――では、2ndシングル、「ゴールド・ディガー」のコンセプトについても教えてください。
カニエ:多くの人がアーティストを特定の型に嵌めたがるんだ。“あなたの曲を聴くと悲しくなる”とか、“あなたの曲を聴くとパーティしたくなる”とかね。でも、本当の人間はそうじゃない。“Gold
Digger ”(金持ちの男ばかりを狙う女の子)は実在するんだよね。これはオレが知ってる女の子達とのコラボレーションで出来た曲なんだ。頭の中でコラボレーションして、スタジオでリリックにした。で、ジェイミー・フォックスをフィーチャーして、2ndシングルにしたのさ。
――3rdシングルはどれになりますか?
カニエ:マルーン5のアダムをフィーチャーした「ハード・エム・セイ」になる予定だ。
――グラミーでは10部門ノミネート、3部門受賞という快挙をなしとげましたが、グラミー受賞はあなたにとってどのような意味を持ちますか?
カニエ:スピーチする機会が欲しいんだ。受賞なんかしなくても、とにかく話すチャンスが欲しい。だからラップを始めたようなもんだしね。それに、グラミーを見てる人の中にはカニエ・ウェストの曲を聴いたことがない人がたくさんいるんだけど、そういった人たちに30秒くらい話かけて、人の心を動かすことができるんだ。そういった機会を得ることができて、グラミーには感謝してるよ。アワードや栄誉が目的で音楽をやっているわけではない。栄誉なのは、ファンが自分の名前を叫んでくれることなんだ。辛いことに直面しているファンが、自分の音楽を聴いて、困難から抜け出して、いい気分になってくれることが、オレにとってのアワードなんだ。
――あなたのレーベルGetting Out Our Dreams(G.O.O.D.)から次にリリースするのはどのアーティストですか?
カニエ:コンシークエンス。彼はこのアルバムに収録してる「ゴーン」でラップしているよ。
――先日、日本でSa-Ra Creative Paetner(サーラー:G.O.O.D.のアーティスト)のライヴを見ました。とても楽しかったですよ。
カニエ:Sa-Ra!! 彼等はドープだよ。今年中にはアルバムを出す予定だよ。
――彼らは自分達でプロデュースも行っていますが、あなたはプロデューサーとしてはどのように彼らのプロジェクトに参加するのですか?
カニエ:一緒にスタジオに入って、彼らが自分たちでプロデュースして歌って、それから、オレのフレイバーを加えて、いいものに仕上げるんだ。
――ヒップホップやR&B以外のアーティストには興味はありますか? 例えば、ロックアーティストと契約するとか。
カニエ:今はないね。自分のアルバムを終えたばかりだし、やらなきゃいけないことがたくさんあるからね。でも、将来的にはあるかもね。
――将来、プロデュースしたいアーティストは?
カニエ:今でもローリン・ヒルと一緒に仕事をしたいと思ってる。
――ところで、あなたにとってファッションとは?
カニエ:オレは幼稚園に行く服も自分で選んでたんだ。ファッションにはずっと興味があるよ。ちゃんとしたものが手に入らなかったら、気がおかしくなっちゃうんだ。学校へ着ていく服の予算が一年で500ドルあったんだけど、自分がどうしても欲しいジーンズがあれば、その半額でもそれを手にいれてしまうんだよね。今でもそのジーンズはあるよ。
――では、今お気に入りのファッションは?
カニエ:レイドバックでシンプルなスタイルだね。去年はドレスアップの仕方を紹介したから、今年はドレスダウンの仕方を紹介したいね。
――前回の来日公演はすばらしかったですが、日本にまた来る予定はありますか?
カニエ:もちろんさ! 日本は大好きだからね。