オリアンティ、「PRS? 身体の一部みたいなものね」
サウス・オーストラリアのアデレードで生まれたオリアンティは、6歳の時に初めてギターを手にした。ギタリストの父を持つ彼女にとって、ギターを手にとるのは必然。「とにかくプレイしてるだけで、凄くハッピーになれるの」と、彼女はギターが手放せなくなった。
◆オリアンティ最新画像
生まれて初めて前座を行なったのはスティーヴ・ヴァイのステージ、なんと15歳の時だ。18歳の時にはサンタナとジャムを行ない、飛び入りでサンタナのステージに上がっている。その時のショウの模様が収められたDVDを、サンタナがポール・リード・スミスに見せたのだという。これがオリアンティとPRSとの出会いだ。ポール・リード・スミスはそれを観てすぐにオリアンティをLAに呼び、NAMMショウでプレイするよう段取りをつけた。それから彼女の素晴らしいキャリアが加速していく。
オリアンティはPRSのギターを11歳から弾いてきた。
「PRSのギターはとにかく触り心地がよくて柔軟性もあって、ワインのように使えば使うほど熟成してきていい音になるの。今、特にお気に入りのPRSは3本あるんだけど、ひとつは6年くらい前から弾いているカスタム22で、これはもうギターというより身体の一部みたいなものね。もう1本は赤いカスタム24で、『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』の中でも使っているPRS。そしてもう1本が、アルバム『ビリーヴ』のジャケットに写っているスワロフスキーのPRS。どれもすごくいい音よ。」
CUSTOM22、CUSTOM24、SE…と様々なPRSを愛用する彼女だが、やはり、目を引くのはスワロフスキーで全面埋め尽くされたブルーのCUSTOM24だろう。このギターは、マイケルジャクソンのツアー<THIS IS IT>で使用するために作られたものだ。当初「クリスタルを貼るよ」と言われ、どこかに飾りで貼ってくれるのかなと思っていたものの、全面スワロフスキーで埋め尽くされたその出来上がりを見てびっくり、ものすごくうれしかったという。
「みんなに自慢しまくっちゃったわ(笑)。ひとつひとつが光を反射してとてもきれいな効果を生むの。だから、今回のアルバムのジャケットに絶対使いたかった。このギターも永遠に一生大事にするわ。」
そんなPRSを抱え『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』の中でも、彼女のプレイはフューチャーされているが、そこで聴けるサウンドは、十分にドライブし切ったぶっとくも粘りのある深い歪みのもの。彼女の愛用アンプはエングルのスティーブ・モーズ・モデル。歪みもクリーンもはっきりしていて、ノイズゲートもよくできており「PRSとの相性は抜群よ」と、彼女はべたぼれのようだ。<THIS IS IT>のリハでは、SAVAGE 120と並行して使用している。
サンタナのプレイを自らのルーツとするオリアンティだが、「あなたの理想とするサウンドはどのようなものか?好きなサウンドが聴けるアルバムは?」との質問に、サンタナのDVD『Sacred Fire - Live in South America』を例に挙げてくれた。「これを聴いてもらえれば、私の求めているものがわかると思うわ。」
マイケル・ジャクソンのツアー<THIS IS IT>で脚光を浴びたことで、世界中の女性ギタリストに改めて夢と希望を与えたオリアンティだが、最後に女性ギタリストに向けメッセージを寄せてくれた。
「とにかく言いたいのは、絶対にあきらめないでねということなの。ギターを弾くというのは男の世界と思われているけれど、でも逆を考えてみて。バレリーナは女の世界と思われているけど、世界には男性のバレリーナもたくさんいて、成功を収め美しい踊りを見せてくれているダンサーは世界中にたくさんいるわ。それの逆ね。女性のギタリストにもできることはたくさんあるの。パッションを持って、夢をもって追い続けていくことが一番大事よ。キープオン!」
1月27日にリリースされた『ビリーブ』は、ギタリストとしての自分のみならず、ソングライターとして、シンガーとして、コマーシャルなものを作り上げるために、バランスの取れた作品にしたかったというオリアンティ。「確かに曲も書いてギターも弾いて歌ってというのは忙しいけど、ステージに上がって自分で作った曲を歌ってギターを弾くのは楽しいわ。自分ですべてできることに興奮しているの」と、『ビリーブ』への手応えも存分に感じている。
「たくさんのギターソロ、スーパーにコマーシャルな曲、そして80年代を彷彿させる雰囲気よ」…、小柄でかわいらしい女性だけれども、身体に流れる血潮は、ギタリストの熱とソングライターのなまめかしさを併せ持った、新ギターヒーロー(ヒロイン)のそれなのだ。
なお、まだ日本には上陸していないようだが、USではPRSからSE Orianthi Modelが発表されている。赤いラメの入ったポップなルックスに12フレットの“O”インレイがかわいらしいモデルだ。
SEというラインナップなので、非常に安価に登場するものと思われるが、実はスペックは通り一遍なものではなく、ここにこそ実にマニアックなオリアンティのこだわりが散見できる。メイプルトップに、なんとバックにはコリーナを指定しているのだ。またネックはあえてメイプルを指定、指板にはローズではなくエボニーを起用している。大基本のネック&ボディー構造が、PRSのベーシック:メイプルトップ&マホバック/マホネック&ローズ指板ではなく、メイプルトップ&コリーナバック/メイプルネック&エボニー指板というイレギュラーな材指定。この時点で、彼女ならではのキャラの立ったトーンが期待できるというものだ。
