――東京に来てデビューから約1年、アルバム『Oh My Sister』を形にして、今どんな心境ですか?
YOSHIKA: 渋谷で未だに私たちのアルバムをかけてくれているお店があるんですよ。やっぱりそういう応援してくれてる人がいるんだなっていうリアクションが目に見えるようになってきたっていう…。時々、恥ずかしくなったりするんだけど、嬉しいよね。だからそれまで自信が持てなかったんだけど、少しづつ受け入れられてるのかなって。
TSUGUMI: 私達のことを知ってくれてる人がいるってわかると、(東京が)前までは外国のライヴにくるみたいなそんな意識があったんだけど、知らない土地ではなくなったかなっていうのがあるかも。
――今回は”ep”という形で作品をリリースするわけですが、個性の違う4曲が収録されてますね。
YOSHIKA: リミックス(「OH MY SISTER RMX/I’m just going down」)があって、今回の「GET UP! ep」があるんですけど、気持ち的には11月から2ndステージへいくまでのイイ掛け橋になればいいなって考えてるんですね。で、ちょうど井筒監督からの話もあってすごくやってみたいなって思ったし。
TSUGUMI: 井筒監督がライヴを観にきてくれたんですよね。名前は知らないけどテレビでよく見る人いるじゃん…くらいに思ってたら、井筒監督だったんだよね(笑)。そのときのライヴがすごく気に入ってもらえたらしく…。
YOSHIKA: その時が初めての出会いで。その後に「ゲロッパ!」の台本をもらい、まだ撮影とかが始まってなかったので、台本だけで曲を作るってことになったんです。
――台本だけから想像して曲を作るのって難しくないですか?
YOSHIKA: 台本がおもしろかったし、勝手に自分のイメージを作ることができたんで、やりやすいって感じではありましたね。
――それにしても、映画を包みこむようなイメージどおりの曲に仕上がったんじゃないですか?
TSUGUMI: お姉ちゃんが描いてたイメージと映画のイメージが、イイ感じに融合して。映画の中でも曲がいい形で使われててね、私達の「GET UP!」が入ることによって平和感がすごいね。
YOSHIKA: ぴったりだよね。明るいけど、どこか切ないっていうそういうのを作りたくて。すごい考えさせられる映画っていうか、もう一度家族や仲間のありがたさだとか…。結構考えちゃって私は泣いちゃった。エンディングも映画の一部になってるので、最後まで席を立たずに観て欲しいですね。
――で、その後2曲目、こちらは歌詞がものすごく切なかったのですが…。
YOSHIKA: つぐみが書いたんですけど、直球ですね。これは別れを淋しいって言ってるだけじゃなくてもうちょっと楽観的に捉えてみようって。別れてもお互い楽観的にいきましょうって。
TSUGUMI: 歌詞を書くにあたってノイローゼになってたんですよ。すごいタイムリーで、絶対に悲しい曲には仕上げたくなくて、なんか希望を持たなきゃって書いてたら、空回りというか…。メロディとかも全然浮かばず、大泣きの部分が作れなくて。それでお姉ちゃんにそこを書いてもらって。
YOSHIKA: 私はね、タイムリーで客観的にいろいろあった妹のことを観てるわけじゃないですか。本人だったら分からないことも、ちょっと外側にいたから分かったっていうのもあるかもしれないですね。
TSUGUMI: そこが入ることによって、モヤモヤっていう感じから、そうだよねっていう気持ちに、改めて出発してくれるっていう部分だと思ってるから。すごい良かったなって思う。
YOSHIKA: だから詞を読んで欲しいですよね。この曲は特に。
――あと、このepってお互いすごく刺激し合ってる曲が多いと思うんですけど、特に3曲目は…TSUGUMIさんのラップにも一際磨きがかかった感じですよね。
YOSHIKA: よかったじゃん、脱出できたんだよ。
TSUGUMI: 2曲目を書くのに苦労したっていうのもあるんだけど、リリックがひとつも書けなかったの。一行目のキーワードとなるものが、全然浮かばなくてすっごいノイローゼになって。それで脱出できたのが、このラップなんですよ。その時はいろいろがんばったよ(笑)。2パックの詩集を読みあさったり、すごいいろんな人の曲を聴いた。初めて焦ったんだよね、「直感でできないじゃん」って。しかも英語ペラペラでもないのに(笑)。
――いや~いつも英語には関心させられますよ。YOSHIKAさんもこの曲ではラップっぽく低めに歌って、しかもVERSE2は特にかっこいいですよね。
TSUGUMI: 私も、ここの部分でお姉ちゃんはステップアップしているのに~ってすごい思った。しかも、そんとき私、ノイローゼじゃん…みたいな。
YOSHIKA: 私もTSUGUMIのラップが出来上がった時にこれはかっこいい曲になるなって、それでVERSE2は後から足したんですよね。なんか遊んでみようっていうのはすごくあるんですよ。今までは楽曲制作とか、他の曲を聴いてると「これはこういう構成になってるんだな」とか、無意識に考えちゃうんだけど、今年に入ってから、歌い方とかにちょっと興味があるっていうか、遊びも入れたいな・・・って思って。
――またアルバムとは一味違うSOULHEADがこの一枚ですね。ツアーが終わって、夏にやりたいことは?
TSUGUMI: 個人的に~~~プライベートでロマンスです(笑)♪
YOSHIKA: なんだろう~。SOULHEADとしては、2ndステージへいくためにってわけじゃないですけど、「お前、もうちょっとがんばれるだろ」ってお互いに言いたいですね。けんかをしないで。
TSUGUMI: それはある。今までの私たちはお互い無理しそうな部分をフォローしてきた感じ。だけど、フォローしつつもお互いに厳しい目標を課せてもいいんじゃないかと。お互い甘々なんで、言わないと(笑)。あと感情のコントロールだね。まる~くなりたい。そしたら私たちもけんかしなくなるんだよ。
YOSHIKA: 毎回やってしまって、あっ…て思うからね。まあ、夏じゃなく、一生の課題だね…。