ジャズとラップの組み合わせた音楽“スウィング・ラップ”を伝えたい『SWINGIN’ BROTHERS』Part.2
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「共感することで、心から笑顔になれるような音楽でありたい」 |
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──そして、そんな夏休みを締めくくるアルバム『SWINGIN’BROTHERS』が発売されるわけだけど。誤解を恐れずに言うなら、サウンドは全く違うけれども小沢健二の『LIFE』を聴いた感触に似てた。 YoYo: 言われたことないですねぇ(微笑)。 GooF: 前にある雑誌に“ポストRIP SLYMEというよりオザケンだ”と書かれたことはありましたけど。自分たちは全然意識してないところなんですけどね。 ──なによりもポップだし。演ってる方がとても楽しそうで、その楽しさが体温として伝わってくるアルバムというところとか。日常生活への心地よいフィット感! そういうところに共通点を感じたんですよ。 GooF: 自分たちの身の回りのこと、身近なことを日常使う言葉で表現してるので、生活とは密着してるかもしれないですね。 ──その密着具合も、アルバムを通して季節を巡っていく感じですごくよかった。 GooF: 夏、春、秋、冬ってたまたま季節感のあるシングルが入ってますからね。 ──アルバムはポップなメロディとラップが共存したお得意のキラー・チューンに異色のロックナンバー、バラードまでありつつ。その中でもタイトル曲「SWINGIN’BROTHERS」は、SOFFetならではの存在感を更に打ち出した楽曲ですね。 YoYo: 1stアルバム出してから“スウィング・ラップ”という言葉を見つけたんですよ。ジャズっぽいものとラップを組み合わせた音楽が、自分たちの中ではしっくりきて、一番気持ちがいいんで。ジャンルとして自分らの音楽を説明するときに、この言葉を使えば分かりやすいんじゃないかなと思うんです。それを確立すべくやってる自分たちを一言で表すなら「SWINGIN’BROTHERS」だなと。 YoYo: マジックかどうかは分からないけど(微笑)…。分かりやすく、伝わりやすくというのはすごい意識してます。 GooF: 中学3年の時にSOFFetを結成して。初めて作ったデモテープを友達に聴かせたらすごい喜んでくれて。その喜んでくれてる姿が嬉しかったんですね。そこは今でも変わってなくて。自分たちの音楽を聴いた人が何かを感じてくれたり、お客さんが笑顔になってくれたりというのが僕らは嬉しいんです。 YoYo: 人の曲を聴いてて「そういうことある!ある!ある!」と思った瞬間って、心から楽しくなるじゃないですか。自分たちの音楽もそうやって共感することで、心から笑顔になれるような音楽でありたいと思ってるんで。ヒップホップって主張する音楽というイメージが強いと思うけど、自分たちの音楽は相手に届いて初めて完成するものだと思ってるから。一方通行な表現はしたくないんです。 GooF: これはよく言うんですけど、聴いてくれた人がヒップホップだと思えばヒップホップでいいし、ポップスだと思えばポップスでいいんです。だから「ラップが苦手」という人にもぜひ聴いてもらいたいですね。 取材・文●東條祥恵 |











