【ライブレポート】ハナフサマユ、ツアー<彩り>ファイナル地元凱旋なんばHatch公演に美しく豊かな全20曲

2025.05.01 20:00

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ハナフサマユが4月25日、東名阪ツアー<メジャー4thフルアルバム『色彩』リリースツアー ~彩り~>のファイナルとなるなんばHatch公演を開催した。全20曲を熱演した地元凱旋公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。

◆ハナフサマユ 画像 / 動画

大阪を拠点に、関西在阪テレビ局の数々の番組タイアップや地域行政事業、大阪土産として知られるお菓子“たこパティエ”のアンバサダーを務めるなど、地元に根差した活動に加え、コロナ禍以降は関東圏や東海圏でも精力的なライブを展開しているハナフサマユ。2024年10月に4thアルバム『色彩』をリリースすると直後から、<東名阪リリースツアー>と<ツーマンライブツアー>を二本立てでスタート。ツアーとしては初の福岡公演や島根公演も組み込んだロングスパンによる二本立てツアーのファイナルが、地元大阪なんばHatch凱旋ワンマン公演となる。

地元公演ということもあって、場内には開演前からアットホームな雰囲気が漂う。定刻を少し過ぎた頃、SEが会場に流れるとハナフサマユとバンドメンバーがステージ上に姿を現した。直後、ピアノの美しいく柔らかな旋律が流れ、4thアルバム『色彩』のリードトラック「エリンジウム」からライブがスタートした。

続けて「彩りキャンバス」「October」とCD収録曲順に間髪入れずに披露していく。新譜リリースから約半年が経過したが、この夜がロングツアーのファイナルであることを改めて実感させてくれるセットリストだ。3曲を披露したところで、本日初めてのMCへ。

「皆さん!元気ですか~!」──ハナフサマユ

満面の笑みで客席へご挨拶。高いテンションに呼応して客席も一斉に立ち上がり、場内のボルテージが急上昇する中で披露したのはアップテンポな「メリーゴーランド」だ。このブロックでは「トリコ」「Who am I」「ハコニワ」「憂さ晴らし」と、新旧の楽曲を織り交ぜながら巧みなステージングで楽しませてくる。表情が違う一つ一つの楽曲がしっかりと届けられた。

バンドメンバーがステージから一旦はけると、ハナフサマユの弾き語りコーナーがスタート。この一人舞台が圧巻だった。「話をしようよ」「あいたい」「靴ずれ」とアコギ1本で3曲を披露したのだが、楽曲を披露する際のMCの一つ一つにしっかり物語とメッセージ性があり、グッと心を掴んでから楽曲の世界観に誘っていくあたりは、まるでライブ朗読劇を鑑賞しているかのようであった。

弾き語りコーナーの後、再度バンドを呼び込むとライブ後半戦へ。「たこパティエの歌」「プリムラ」とアップテンポでハイテンションな楽曲は、先ほどまでの弾き語りから一転して観客も総立ち。「Be Free」では全員がタオルを高々と掲げて振り回すなど、会場の一体感には凄まじいものがあった。

ここまで14曲を披露し、ライブもいよいよ終盤戦に突入。ここでバイオリンの音色が映える「春と門出」「感謝の手紙」「アステリズム」を披露した。透き通る歌声と一つ一つの言葉がバイオリンの音色と共にストレートに心に沁みわたる。そして「星が降る度に」では客席全員で手を左右に振りながらの大合唱が巻き起こり、本編を締めくくった。

まだまだ熱気溢れる会場に必然的にアンコールの声が響き渡る。再びバンドメンバーと共に姿を現したハナフサマユは、心から感謝の意を伝え、「Darling I love you」「栄光に向かって」の2曲を披露した。ステージ上で「今日は本当にありがとうー!」とギターを掲げて歓喜の雄たけびを上げる姿には、ツアーファイナルを無事に迎えられたことへの充実感、満足感、安堵感、そして支えてくれる多くのファンへの感謝の思いが凝縮され、体全身で感情を爆発させた印象的なシーンとなった。

2時間を超える公演は4thアルバム『色彩』に収録された全12曲を惜しげもなく披露し、今回のツアータイトルにもある“彩り”という言葉に相応しく、カラフルで鮮やかなパフォーマンスをステージ上で描き上げた。新旧楽曲含めた美しく彩り豊かな楽曲とパフォーマンスは、シンガーソングライターとしてのポテンシャルの高さを確信させる公演となった。

撮影◎maco hayashi

■<メジャー4thフルアルバム『色彩』リリースツアー ~彩り~>2025年4月25日@大阪・なんばHatch セットリスト

01. エリンジウム
02. 彩りキャンバス
03. October
04. メリーゴーランド
05. トリコ
06. Who am I
07. ハコニワ
08. 憂さ晴らし
09. 話をしようよ (※弾き語り)
10. あいたい (※弾き語り)
11. 靴ずれ (※弾き語り)
12. たこパティエの歌
13. プリムラ
14. Be Free
15. 春と門出
16. 感謝の手紙
17. アステリズム
18. 星が降る度に
encore
en1. Darling I love you
en2. 栄光に向かって

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