──ヴァイオリンが使われていることがイエローカードの大きな個性の一つだと思いますが、バンドにどんな影響を与えていると思いますか?
ショーン:サウンドの幅の広さにはもちろん貢献していると思うよ。単純にサウンド面だけでなく、音楽に感情的な深みを持たせることにも成功していると思う。これまでどのバンドも使ってなかったしね。曲によってはギターのようにも使っているし、ストリングスとしても使っているし、ヴォーカルのハーモニーだったり、いろいろ取り入れているんだよ。
──影響を受けたアーティストやソングライターを教えて。
ライアン:歌詞はグリーン・デイのビリー・ジョー・アームストロングとか、ウィーザーのリヴァース・クオモとか……うーん、彼は最近いい曲を書いてないけど。ほかにはベン・フォールズとか、パーソナルなんだけど、いろいろなトピックを上げている、カート・コバーンとかもロックなのに、ポップなちゃんとした曲を書いている、そういう人たちを尊敬している。
ピーター:ビーチ・ボーイズ、ビートルズ、ベン・フォールズ。ほかにはグランダディとかも。
ベン:パール・ジャム、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、トゥール、マーズ・ヴォルタとか。
LP:パンテラ、スリップノット、スレイヤー。
ショーン:バッハとモーツァルト。その一方ではノー・ユース・フォー・ア・ネーム、NOFXもね。アルカライン・トリオ、スライスも好きだよ。
──イエローカードはライヴ・バンドとして有名で、年間200本以上ギグをやるそうですが、そんなにロードに出るのは大変じゃないですか? またロード中のエピソードがあったら教えて。
ピーター:そういう暮らしは本当に楽しかったよ。2年前ぐらいまではね……実は、そろそろ休みを取りたいねって、最近話してたんだ(笑)。
ベン:こういう生活……2ヶ月に4日間ぐらいしかオフがない生活というのはさすがに辛くなってきたよ。
ライアン:あと2ヶ月ぐらいがんばって、それからオフを取るところなんだ。今まさにゴールに向けてラストスパートって感じで。でも、気付けば俺達はほかのバンドよりすごく長いツアーをしてきてるし、バンド仲間と比べても多くのショウをこなしてる。今まで、自分たちのキャリアにとってプラスと思えるオファーには全て“イエス”と答えてきた。それはそれでよかったし、それがあったからここまで来れたんだと思うけど、さすがに気が狂いそうだよ。
ショーン:今でもショウから刺激は感じるしステージは楽しいよ。
ライアン:うん、確かに。日本に来る前に、ついこの間オーストラリアのメルボルンでソールド・アウトのショウをやったんだけど、2,000人ぐらい集まって、ステージに上がった瞬間みんながガーッと盛り上がって、すげえオーストラリアにも俺達を知ってる人がこんなにいる、俺達の歌を歌ってくれる人がこんなにいる、すげえなと思う瞬間があった。でも、正直アルバムを出したときには18ヶ月もツアーをするとは思わなかったな(笑)。