない?
KOJI:あるね。俺も最初、何を軸にして作っていいのか分からなかった。それまでは歌がある曲を作ってたから。ずーっとギターの曲ってどうしたらいいんだろう?って(笑)。
HIRO:そうそうそう、わかる、わかる(笑)。
KOJI:でもラクリマ時代、HIROが作ってくる曲って、歌が入ってないデモテープでも、曲としてすごい成立してたじゃない。だから俺、一個人としてもHIROのインスト・アルバムぜひ聴きたいし、きっと聴きたいと思ってるファンの人は多いと思うよ。ただ、ぶっちゃけ、もう時間はそんなないよね? 40歳まで(笑)。
HIRO:そうなんよ(笑)。だから早く取りかかって、近いうちに出さないと(笑)。
KOJI:でも間に合わない時間じゃないから(笑)。HIROなら絶対すごいものができると思う。
――あの、ここで改めて伺いたいんですが、ラクリマ再結成の活動が終わって約半年経った今、おふたりの正直な気持ちというのは?
KOJI:俺は再結成、やってすごい良かったと思う。それまではやっぱり距離があったから、俺とラクリマ・クリスティーっていうバンドの間に。でも、10年くらい一緒にやってた仲間って、時間が経てば“また会いたいな”と思うのは当たり前で。ただ、人ってきっかけがないと、なかなか再会できないじゃないですか。それがああいう形で再会できて。音楽っていうものがあれば、いつでも会えるんだなっていうのがわかったし……やってすごい良かった。すごい楽しかったしね。
HIRO:うん。俺も、あのメンバーがまた集まれたっていうのは本当に良かったなぁって思う。確かにやる前は“KOJIは俺のこと、どう思ってるんやろう?”“ラクリマのこと、どう思ってるんやろう?”とか、そういう不安はあったけど…。
KOJI:ああ…。
HIRO:ツインギター・コンビとしてまたやることに対しても、わだかまりというか、どっか不安があったし。でもスタジオ行って、KOJIの音聴いたら、もう“うわぁ~、カッコええ音してるなぁ!”って。
KOJI:本当に!?(笑)
HIRO:うん。これはヤバイなぁ!と思って。で、リハして録音したやつを家に持ち帰って聴いたら“ん~、これはちょっと勝たれへんなぁ。こうなったら音量で勝負かなぁ”って(笑)。
KOJI:はははははは。そんな…。
HIRO:いやマジで(笑)。でも本当にね、KOJIの音聴いた時、すごいパワーアップしてたから、ラクリマを脱退してからの経験がそこにいっぱい詰まってるというか、会ってない間にKOJIもいろんな経験をして、すごい頑張ってきたんやろうなぁって……すごい思った。
KOJI:俺も同じことを感じたけどね。HIROのギター、いくつになっても進化してるし、向上してるし。この人はずっといろんなものを吸収しながら、一生ギタリストとして生きていくんだろうなぁって。
HIRO:あと音もそうやけど、“お客さんを楽しませないといけない”みたいな、ライヴに対する心構えとかも、KOJI、すごい変わったなぁと思って。
KOJI:あぁ、確かにその部分は大きく変わったと思う。今は“お客さんを楽しませる”っていう意識が本当に大きくなったから。もちろん昔もそういう気持ちはあったけど、その割合が変わったというか。
HIRO:うん。俺も昔は、お客さんを盛り上げたいっていう気持ちはありつつ、今より自分中心だったかなぁって思う。自分が気持ちよくやってれば、あとは勝手についてこい!みたいな。でもこの間久しぶりにラクリマをやって、いまだにあんなにお客さんが来てくれるっていうのは本当に嬉しかったし、高いチケット代払ってね?
KOJI:そうだよねぇ。でも今話を聞いてて思ったけど、自分が未熟だなって思ってた部分って、若い時特有の感情なのかもしれないね? 俺も振り返ると、自分中心に考えてるパーセンテージが大きかったし。
HIRO:でもそれがパワーになってたり、それを観たお客さんも共感してくれたりっていう、そういう部分もあったんじゃないかなぁ。
KOJI:そうだね。…っていうか、大人になったね、俺達(笑)。
HIRO:(笑)
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