<ToshI LAST CONCERT“武士JAPAN”>に重なった、若かりしX JAPAN
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この『武士JAPAN』のリリース日が2月24日であり、その意思を目に見える形でファンに伝えたイベントが、この日に行なわれた<ToshI LAST CONCERT“武士JAPAN”>である。
◆<ToshI LAST CONCERT 武士JAPAN>ライブ画像
本編9曲にアンコール2曲、全11曲は、会場中に染み渡るToshIの声によって赤坂ブリッツの会場を大きく震わせた。感動と涙、そしてフランクなトークによる和やかな笑いをもって、ToshIの完全復帰が会場の1000人に、いや、生中継を通し全国のX JAPANファンにしかと伝わったことだろう。
ライブは、ToshIのソロ作品のみならず、各メンバーのソロ楽曲をもToshIが歌う形で構成されていた。YOSHIKIプロデュースによるライヴではあったが、「ToshIという最高のシンガーを称えよう」とSUGIZOが語ったとおり、メンバーがいっせいにToshIをサポートする愛の結晶がこの日の骨子であった。X JAPANメンバーそれぞれが持つ触れ幅やベクトルの違いが、この日だけは、いっせいにToshIへ向かい、ToshIはその愛を真正面から受け取って、精一杯の歌としてオーディエンスへ打ち放すというコンセプトに見えた。
圧倒的な声、恐ろしいまでの表現力、そして力強い決心…それらが三つ巴になった今、メンバー各々のソロ楽曲でさえ、ToshIはX JAPANのボーカリストとして、心地よい音空間を作り上げて見せた。
結果、<ToshI LAST CONCERT “武士JAPAN”>は、いわばX JAPANのアンプラグドとでもいうべきサウンドとなっていた。ほとんどがアコースティック楽器によるアンサンブルであり、ドラムもなし、もちろん同期ものもなければ、演出という意味ではステージセットも一切の装飾すらない。ただピンスポットが当たるだけのシンプル極まりないステージングであり、文字通り、サウンドのみがオーディエンスを刺激するものであった。
MCでは、「このような小さな会場で小さな音でのパフォーマンスこそ緊張するもの」と言ってはいたが、肩の力が抜け、音を操るミュージシャンとしての素顔が丸出しになったX JAPANと考えれば、極めて異例で特異なパフォーマンスをファンに提供してくれたことになる。虚飾のないすっぴんのサウンドで聴かせてくれたアンコールの「Forever Love」「Endless Rain」には、身を焦がしても伝えぬく元来のX JAPANスピリットが宿っていたように思う。
1991年に<Xと仲間達><静かなX><変なX>と3つのコンセプトを立て、普段では見ることのできないフランクでレアなパフォーマンスを日清パワーステーションで披露してくれた、やんちゃでハチャメチャだけど楽しくてしょうがない彼らの姿が、ふと、この日の彼らにオーバーラップした。
知らない間に絡まっていた足かせや、気付かぬうちに絡み付いていたしがらみ。そして酷使してきた代償とも言える身体や心の傷。そんなさまざまな重みから開放されたときに、初めてふと浮かんでくるような、さわやかな笑顔とこみ上げる涙。そこに注がれた目線を一身に受けてToshIは、最後に深く深くお辞儀をし、そのままじっと感謝の思いを全国のX JAPANファンに募らせていた。
1.ToshI~Solo~(ToshI)
2.Dear LIFE(SUGIZO)
by ToshI、SUGIZO
3.春の息吹(ToshI)
by ToshI、SUGIZO、PATA
4.Story of a young boy(PATA)
by ToshI、PATA、HEATH
5.Eagle Sniper(HEATH)
by ToshI、PATA、HEATH
6.エアポート(ToshI)
by ToshI、SUGIZO、PATA、HEATH
7.武士JAPAN(ToshI)
by ToshI、SUGIZO、PATA、HEATH
8.Unnamed song(ToshI)
by ToshI、YOSHIKI、SUGIZO
9.雨音(ToshI)
by ToshI、YOSHIKI、SUGIZO
EN1.Forever Love(X JAPAN)
by X JAPAN
EN2.Endless Rain(X JAPAN)
by X JAPAN
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