| カルチャークラブ 「Karma Chameleon」
アルバム『At Worst...The Best Of』より
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ボーイ・ジョージの奇抜なファッションやメイク、女装といった見た目の要素ばかりが思い浮かぶが、音楽の方もなかなか。一世を風靡しただけのことはある。英国出身ながらR&Bやファンクをうまく消化したアレンジもいいし、中性的なボーイ・ジョージのヴォーカルも見事にハマっていてキャッチーだ。彼らの作品の中でももっともポップなこの曲は、全米で3週、全英では6週もトップをキープした大ヒットとなった。 |
| | カジャグーグー 「Too Shy」
アルバム『The Very Best Of Kajagoogoo And Limahl』より
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デュラン・デュランの弟分としてデビューするや、全米5位、全英1位と売れまくったのがこの曲。幻想的なシンセのサウンドに、憂いを帯びたリマールの声がよくマッチしていた。曲の作りもよく演奏のテクニックも確かだったが、あまりにアイドル的なルックスから自称本格派のファンには認められず、そのため徐々にテクニックを前に出したファンキー路線に移行。しかしリマール脱退により人気は急降下してしまった。 |
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| JAPAN 「Ghosts」
アルバム『Tin Drum』より
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初期のJAPANサウンドは、実験音楽のようなとっつきにくいものだったが、にもかかわらず人気を得たのは、やはりヴォーカルのデヴィッド・シルヴィアンをはじめ、メンバー全員の端正なルックスによるものだろう。しかしその高い音楽性が理解され、'80年代にはニューウェーブの頂点に上り詰める。中でも代表作が『Tin Drum』。そこに収録されたこの曲は、重く陰のあるサウンドが、彼らの物憂げなルックスをイメージさせる。 |
| | ワム! 「ウキウキ・ウェイク・ミー・アップ」
アルバム『メイク・イット・ビッグ』より
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英国製ポップデュオのワム!も、その端正なルックスで多くのファンを獲得した。特にジョージ・マイケルは露出過多ギミで、時には胸毛までのぞかせるというわかりやすいセクシーさで世の女性をとりこにした。もちろん彼らの作る歌も、どれも確実にヒットしそうな魅力あふれるものばかり。軽快で溌剌としたこの曲のほか、「ケアレス・ウィスパー」、「ラスト・クリスマス」などのヒットを連発したのもうなずける。 |
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| デッド・オア・アライヴ 「ユー・スピン・ミー・ラウンド」
アルバム『エヴォリューション~グレイテスト・ヒッツ』より
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デッド・オア・アライヴのピート・バーンズは間違いなく'80年代のセックスシンボルの1人。登場当初から妖しげなルックスで世間の度肝を抜き、過激なシンセサウンドを取り入れたユーロビート路線の2ndアルバム以降、ヒットを連発。ユーロビートといっても単調ではなく、随所にシカケがちりばめられているのも人気の秘密だろう。この曲はもはやユーロビートのクラシック。サビには必ず聴き覚えがあるはずだ。 |
| | デヴィッド・ボウイ 「Let's Dance」
アルバム『Let's Dance』より
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グラムロックの立役者で、デビューは'67年という大ベテラン。アイドルと呼んでは失礼に感じる大御所デヴィッド・ボウイだが、これだけの美しい顔立ち、ルックスから人気が出るのも当然だ。'80年代の大ヒット、この「Let's Dance」は、ナイル・ロジャースのプロデュースによるポップなファンク。コアなファンからは「普通になってしまった」と受け入れられなかったが、ポップソングとしては文句なく極上だ。 |
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| A-Ha 「Take On Me」
アルバム『Hunting High And Low』より
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'80年代のルックス先行アイドルといえば、A-Haがその筆頭だろう。わかりやすくキャッチーで、底抜けに明るいこのデビュー曲はアイドルらしさ満開。さらに、デビュー当時はライヴでの演奏がお世辞にも上手いとはいえないレベルで、レコーディングは誰がやったのかと騒然となったというエピソードがあるのも、アイドルらしいご愛嬌といったところ。ちなみに'00年に復活して現在も活動中だが、演奏は格段に上達しているらしい。 |
| | デュラン・デュラン 「Rio」
アルバム『Rio』より
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'80年代のニューロマンティックブームの中心にいたのがデュラン・デュラン。メンバー全員がクールで美形という、まさにアイドル。人気沸騰も当然だ。曲も演奏もカッコよかったので、後に男性ファンも多く獲得していったのが他のアイドルと違うところだ。この曲はまだアイドル視されていた時期の作品だが、シンセの使い方はスマートだし、ビートにも躍動感がある。すでに高い音楽性を持っていたことがうかがい知れる。 |
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| アダム&ジ・アンツ 「ドッグ・イート・ドッグ」
アルバム『ザ・ベスト』より
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メンバー全員が、ド派手なメイクに海賊ファッションというユニークないでたちには驚かされた。ニューロマンティックとしてひとくくりにされることも多いが、それはルックスだけの話。サウンドはきらびやかなシンセとはむしろ無縁で、アフリカンなジャングルビートに、アダムの野性的なヴォーカルが絡むというスタイルが真骨頂。この曲はまさにそれ。土着的ともいえる男性的なビートに腰が動く人も多いだろう。 |
| | リマール 「Never Ending Story」
アルバム『The Very Best Of Kajagoogoo』より
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カジャグーグーの人気ナンバーワンだったヴォーカルのリマールが脱退、ソロに転向した後に発表した同名のファンタジー映画のテーマ曲。カジャの「Too Shy」の頃とは少し違う、明るい伸びのある歌声、明快なメロディは夢のある映画にぴったりの仕上がり。この曲でアダルトな音楽性も見せたリマールだが、その後はヒットに恵まれていない。なおこの曲、日本ではあの羽賀研二もカヴァーしてヒットさせた。 |
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