ミュージシャン、老後の不安

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英政府が著作権法の変更を認めなかったことに対し、多数のミュージシャンから反対の声を上がっている。政府は、録音物のコピーライトをこれまでと同じく50年までと定めたため、曲を作ったわけではないパフォーマーは老後、印税を受け取ることができない。

8年後にデビュー・アルバム『My Generation』のコピーライトが切れるザ・フーのフロントマン、ロジャー・ダルトリーは、多くのミュージシャンは「年金がなく、印税に頼っている」と話している。またジャムのベーシストだったブルース・フォクストンは「印税が入らなくなったときには、年齢的に別の収入を得られるチャンスはほとんどない」とコメントしている。

レコード会社やアーティストは、印税を受け取ることが出来る期間を50年から最低70年に延長するようキャンペーン活動をスタートしている。

しかしながら政府は、大半のミュージシャンはレコード会社に権利を受け渡すという契約を交わしているため、延長したとしても利益を得ることはあまりないだろうとしている。また延長したために、商品(アルバム等)の価格がつり上がり消費者に負担がかかる可能性があるとも付け加えている。

現状では20歳でヒット作を出した場合、それがリバイバルしたりラジオ局で流れ続けたとしても70歳で印税がストップする。それまでにしっかり貯金しておくか、個人年金に加入するなど、ミュージシャンにも財テクが必要だ。

Ako Suzuki, London
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