R&Rパーティーアルバム『MONSTER DRIVE』インタヴュー編




――ええ。布袋さんの今までの美学とはまた違って、pleasureな面が大きくでていますよね。
布袋:たしかにその言葉、近いかな。作ってるときもすごく楽しんだし、レコーディング自体もパーティーだったしね。ギターがね、とにかく調子よかったよね。
――アナログな質感がとても出ていますが、こうしようと思ったのは?
布袋:僕はBOΦWYを解散したあとすぐにデジタル・ミュージックへ行ったわけだけど、今、ハードディスク・レコーディングだコンピュータだってのが当たり前になってね。そうなると面白くなくなるわけでね。それに今回、マイケル(・ツェマリング)とレコーディング作業してね、それもタイミングよかったな。ツール替えて、アナログで録音したんです。まさにテープが回ってる感覚でね。
――布袋さんといえば、初期の段階からデジタル録音をトライしてましたよね。
布袋:うん。偉そうなこと言うわけじゃないけど、一番初めにそれやってたよね。『GUITARHYTHM』(88年)の時代から音を切って貼ってっていうデザインド・ミュージックみたいなコンセプトがあって、ハードディスクが壊れるくらいまでエディットしてね。『SUPERSONIC GENERATION』(98年)がピークだったかな。
――デジタル録音は、もうやり切った感があったんですか?
布袋:ん~、メモリーも足りない、速度も安定性もギリギリってところでやるから、ある種挑戦ってことで楽しかったんだけどね。今はもう何でもありでしょう。それにコンピュータってものが誰もが音楽を上手に作れるってツールになっちゃった。それが一番つまらないことでね。
――派手なロックンロール満載ですが、これは一種の原点回帰ですか?
布袋:自分では新しいことにも挑戦してる感じだったね。ま、2004年ってのはまずブライアン・セッツァーとバンド組む組まないで明けた年で、本当の理由を言わないままトンズラした感じだったからムカついたんだけど。彼と組むってところから俺は久々にギタリストに戻るってところで曲も書いてて。半分くらいはそのために作った曲なんですよ。
――なるほど。
布袋:特に「MONSTER DRIVE」なんかはブライアンの影響で、僕なりにブライアンに返そうとしたロックンロール・ナンバーで。ま、やれなかったのは残念だけど、こういうフレッシュなロックンロール・ギターを弾こうって思わせてくれたのには感謝だよね。そもそものスタートはそこなんだよね。ま、楽しみながら、いかにブライアンをぎゃふんと言わせるかの勝負つもりだったんけど(笑)。デモテープの段階で僕が不戦勝したと思ってるよ。

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