──まずは今作のコンセプトから教えてください。
Sowelu:去年から今年にかけてコラボレーションさせてもらった曲がたくさん溜まっていたのと、自分のオリジナル楽曲のリミックスということもやってみたかったので、それにコンピレーション盤に入ってるカバー曲をプラスして一枚に集めてみました。Soweluとしてのアルバムやシングルで出来なかった活動の集大成的なアルバムですね。
──このタイトルにはどのような意味が込められているのですか?
Sowelu:裏か表か、という意味なんですけど、今回のアルバムは普段クラブに行ってる人だったりR&BやHIPHOPを聴いているような人にも聴いてもらえるようなテイストになっていて。これまでのSoweluが“爽やか”とか“透明感”とか割と明るめなイメージだったのに比べると“夜っぽい”内容になっているんで、どっちが本当のSoweluなんだろう?って思わせるようなタイトルを付けたんですよ。
──「Uh」ではレゲエっぽいサウンドにトライしていますが、実際にレコーディングしてみて如何でしたか?
Sowelu:レコーディングの歌録りの時、誰が先に歌うかっていう話になって結局HI-Dが最初に歌って次に私が歌い、JUN
4 SHOT(from FIRE
BALL)が最後に歌って二人のヴォーカルに絡む、っていう感じだったんですよ。私はJUNの声を間近で聴くのは初めてだったし、このトラックに対してどのように彼の個性を出してくるのかな、って思っていたら、それが予想以上に素晴らしくて。そのアイデアはどこから出てきたんだろうって思うくらい現場では感動したんですよ。どの方ともそうなんですが、御一緒する中で作品ごとに自分のキャラクターも色々と変わってくるし、共演する方と私との間で起きた化学反応を楽しめましたね。
──「Get Ready」(シャラマーの「A Night To Remember」がオリジナル)や「Play That
Funky Music」(80年代にディスコ・ヒットした名曲。ワイルド・フラワーというバンドによる曲)のようなクラシックスをカバー曲する時って、オリジナルを意識したりするんですか?
Sowelu:実は「Get Ready」の方は、オリジナルを聴いていない状況でのレコーディングだったんですよ。だから自分の新曲として新鮮な気持ちで取り組めました。トラック自体が独特の個性を持っていたので、最初はこの曲に自分の声を乗せたらどうなるのかって想像が付かなかったんですけど。「Play
That Funky Music」は昔から大好きな曲で、70’sの曲をカバーするという企画をいただいた時に何曲か候補があったんですけど、自分でこの曲を選ばせてもらいました。というのも、この曲を女性シンガーでカバーしているのって私の知ってる限りだといないしなぁ、って思ったんで。カバーをするなら、やはり誰もまだやってないような曲をカバーしたかったし。
──このアルバムではラッパーとの共演も目立ちますが、「Let’s go faraway」では仲の良いMICRO(from HOME
MADE家族)と共演していますよね。
Sowelu:ちょうどレコーディングの頃、MICROさんはすごく忙しい時期だったみたいなんですけど、その限られた時間で書いていただいたとは思えないような素晴らしいリリックだったんですよ。正に、こういう歌詞が欲しかったっていうような内容で書いてくれたんで。HOME
MADE家族は以前から好きで聴いていて、いつか一緒にやりたいなと思っていたんですけど、今回ラッパーをフューチャリングするっていう話になったので、是非MICROさんで、ってお願いしたんです。
──今作にはリミックス曲も収録されていますが、実際に聴いてみて如何でしたか?
Sowelu:それぞれリミックスをお願いした方の個性が色とりどりで出ているのに、しっかり元曲の良さも活かしてくれていますよね。リミックスを聴いてみると自分の声がまた違って聴こえるのも面白い!
──特に「No Limit」のリミックスが印象的ですよね。
Sowelu:そうですね、私も一番驚いた曲なんですよ。ご本人たちにはお会いできなかったんですけど、まさかこう来るとは思わなかったって感じですね。「No
Limit」って春にピッタリな爽やかで明るい曲なのに、このリミックスはいきなりラップから始まって最初は誰の曲だろう?って思うくらいにガラッと印象が変わっていて、その意外性が面白いしすごく気に入っています。
──新たなSoweluさんの面が色々と出ているアルバムになっていますが、今後はどんなことにチャレンジしようと思ってますか?
Sowelu:自分でも詞をもっと書こうって思ってます。ツアーの中で一曲だけ自分が書いた曲をやったんですけど、やはり自分で書いた作品ってライヴのトークでもその時の思いや裏話が話せたりするし、それがより聴き手への説得力にもなると思うんですよ。今も良いフレーズが浮かんだら書き留めちゃいますし。作詞家の方も私のことを考えて詞を提供してくれているので、決して私の思いとは違うっていうようなことはないんですけど、自分の言葉でSoweluらしいね、って言われるような曲をこれからは書きたいですね。
取材/文●Hatch-Azz
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