◆オリアンティ最新画像
生まれて初めて前座を行なったのはスティーヴ・ヴァイのステージ、なんと15歳の時だ。18歳の時にはサンタナとジャムを行ない、飛び入りでサンタナのステージに上がっている。その時のショウの模様が収められたDVDを、サンタナがポール・リード・スミスに見せたのだという。これがオリアンティとPRSとの出会いだ。ポール・リード・スミスはそれを観てすぐにオリアンティをLAに呼び、NAMMショウでプレイするよう段取りをつけた。それから彼女の素晴らしいキャリアが加速していく。
オリアンティはPRSのギターを11歳から弾いてきた。
「PRSのギターはとにかく触り心地がよくて柔軟性もあって、ワインのように使えば使うほど熟成してきていい音になるの。今、特にお気に入りのPRSは3本あるんだけど、ひとつは6年くらい前から弾いているカスタム22で、これはもうギターというより身体の一部みたいなものね。もう1本は赤いカスタム24で、『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』の中でも使っているPRS。そしてもう1本が、アルバム『ビリーヴ』のジャケットに写っているスワロフスキーのPRS。どれもすごくいい音よ。」
CUSTOM22、CUSTOM24、SE…と様々なPRSを愛用する彼女だが、やはり、目を引くのはスワロフスキーで全面埋め尽くされたブルーのCUSTOM24だろう。このギターは、マイケルジャクソンのツアー<THIS IS IT>で使用するために作られたものだ。当初「クリスタルを貼るよ」と言われ、どこかに飾りで貼ってくれるのかなと思っていたものの、全面スワロフスキーで埋め尽くされたその出来上がりを見てびっくり、ものすごくうれしかったという。
「みんなに自慢しまくっちゃったわ(笑)。ひとつひとつが光を反射してとてもきれいな効果を生むの。だから、今回のアルバムのジャケットに絶対使いたかった。このギターも永遠に一生大事にするわ。」
そんなPRSを抱え『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』の中でも、彼女のプレイはフューチャーされているが、そこで聴けるサウンドは、十分にドライブし切ったぶっとくも粘りのある深い歪みのもの。彼女の愛用アンプはエングルのスティーブ・モーズ・モデル。歪みもクリーンもはっきりしていて、ノイズゲートもよくできており「PRSとの相性は抜群よ」と、彼女はべたぼれのようだ。<THIS IS IT>のリハでは、SAVAGE 120と並行して使用している。
サンタナのプレイを自らのルーツとするオリアンティだが、「あなたの理想とするサウンドはどのようなものか?好きなサウンドが聴けるアルバムは?」との質問に、サンタナのDVD『Sacred Fire - Live in South America』を例に挙げてくれた。「これを聴いてもらえれば、私の求めているものがわかると思うわ。」
マイケル・ジャクソンのツアー<THIS IS IT>で脚光を浴びたことで、世界中の女性ギタリストに改めて夢と希望を与えたオリアンティだが、最後に女性ギタリストに向けメッセージを寄せてくれた。
「とにかく言いたいのは、絶対にあきらめないでねということなの。ギターを弾くというのは男の世界と思われているけれど、でも逆を考えてみて。バレリーナは女の世界と思われているけど、世界には男性のバレリーナもたくさんいて、成功を収め美しい踊りを見せてくれているダンサーは世界中にたくさんいるわ。それの逆ね。女性のギタリストにもできることはたくさんあるの。パッションを持って、夢をもって追い続けていくことが一番大事よ。キープオン!」
1月27日にリリースされた『ビリーブ』は、ギタリストとしての自分のみならず、ソングライターとして、シンガーとして、コマーシャルなものを作り上げるために、バランスの取れた作品にしたかったというオリアンティ。「確かに曲も書いてギターも弾いて歌ってというのは忙しいけど、ステージに上がって自分で作った曲を歌ってギターを弾くのは楽しいわ。自分ですべてできることに興奮しているの」と、『ビリーブ』への手応えも存分に感じている。
「たくさんのギターソロ、スーパーにコマーシャルな曲、そして80年代を彷彿させる雰囲気よ」…、小柄でかわいらしい女性だけれども、身体に流れる血潮は、ギタリストの熱とソングライターのなまめかしさを併せ持った、新ギターヒーロー(ヒロイン)のそれなのだ。
なお、まだ日本には上陸していないようだが、USではPRSからSE Orianthi Modelが発表されている。赤いラメの入ったポップなルックスに12フレットの“O”インレイがかわいらしいモデルだ。
SEというラインナップなので、非常に安価に登場するものと思われるが、実はスペックは通り一遍なものではなく、ここにこそ実にマニアックなオリアンティのこだわりが散見できる。メイプルトップに、なんとバックにはコリーナを指定しているのだ。またネックはあえてメイプルを指定、指板にはローズではなくエボニーを起用している。大基本のネック&ボディー構造が、PRSのベーシック:メイプルトップ&マホバック/マホネック&ローズ指板ではなく、メイプルトップ&コリーナバック/メイプルネック&エボニー指板というイレギュラーな材指定。この時点で、彼女ならではのキャラの立ったトーンが期待できるというものだ。
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