瞬火による収録曲全曲解説を大公開
2003年発表のシングル第四弾で、唯一のオリジナル・アルバムに未収録のシングル楽曲。情熱的なツイン・リードと扇情的なツイン・ヴォーカル、そして切れ味のいいリズムは正に陰陽座サウンドの真骨頂と言うに相応しい。
2004年発表のアルバム『夢幻泡影』の先行シングル。「醒」と対をなすコンセプトで制作。典型的なヘヴィ・メタルのリフと、歌謡性の高い歌メロの融合という、簡単なようで難しいテーマを完全に体現した楽曲。
2005年発表のアルバム『臥龍點睛』に収録の、TVアニメ『バジリスク~甲賀忍法帖』の主題歌となったシングル楽曲。原作の山田風太郎をこよなく敬愛する瞬火の愛が炸裂した、ハードでキャッチーな逸品。
04. 「百の鬼が夜を行く」
1999年発表の1stアルバム『鬼哭転生』に収録の、現在でもライブで欠かせない人気曲で、招鬼と瞬火の合作。妖しいリフと歌メロ、そして変幻自在な楽曲展開は、その名の通り“百鬼夜行”を彷彿とさせる。
05. 「桜花ノ理」
2000年発表の2ndアルバム『百鬼繚乱』に収録の、当時自主制作シングルとしても発表された楽曲。この静と動をふんだんに絡めた楽曲の方向性は、後の陰陽座サウンドの一つの支柱となるものだった。
06. 「羅刹」
2002年発表のアルバム『煌神羅刹』の冒頭を飾る楽曲。妖しく荘厳なイントロSEから破壊性と疾走感を併せ持ったリフへの展開は、文句なしに“燃える!”の一言。黒猫の強靱な歌声も、正に悪鬼羅刹の如し。
2003年発表のアルバム『鳳翼麟瞳』の先行シングル。すでに10曲を数える陰陽座忍法帖シリーズの中でも、「甲賀忍法帖」と並ぶ“忍の性と無情”を訴える妖艶なナンバー。たおやかな歌唱とキレのあるリズムが心地よい。
08. 「窮奇」
2002年発表のミニ・アルバム『封印廻濫』に収録。オリジナルは自主制作シングル「桜花ノ理」の初回限定盤にのみ収録されていた。2分半という簡潔な構成の中で、キャッチーなメロディが駆け抜ける。
アルバム『夢幻泡影』収録。狩姦の作曲で、作詞は瞬火だが“僕(狩姦)のことを歌詞にしてください”というオーダーにより生まれた、“狩姦のテーマ”とも呼ぶべき楽曲。小気味よいリフと哀愁漂う歌メロが秀逸。
10. 「火車の轍」
ミニ・アルバム『封印廻濫』の冒頭を飾る疾走曲。シンプルで即効性のあるリフとたたみかける歌メロは、涙に濡れる葬いの場から無惨にも屍を奪い去ってゆく“火車”の姿を想起させる。
11. 「焔之鳥」
アルバム『鳳翼麟瞳』の冒頭を飾る荘厳且つ力強いイントロダクション的なインスト曲。ここから「鳳翼天翔」への流れは、かのJUDAS PRIESTの「The Hellion ~ Electric Eye」へのオマージュであることは言うまでもない。
「焔之鳥」を序曲として展開する、生命の満ち引きを慈悲を持って俯瞰する"鳳凰"を描いた楽曲。熱いリフと鳳凰の羽ばたきを思わせる黒猫の歌唱により、聴き手の精神はコスモゾーン(宇宙生命)へと昇る。
「焔之鳥」~「鳳翼天翔」の流れを受け止める、組曲的位置付けの最終章。幾億の生命をコスモゾーンへと導いた鳳凰は、その生命たちを次の生命へと廻らせてゆく。ある意味での“生と死”の究極の解釈がここにある。
14. 「式を駆る者」
アルバム『百鬼繚乱』の冒頭を飾る、日本的な要素を強く打ち出した疾走感あふれる楽曲。重厚なイントロからリフへの流れは、否が応でも興奮と高揚を誘う。サビでの「成!敗!」のかけ声も、ライブで熱くたぎる部分である。
15. 「月に叢雲花に風」
メジャー・デビューとなった2001年発表のシングル楽曲。ツイン・リード、ツイン・ヴォーカル、そしてリズム隊のグルーヴと、どこを取っても陰陽座が陰陽座たる所以を体現している。
アルバム『鳳翼麟瞳』収録の“顔で笑って心で泣く”というキャッチフレーズがぴったりくる、軽快なリズムと歌唱が心地よいナンバー。ダンスビート的なリズムは、ライブでも自然と身体を揺らされる。
17. 「悪路王」
シングル「醒」のカップリングとして収録されていた超疾走スラッシュ・ナンバー。アグレッシブなリフと歌唱、激情を迸らせるかけ声など、ライブでも自宅でもヘッド・バンギング必至の楽曲。
18. 「がいながてや」
アルバム『百鬼繚乱』収録の、陰陽座の中では“お祭り系”と位置付けられる軽快なナンバー。リズムや曲調は軽快だが、かけ声などに込められた熱さから “陰陽座の魂の在処”と言っても過言ではない。