| ──今回のライヴ公演は5年ぶりだけど、久しぶりの日本はどう?
ロニー・ジェイムズ・ディオ(以下、ロニー):今回は日本を皮切りにすごくいいショーができたと思っているよ。来日した次の日から続けて3日間ショーをやっているから、なんだかすごく早いペースで終わってしまったような気がしてる。これから、すぐにまた6週間ヨーロッパのほうに行くんだ。
──昨日(5/29)のZEPP TOKYOのライヴも、ものすごい盛り上がりだったけど、日本のオーディエンスの反応は満足できた?
ロニー:すごく楽しかったよ。ただ、いつもそうなんだけど、名古屋のオーディエンスは静かだね。レインボーで来日したときもそうだったけど。すごく熱心なファンもいてくれて、うれしかったしね。ブラック・サバスとかレインボーとかで来日するたびに、日本にいるたくさんの友達に会うんだけど、すごく不思議なのが、みんなぜんぜん歳をとってないんだよ。なんでだろう?ひょっとしたら日本に住むと歳をとらないのかもしれないから、僕も日本に住もうかな(笑)。
──ぜひ、住んで!
ロニー:OK!でも(指差して)雨がイヤだな(笑)。
──キャリア30年以上になるけど、自分の音楽キャリアの中でDIOというバンドの位置づけは、どのようにところにある?
ロニー:僕の今までのキャリアの中には4つの大きな出来事があった。まず1つ目はエルフ。このバンドがあったからこそ、世界各国を回っていろいろな経験ができた。エルフがあったからこそ、そのショーを観ていたリッチー・ブラックモアが、一緒にレインボーをやろうぜって言ってくれたんだしね。そういう意味でもエルフは重要だった。
──それからレインボー、そしてブラックサバス。
ロニー:2番目がレインボー。これは、ものすごく大切なバンドだった。すごく楽しかったし、すごくいい作品を作ってきたと思う。そして3番目のブラック・サバスへとつながっていくわけだ。サバスで作った『Heaven And Hell』は今でもすごく好きなアルバムだよ。
──そしてディオになるわけだよね。
ロニー:ディオでの今までのバンドとの大きな違いは、自分ですべてをコントロールできることだったね。他のバンドではなかったから。でも、エルフやレインボー、ブラック・サバスがなかったら、今のディオや今の自分はいないし、こうやって話をすることもなかったと思う。ディオも他の3つのバンドも僕にとってはとても大切なバンドなんだよ。さっきクーラー止めちゃったんだけど、暑くない?大丈夫?(笑)
──ありがとう。大丈夫(笑)。30年以上ロックをやり続けているけど、ロックというのは肉体的にも精神的にも、ものすごく消耗の激しい音楽だと思える。これを30年間続けていられるのは、どういう理由なのかな?
ロニー:オーディエンスだね。そしてライヴがすごく好きでライヴでプレイしたいという気持ちがあるからこそ、これほど長い間、たとえ肉体的、精神的に消耗していても続けていられるんだと思う。レコーディングは、ライヴができるからやるんだ。レコードを作れば、またライヴでプレイできるからね。あくまでもライヴが前提なんだ。それと、ライヴをやるっていうのは、オーディエンスに対して嘘をつけないってことなんだ。本当の自分を見てもらわないといけないわけで。テクノロジーがこれだけ進化をしてくると、本当は歌が歌えなくても、歌えるように作り上げることはスタジオでできる。でもライヴではそういう嘘って全部見えてしまう。僕は本当の自分っていうのをみんなに見てもらいたいんだ。見てもらえるからこそ、レコードを作ってライヴをやって、そしてみんなから沢山のエネルギーを貰っているんだ。 |
──今やロックコンサートでは当たり前になっているデビルサインって、ロニーが世界で初めてやったというウワサは本当?
ロニー:それが違うんだよね。僕が発案者だろうって思われているんだけど、実はそうじゃないんだ。おばあちゃんが発案者なんだよ(笑)。よくおばあちゃんと歩いているときに、おばあちゃんがそのサインをやっていたんだ。あとで「あのサインは何なの?」って聞いたら、僕の顔を見て変な顔をする人たちに対して、「向こうに行け!」って気持ちを込めてやっていたらしい(笑)。だから、相手に呪いをかけるイービル・サインなんだよね。それがずっと頭の中に入っていて、自分が実際にやるようになったんだ。昔のビデオを観ていて気がついたんだけど、僕はレインボーの頃からそのサインをやっていたみたいだね。それ以来ずっとみんなにはデビルサインが僕のサインだって思われるようになった。でも、最近ブリトニーとか、みんながそのサインをやっているのを見て、やめてくれよ~って気持ちになるんだよ(笑)。 |
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