ストレイテナー/the HIATUS対バンツアー“日本が誇る最高峰のロックバンド同士が散らす美しき火花”

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ストレイテナーとthe HIATUSによる対バンツアー<BRAIN ECLIPSE TOUR>の初日となった横浜ブリッツ。盟友同士ながら、今の両者だからこそ実現したツアーと言えよう。表出の形は違えど、ライヴバンドとしてのタフネスと、アーティスト集団としての高い表現力を磨き上げてきた2組だから。それだけに、何かしらの演出があったりするのか?などと考えると、どんなステージになるか事前には想像ができなかったのだが、この日、目の前に広がったのは、驚くほど生身の対決であった。

◆ストレイテナー / the HIATUS<BRAIN ECLIPSE TOUR>~画像~

先攻はストレイテナー。2ヶ月半ぶりのライヴだっただけに、溜めてきた思いを吐き出すようなパフォーマンスを魅せる。セットリストに関しては、当然、持ち曲はthe HIATUSに比べて多いため、多彩な曲順で勝ちに掛かると方法もあったと思うのだが、実際はthe HIATUSと真っ向勝負するかのような真摯な内容だった。さらに、何度も4人で向き合って演奏する様子からは、闘いを楽しんでいるようにも映った。ホリエはMCで「慣れ合いにならないように、ケンカしながら」と言っていたが、まさにそんな意思を感じた。ピアノからバンドサウンドに雪崩れ込んでいく美しい新曲なども交えながら、「SIX DAY WONDER」を深々と響かせ、「KILLER TUNE[Natural Born Killer Tune Mix]」でガツガツと踊らせ、最後は4人で肩を組んで一礼。今の彼らの武器である4人バンドとしての塊感を、最後までガツンと出しきっていた。

続いてはthe HIATUS。赤い照明の中、演奏がはじまると、まさに燃えるようなグルーヴが会場を支配していく。個々で優れたプレイヤー同士による化学反応という、the HIATUSが築き上げてきた独自のバンド感が、早々に炸裂。さらに、細美は身を乗り出してオーディエンスを先導する。自由に音楽の海に身を委ねられる喜びが、会場中に満ちていく。細美の歌声を筆頭に、メンバーは高揚するテンションをそれぞれのスタイルでパフォーマンスに変えていく。セットリストは、リリースされたばかりのEP『Insomnia』からもたっぷりと披露。特に「Insomnia」の、<Save me>と歌うサビに合わせてオーディエンスが手を伸ばす光景からは、音楽にしか成し得ぬ力を感じることができた。そしてアンコールも2曲披露。最後の一音でパッと点いた客電の中、清々しい5人の笑顔と、細美の生声の挨拶「ありがとうございました!」が輝いていた。

ツアーは12月12日の新木場スタジオコーストまで続く。日本が誇る最高峰のロックバンド同士が散らす美しき火花を、見逃さないでほしい。

文●高橋美穂

◆ストレイテナー
New Single
「Man-like Creatures」
2010年1月13日発売
TOCT-40284 ¥1,000-yen(tax in)1. Man-like Creatures
2. Toneless Twilight
3. Man-like Creatures(aus remix)
全3曲収録/CD-EXTRA仕様
初回限定特典/プレミアムライブ応募ハガキ封入

◆the HIATUS
1st EP 「Insomnia」
2009年11月18日発売
FLCF-4309 ¥1,260
1, Insomnia
2, Curse Of Mine
3, Antibiotic

<ストレイテナー / the HIATUS 「BRAIN ECLIPSE TOUR」>
11月18日(水) 横浜BLITZ
11月20日(金) Zepp Fukuoka
11月21日(土) Zepp Osaka
11月26日(木) Zepp Nagoya
12月2日(水) Zepp Sendai
12月4日(金) Zepp Sapporo
12月12日(土) 新木場STUDIO COAST
チケット代:\3,800(税込み・スタンディング)
企画制作:BRAIN ECLIPSE TOUR事務局  

◆ストレイテナー・オフィシャルサイト
◆the HIATUSオフィシャル・サイト
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