【インタビュー】BUZZの”PROJECT B”からメジャデビュー「まだ力を発揮しきれていない才能を引き上げたい」

2026.03.19 18:00

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音楽市場の多様化が進む中、ボーイズグループの誕生プロセスにも新しいアプローチが求められている。そうした状況の中でBUZZが立ち上げたのが、アーティスト育成プロジェクト「PROJECT B」だ。

BUZZは、日本一の店舗数を誇るレンタルスタジオを展開する企業として知られている。今回始動したPROJECT Bでは、スタジオに加え、ライブハウス、レコーディングルーム、撮影スタジオ、トレーニング施設など、アーティスト活動を支える環境を活用した育成を行う。

さらに地上波オーディションへの出演機会も用意されており、メジャーアーティスト輩出を視野に入れたプロジェクトとして動き出している。

最大の特徴は、従来の短期集中型ではなく、時間をかけて才能を磨く「常設型育成」を採用している点だ。年齢や経験を問わず参加でき、一流講師の指導のもと、それぞれの成長ペースに合わせたサポートが受けられる。

今回は総合プロデューサーの園部氏に、PROJECT Bの立ち上げ背景や従来の新人開発との違いや、このプロジェクトが描く未来について話を聞いた。

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■単なるデビュー支援プロジェクトにとどまらず、アーティスト育成の新しい仕組みをつくることが目標

──PROJECT Bはどのようなプロジェクトでしょうか。

園部:PROJECT Bは、参加者の年齢や経験を限定せず、長期的な視点でアーティストを育てていくことを目的とした育成プロジェクトです。BUZZが展開するスタジオやライブハウス、レコーディング環境などを活用しながら、歌やダンスだけでなく、アーティストとしての表現力やチームワークも含めて総合的に成長できる場をつくりたいと考えています。

──このプロジェクトを立ち上げた背景には、どのような思いがあったのでしょうか。

園部:一番の問題は、育成コストを避けたい企業側と、一刻も早いデビューを望む若者側のニーズが安易に合致し、アーティストとしての基礎を固めるプロセスが軽視されている現状です。その結果、十分な土台がないまま世に出され、アーティストが短期間で消費されてしまうという事態を危惧しています。私自身、多くの現場で「あと少し時間があれば大きく伸びるはずの才能」を何度も見てきました。また、グループ活動はメンバーの組み合わせ次第で可能性が激変するものです。だからこそ、短期間の評価だけで判断せず、個々の成長ペースや相性を見極めながら、スキルと人間性を磨き込める「常設型の育成環境」が必要だと考え、このプロジェクトを立ち上げました。

──現在のボーイズグループの誕生プロセスについて、どのような課題を感じていますか。

園部:先ほどの話とも重なるのですが、まず一つは、オーディションで候補者を短期間で評価する仕組みだと、まだ伸びしろのある才能が十分に評価されないまま埋もれてしまう可能性があるという点です。もうひとつは、短い準備期間でグループを結成すると、方向性やメンバーの役割が整理されないままデビューしてしまうケースがあることです。そうなると、活動を続ける中で、市場との相性を探りながら、途中で方向転換を迫られることも出てきます。もちろん、それ自体が必ずしも悪いことだとは思っていません。ただ、その結果なかなかファンがつかず、成果が見えにくい状況が続くと、メンバーのモチベーションを保つことが難しくなり、離脱につながってしまう。そういったマネジメント上の課題にも直面してきました。

──このプロジェクトをBUZZが手掛ける意義については、どのように考えていますか。

園部:BUZZのコンセプトは「エンタメが生まれる場所」です。そのBUZZがPROJECT Bを手掛ける意味は、大きく分けて「環境」と「コミュニティ」の2つにあると思っています。まず環境という意味では、全国にレンタルスタジオを展開していて、日々多くのダンサーやパフォーマー、ミュージシャンなどが集まる場所になっています。さらに、ライブハウスやレコーディングスタジオ、撮影スタジオに加えて、プレイガイドサービスなども展開しており、アーティスト活動を支える環境が揃っています。一方でコミュニティという面では、BUZZのユーザーの約7割が感度の高い10代〜20代です。トレンドを生み出す世代が日常的に集まる場所でもあるので、マーケティングやプロモーションまで含めて展開できるのもBUZZの強みだと思っています。SNSやデジタル配信の発展によって、デビュー前からファンと直接つながれる時代になりました。だからこそ、この環境とコミュニティを活かしながら、新しい形の育成やプロモーションに挑戦できることに、BUZZがこのプロジェクトを手掛ける意義があると考えています。

──PROJECT Bでは、参加者はどのようなレッスンやサポートを受けられるのでしょうか。

園部:レッスン内容としては、歌やダンスといったスキル面だけでなく、表現力やチームワーク、キャリアの考え方なども含めて、アーティストとして必要な力を総合的に学べる環境を用意しています。指導陣は、実務経験が豊富で、なおかつ育成への情熱を持っている方々を基準に選んでいます。実際に演者として活動してきた方や、業界で結果を出している方々に声をかけつつ、若手の感性や現場の変化にも対応できるようバランスを意識しています。指導陣にお願いしていることはシンプルで、参加者の可能性を広げること、そしてプロフェッショナルとしての視点を伝えることです。単なる技術指導にとどまらず、それぞれの個性や強みを伸ばしながら成長をサポートしていきたいと考えています。

──PROJECT Bはどのようなビジョンを掲げているのでしょうか。

園部:アーティストを生み出し、メジャーデビューさせることです。ただ、PROJECT Bは単なるデビュー支援プロジェクトにとどまらず、アーティスト育成の新しい仕組みをつくっていくことも目標にしています。従来のように短期間で結果を出すことだけを目指すのではなく、参加者それぞれが自分のペースで成長しながら、グループとしても個人としても輝ける環境をつくっていきたいと考えています。その中で生まれてくる多様な才能や表現が、次世代の音楽シーンをより豊かなものにしていく。PROJECT Bが、そうした新しいアーティストが生まれる場所になれば嬉しいですね。

PROJECT Bは、短期オーディション型とは異なる新しいアーティスト育成モデルとして動き出した。ここからどのような才能が生まれていくのか。PROJECT Bの今後の動きに注目したい。

◆PROJECT B 公式サイト