Jose「え!?　終わりですか？　俺、いい話してなくないです？」
逹瑯「いいのいいの。いろんな人といろんな話しようってのが、この連載の主旨だから。世間話のときもあるの（笑）」

逹瑯：TOTALFATは演奏も上手いもんね。練習大好きでしょ。

Jose：練習はしないですね。

逹瑯：しないんだ!?

Jose：はい。みんなスタジオに入ったときはめちゃめちゃ弾きまくってるんですけど、家でコツコツ練習するとか、あんまないんですよね。

逹瑯：へぇ～。じゃぁ天然なんだね。すごいね、それも。

Jose：ドラムは練習大好きだからしょっちゅう練習してますけどね。俺はギターより歌を練習することが多いかな。ギターは、もうウチのギターにはかなわないんで、あんま練習してないです（笑）。けど、メンバーはとにかく楽器好き人間なんで。

――結成10年、スランプとかありました？

Jose：そうですね、高校2年の春くらいからツアーまわったりしてて、楽しいからずっとやれてたと思いますけどね。いろいろとやりたいことが増えて、メンバーがやりたいって思うことでも、歌うのは俺だし、自分的にあんまり納得いかないモノをやるのは、正直抵抗があったときもありましたけどね、歌うとなると。あと、去年まで僕、バンドの事務的な仕事を全部引き受けてたんですよ。ホームページの更新から、ツアー・スケジュールの管理とか、バンド費の管理、物販の管理まで。それにちょっと疲れたことはありましたね。みんなツアー先で飲みに行ってんのに、俺だけいろいろと細かいことやんないといけないから先にホテルに帰って事務処理したりとか。そんときは、せめてもの反抗で、1回だけ、自分だけ1泊8,000円のホテルに泊まってやったことありましたけどね（笑）。やっとホテルに泊まれるようになったのは、3年前くらいからですからね。それとか、19歳の頃、自分たちで事務所も立ち上げて、社長でやってくれる人も23歳くらいだったんで、なかなか相手にしてもらえなかったりとか。振り返ってみたらいろいろな苦労がありましたね。ずっとずっと、アルバム出す度に、今回の音源が前の音源より売れなかったらもうバンド辞めようって思いながらやってきたんですけど、また皮肉なことに、毎回ちょっとずつ前を上回るんですよ。辞められないじゃん！って思いながら頑張ってきましたね。嬉しかったんですけどね、少しでも上回っていくことが。もうちょい頑張れってことか、っていうね。

逹瑯：そっかぁ。

Jose：メンバー的には、俺がそういう細かいことを一人で抱え込んでるのが嫌だったみたいで、“もっと言ってくれよ”って言ってくれてたんですけど、自分の変な意地もあって。後から聞くと、メンバーもいろいろと辞めようと思ったタイミングもあったみたいなんですけどね。バンド的なスランプはないですね。みんな個々には辞めたいって思ったタイミングはあったみたいです。年間120本ライヴしてるのが2年間続いたときもあったんで。でも、その頃はバンドだけじゃ食っていけなかったんで、バイトしながらだったから、たしかにしんどかったですからね。その頃はさすがに辞めたいって思ってたメンバーもいて。俺は逆にその頃、楽しくて楽しくてしょうがなかったんですよね。だから、バンドって本当に足並み揃えるのが難しいなって思いますね、つくづく。

逹瑯：でも、いいよね、そういうの、すごく逞しいと思う。今は事務所の力でなんとかしてもらおうっていうヤツが多過ぎるから。最初の話に戻っちゃうけど、そういうとこないもんね。すごい逞しいし。体育会系だもんね。

Jose：そうですね。去年あたりから、いろんなフェスにも呼んでもらえるようになって、今、メンバーと、改めて続ける意味とか、恩返しの意味っていうモノを噛み締めてる感じなんですよね。

逹瑯：いい話だね。音楽だけに集中できる環境にもなったんだもんね、今。

Jose：そうですね、メジャー・デビューもさせてもらって。おかげで、入るお金も全部機材に注ぎ込んでますからね（笑）。それが今、楽しくて楽しくて！　今しかできないなって思ってるんで。

逹瑯：そうだね。

Jose：でも、まだまだやりたいことっていっぱいあるんです。ムックさんみたいに海外でライヴもしたいし。いろんなジャンルのバンドの人と絡んでいきたいなって思ってるんですよね。だから、今回＜えん6＞に誘ってもらったのが本当に嬉しかったんですよ。いつか自分たちでも主催イベントができるようになれたらいいなって思ってるんです。

逹瑯：ホント、いろいろと経験しないと解らないからね。やってみて良かったって思うこともあれば、考えさせられることもあったり。その繰り返しだし。でも、やらないで後悔するのが一番良くないし。っていうか。Joseくん、超面白いね。またゆっくり呑みに行こうよ！

Jose：はい！　誘って下さい！

――今日はありがとうございました。

Jose：え!?　終わりですか？

逹瑯：まだ喋り足りない（笑）？

Jose：いやいやいや、今回この対談の連載に出させてもらうんで、前回の西川さんとの対談を読ませてもらったんですけど、超いい話をしてて。すっごい真面目な対談なんだな、しっかりしなくちゃって思って来たんです。なのに俺、いい話してなくないです？　まったくためになる話してないんですけど。姉ちゃんが合気道オタクだって話しかしてない気がするんですけど……。

逹瑯：あはははは。いいのいいの。いろんな人といろんな話しようってのが、この連載の主旨だから（笑）。世間話のときもあるの（笑）。でも、いろいろと面白かった！　ホント、今度呑みに行こうね！　でも、強そうだからなぁ……。

Jose：はい！　朝まで付き合いますよ！

逹瑯：俺が付き合えないって（笑）。

Jose：あはははは。すごい楽しかったです！　ありがとうございました！

逹瑯：こちらこそ。またね。

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【機材協力】

・プレーヤー　LUXMAN　「D-N100」
・アンプ　LUXMAN　「SQ-N100」
・スピーカーケーブル　SUPRA 「CLASSIC 6.0」
・RCAケーブル　SAEC　「SL-2000」