【ライブレポート】KANA-BOON、新体制で全国を巡ったツアー<CRITICAL HIT PARADE>完走。「ここから新しいKANA-BOONが始まります」

2026.07.14 18:38

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KANA-BOONが、2月4日の東京・恵比寿リキッドルームを皮切りに行った47都道府県ツアー<CRITICAL HIT PARADE>のファイナルを、7月10日に大阪BIG CATで迎えた。以下より、最終公演の模様をお届けしていく。

2026年の元日にヨコイタカユキ(G)と関優梨子(Dr)が加入し、新体制で始動したKANA-BOON。2月4日の東京公演を皮切りに、約半年間にわたり全国のライブハウスを巡ってきたツアーの千秋楽となったこの日は、開演のSEとともに足早に駆け出したクラップがお出迎え。超満員のBIGCATに感慨深げな谷口鮪(Vo, G)は、「とうとうここまで来たぞ!」と咆哮。1曲目の「クラクション」から長いツアーで培ったどっしりとしたグルーヴを聴かせ、間髪入れずに「俺たちがKANA-BOONだ!」と「フルドライブ」へ。バンドがたどってきた紆余曲折が、谷口の何気ない一言にもドラマを乗せる。誰より彼自身が自覚していると思うが、今が最強にして最高と言えるKANA-BOONは、「SUPERNOVA」でもうねるビートで容赦なく見る者を踊らせていく。

MCでは、「ただいま~! 今日はもう間違いないです。一番いいライブができると分かってる。最高の仲間たちと47都道府県ツアーを回ってきたから。あとはあんた次第だぞ!」と谷口が呼び掛け、ディレイを駆使したKANA-BOON印なギターリフがいざなう「A.oh!!」で熱気は再び急上昇! タテ揺れ「ラブアンドマスターピース」から遠藤昌巳(B)、ヨコイ、関とつないだソロリレーを経由した「右脳左脳」では、谷口がハンドマイクでアジテート。初期の代表曲「ないものねだり」を早くもやってのけるセットリストも、彼らがいかに多くのアンセムを生み出してきたかを物語っており、谷口に「全国のすごい声をたくさん聴いてきた耳です。並大抵の声じゃ興奮しませんよ」と挑発されたら、オーディエンスも負けてはいられない。コール&レスポンスのたびに上がっていく天井知らずのテンションは、ファイナルならでは、地元の大阪ならではか。

そして谷口が、「いや~最高過ぎるな! 確信を持ってここに来たけど、それを飛び越えてきております。という声が今、YouTubeの生配信につながってます!」と告げ、ここからはKANA-BOONのオフィシャルYouTubeでの同時生配信もスタート。「今日は特別なセットリストです、ガンガン盛り上げていきましょう。画面割ろうぜ!」と続け、目の前もカメラの向こうも巻き込んで「盛者必衰の理、お断り」へとなだれ込んでいく光景に鳥肌が止まらない。その後もド派手な照明を背にした「ハグルマ」や「羽虫と自販機」と、切なさと力強さをない交ぜに疾走するバンドサウンドを心地良く響かせていく。

「2月から始まった全国ツアー、全てがうまくいくわけではなかったけど、俺には、メンバーには仲間がいると感じながら過ごした半年間でした。俺はあなたの全てを知ってるわけじゃないけど、分かりたい、分かり合いたいと思ってます。俺たち4人に宿ってる奇跡みたいな力が、きっとあなたの人生の助けになれると、心から信じてるんです。俺にも好きなバンドがいるから何となく分かるのよ。今日ここにいるあなた、画面の向こうのあなた、KANA-BOONチーム、メンバー、今日までよく頑張りました。(長い拍手を受けて)KANA-BOONのファンが世界で一番の誇りです、ありがとう!」

谷口からもらったそんな言葉を、そのまま今のKANA-BOONに返したい。この4人で届ける「日々」に、こんなにも心を揺さぶられる自分で良かった。そう思ったファンがいったいどれだけいたことだろう。続く「ほららら」も胸がじんわり温かくなるミドルチューンで、そこからグンとギアを入れた「ばけもの」でも軽やかに駆け抜けていく。

かと思えば一転、暗闇に浮かび上がったのは、各々が一心不乱に音を奏でる姿。突き抜けるような残響を合図に一気に加速した「フカ」と「まっさら」の2連発が、KANA-BOONのロックバンドとしてのタフネスとロマンに満ちた圧巻の景色を作り出す。沸き立つ喝采が幸福な余韻を漂わせるなか、ここで「ツアーファイナルやし、せっかくなので改めてそれぞれの口からしゃべってもらおうかな」と谷口が提案し、3人のトークコーナーへ。

「ちゃんと伝えたくて手紙を書いてきました」とさながらスピーチの様相のヨコイは、「鮪、マーシー(=遠藤)、関、みんな。俺と出会ってくれてありがとう。俺はKANA-BOONを現状維持じゃなくて、どんなにボロボロであろうと前に進み続けるバンドにしたい」と意気込み、「この場にいる人たちは人生においていろんな葛藤があったと思うし、新しいKANA-BOONに対してもそれはあると思います。でも、ここで出会えたのは絶対に縁があるから。この縁を生かすも殺すも自分たち次第だし、分かろうと思い合える関係ってそう出会えるものじゃないと思うんです。だから私はKANA-BOONのドラマーとして一生伝え続けます」と誓った関。そして、「俺もしゃべるのは苦手やねんけど…」と言うなり涙腺が崩壊した遠藤は、メンバーに支えられ声にならない声で、「あなたが素晴らしいから誇らしいんです。言うこと全部忘れちゃった。だからありがとう」とポツリ。続いて谷口がこう語る。

「俺はもう一人で声を上げる必要はなくて。だってこいつらがいるから。今日という日を悔いなく終えるだけ。素晴らしい人生だったと誇れるように今を生きるだけ。それを繰り返していけばKANA-BOONはどこまでも行けると信じてる。この4人になれた。これもまた運命。もう揺らがない。あと、やっと、やっとよ! ツアーを回りながら新曲ができたよ。ハッキリ言って人生で一番の曲です。ファイナルで真っ先にあなたに聴いてほしかった。これからもずっとKANA-BOONを支える曲になるでしょう」

一言一句聴き逃さんと熱いまなざしが注がれる中、満を持して披露した新曲「Right Here, Right Now」がBIGCATに鳴り響く…! KANA-BOONのネクストフェーズに立ち会う何とも感動的な瞬間を経て、「これからもいろんな作品を世に残し、あなたに託し続けます。全てのツアー各地に誇れるファイナルでした。ありがとうございました!」と、ラストは渾身の「シルエット」を。フロアから突き上がった幾つもの拳がフィナーレを飾る。

アンコールでは、「今日は各地のツアーに来てくれた人とも完走したくて、まだ配信も続いてます。本当に楽しかったし、毎公演、今しかないライブをやってきました。これからも一緒に楽しんでいきましょう!」と谷口が呼び掛け、熱狂の「スターマーカー」からのブチ上げ「ソングオブザデッド」で大団円! 最後に谷口が「ここから新しいKANA-BOONが始まります、よろしく!」と宣言し、KANA-BOONが47都道府県ツアーをついに完走した。

なお、KANA-BOONは、ライブ直後の7月11日に「Right Here, Right Now」を配信リリース。この夏は全国の大型フェスやイベントに多数出演する。

文◎奥“ボウイ”昌史
撮影◎ハタサトシ

◾️「Right Here, Right Now」
2026年7月11日(土)00:00 リリース
配信:https://kmu.lnk.to/RightHereRightNow